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2016年9月26日 (月)

村井はネ申なのか?w(#1272)

いつも長い記事ばかり書いていると、短い記事だとなんだか申し訳なく感じてしまう管理人ですw

今回はごく短い記事ですが、ネタの破壊力が抜群なのでご勘弁を。


ネ申降臨!


電子基準点ノイズネタでおなじみの地震予知芸人村井俊治が、今年(2016年)3月9日にフジテレビ系列で放送している情報番組『Mr。サンデー』に出演し、近いうちに震度5クラス以上の地震が起きる可能性が高い地域として、自説を発表しました。

それから約7ヶ月。熊本の震災をはじめ、本日(9/26)の沖永良部島震度5弱も含めて、震度5弱以上の地震が何回か発生しました。その震源を村井の予知図と重ねてみると、驚くべき事実が浮かび上がってきたのです!

Mrsunday_2

なんと、すべての震度5弱以上を完璧にハズすという、ほとんどネ申レベルの不的中精度!www

危険エリアとして日本のこれだけ広い範囲をカバーしているだけでもお笑いなのですが、現実は下手な鉄砲でさえ、そう簡単に当てさせてくれないんですね。

かといって、村井が予知していないエリアが安心とは全然言えないのが悲しいんですけど。なにしろ、インチキはインチキ以外の何物でもない、ということで。

でも実は、村井が予知を発表しはじめた数年前からほとんど同じ状況なんですけどねw


この図は、村井のインチキを科学的に検証されている方が作成してツイッターで公開されているもので、管理人もいつも拝見しております。

村井以外のインチキ予知も実に冷静に科学的に検証されていますので、あの連中どうなのよ、と思われる方は、是非下記ユーザーをフォローしてみてください。みんな信じられないくらいにインチキだということがよくわかりますよ。

発生した地震に関する科学的解説もあるので、興味のある方にはとても有用な情報となるでしょう。

横浜地球物理学研究所@Yokohama_Geo


このネタは、ツイッターをやっていない方にも是非ご覧いただきたくて、引用させていただきました。ありがとうございました。


■当記事は、カテゴリ【日記・コラム】です。


鹿児島県沖永良部島で震度5弱(#1271)

Quake_okinawa
震央図は気象庁ウェブサイトからお借りしました


本日9月26日の午後2時19分頃、沖縄本島付近の海底、深さ44kmを震源とするマグニチュード5.6(数値はいずれも速報値から修正された暫定値)の地震が発生し、鹿児島県知名町(沖永良部島)で最大震度5弱を観測しました。

気象庁の報道発表によると、北西-南東方向に圧力軸を持つ逆断層型とのことです。

沖縄本島付近をはじめとする南西諸島付近では、震源深さ10km程度の浅い地震が比較的頻発していますが、時々深さ40~70km程度の、深めの地震も発生しています。

今回震度5弱を観測した沖永良部島付近では、マグニチュード5~6台前半の地震が比較的コンスタントに発生しており、近年では2007年、2008年、2014年に起きているそうです。数年タームの視点で見れば、決して珍しいタイプの地震ではないということができます。

震源が深めの地震は、浅い地震に比べると余震が少ない傾向がありますが、とりあえず1週間程度は警戒すべきでしょう。

可能性は小さいのですが、この地震がさらに大きな地震の前震かもしれないということも、念のため想定しておきましょう。


■当記事は、カテゴリ【地震関連】です。


2016年9月24日 (土)

【管理人ひとりごと】変わること、変わらないこと(#1270)

いつもご愛読ありがとうございます。管理人ひとりごとでございます。


大きく変わります


このところ、かなりハイペースで記事の更新を続けております。

これは、『東京防災』というツッコみどころ満載のネタに出会ってしまったせいでもありますが、この未だ終わりの見えないシリーズを、なるはやで完結させておきたい、という考えあってのことでもあります。


実は管理人、今年の年末くらいから生活パターンが大きく変わる予定で、今までほど執筆時間の自由度が無くなってしまいます。

その前にはちょいと海外へ行く用事もあったりで、これから年末までバタバタと突っ走りつつ、できるだけ書きまくりたいと思っております。

事実上来年からですが、新生活になっても週に2回以上は更新して行きたいと考えており、それは多分大丈夫でしょう。

ただ、今までのように、例えば地震関連情報をすぐにアップする、というようなことはできなくなりそうです。

しかしその一方で、今までにないネタを仕入れられるチャンスもありそうですので、ご期待ください。

管理人はもうそれなりにいい歳ですが、いくつになっても新しいことにチャレンジするワクドキ感はいいものですね。

でも変えない、変わらない

当ブログは2012年1月12日にスタートし、この記事で通算1270本目です。

当ブログの前身はmixiのコミュニティで、2007年10月から、防災に関する大ウソや机上の空論をぶった切りつつ、『本当に役に立つ』災害対策について考えておりました。

そして2011年3月11日、東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)が発生しました。管理人はあの日、実は米国ワシントンD.C.にいて、直接の経験をしていないのです。

3月13日には帰国して、自己完結できる体制が整ってからは福島県を中心にボランティア活動に携わり、過酷な現実を目の当たりにしました。

長きに渡って防災に関わることをやってきたのに、まさにあの日に日本にいなかったので地震の実体験が無いという負い目も、被災地の最前線に向かう原動力になっていたかもしれません。


その後、防災情報需要の高まりと共に、震災前にも増して防災に関する不良情報が飛び交うようになるのを見るにつけ、それまでクローズドでやっていた内容をオープンなブログ化して、より多くの方々に『本当に大切なこと』を知っていただきたい、そういう思いで始めました。

それから約4年と8ヶ月、通算PV数は当記事執筆時点で131万8300PVを超え、こんなブログとしては、かなりの人気を頂戴していると言ってもよろしいかと思います。

でも、当ブログが存在することで何かが変わったのか、何かが変わったのは当ブログの影響なのか、正直なところ良くわかりません。

それでも、何か少しでも爪跡を残せてはいるはずだと考えています。


当ブログが追い求めるのは、災害から『生き残る』ために、本当に役に立つことただそれだけであり、それは変えませんし、変わりません。

今後とも、『生き残れ。Annex』を、よろしくお願いいたします。


読者様各位

生き残れ。Annex管理人 てば拝


■当記事は、カテゴリ【日記・コラム】です。


2016年9月23日 (金)

【東京防災ってどうよ39】今できる?防災アクション【6】(#1269)

『東京防災』にツッコむ通算39回目、『今できる?防災アクション』の6回目です。

前回に引き続き、『東京防災』093ページの『備蓄 5つのポイント』をイジります。
Points_2
今回で、5つめまでやりますよ。


3.オール電化住宅の必需品


オール電化住宅の場合、停電になった時にはお湯を沸かすこともできなくなります。お湯が使えれば、カップ麺など多くの食料品を利用できます。そこでカセットコンロ・ガスボンベを用意しておきましょう。オール電化住宅でなくても、ガスが供給されなくなったときにはカセットコンロが大いに役立ちます。

光熱をすべて電気でまかなうオール電化住宅が停電時にどうなるかは、べつに『専門家』にわざわざ言われなくてもわかりますよね。

最後におまけみたいに書いてありますが、オール電化住宅に限らず、カセットコンロは防災備蓄品のマストアイテムです。

プロパンガスを使用している場合でも、過去の災害ではボンベの転倒、配管やレギュレーターの破損などで使えなくなった例がかなりあるので、カセットコンロは用意しておくべきです。

ところで、カセットガスボンベはどれくらい持つかご存じですか?

1週間自活せよというならば、それに必要なガスの量をアドバイスするのがプロではないですか?まあ、下手に言い切るといろいろ問題が出るのもプロではありますがw

器具や気温などで左右されますが、カセットボンベ1本は火力全開で1時間と考えておけば良いでしょう。実際はもう少し長く使えることが多いかと。

となると、ホームセンターなどで売っている3本パック1個だけだと、ちょっと心もとないですね。とりあえず2個、6本備蓄しておけば、かなり安心でしょう。

なお、調理などだけでなく、やかんなどでお湯を沸かして暖房するというような使い方もできますから、ご自分の使用状況を考えて、必要な数のボンベを備蓄しておきましょう。


4.ひとり暮らしの備蓄


コンビニ利用が多いひとり暮らしの人は、冷蔵庫に1週間分の食料品はないでしょう。そんなときには、コンビニでカップ麺やレトルト食品、スナック菓子、ビールなど、自分の好みの物をいつもより少し多めに買い置きしておけば良いのです。

停電した冷蔵庫の中身で1週間食えるって、また言ってるよ。やっぱりオッサン目線だこの人w

量が1週間分あっても、停電したらそんなに持つわけ無いという現実を全く知らないというか、ちょっと考えればわかりそうですけどね。

被災時にはマヨネーズなめて飢えを凌いだなんて話もありますが、それさえも開封後の常温保存では3日目にはそろそろヤバいし、夏場なら2日目でも怖い。

こういう方は、ぜひマクロの防災だけやっていてくださいよ。ろくに経験も無い家庭防災に、口を出さないでいただきたい。ましてや、ひとり暮らしの防災など。


で、カジュアル感を演出したいのかw、余分に買っておくものに、ビールが入っている。

被災下でのアルコールなど嗜好品は、いろいろ怖いんですよ。なんたって、激しいストレスの中で、ほとんどの人が禁酒・禁煙を強要されている。

そんな中で、ヌルいビールwでも飲んで酔っていたら、場合によっては周囲から一斉攻撃されて、身体的危険に晒されることさえあるというのが、報道されない被災地の現実のひとつです。

酒がどうのではなくて、溜まりにたまったみんなのストレスのはけ口になってしまうかもしれない、ということ。自分のものであっても、「なんでお前だけ!」という感じで。

それに、発災から数日ですよ。地震ならば大きな余震が続いている中で、ビール飲んでる場合じゃないでしょ。あんた死ぬわよw

災害派遣の自衛隊員は、もちろん食料を持っているのですが、被災者から見える場所では絶対に食べなかったのです。

そういう気遣いが必要なピリピリした現場の空気、お役人や教授センセイには伝わっていないのでしょうね。いいところ、大名行列組んで視察するくらいだろうから。

はっきり言いましょう。特に都市部の被災地で酒、タバコなどを持っている、または持っていることを匂わせるような言動は、盗難、恐喝、暴行の被害に遭う可能性を高めます。

そこまで行かなくても、周囲との摩擦を生む可能性がありますから、取り扱いはくれぐれも慎重に。早い話が、見つからないようにね。

備蓄の話じゃなくなってしまいましたが、ビールの買い置きとか言う教授センセイは、こういう現実など全く知らないか気にしていないようなので、敢えて触れました。


5.使用期限をチェック


食品の賞味期限と同じように、電池、薬、使い捨てカイロなどにも使用期限があります。いざという時にあわてないよう、定期的に点検しましょう。

あれ、おかしな話になってきたw

通常備蓄が面倒だから、“手軽な日常備蓄”を勧める記事でしたよねこれ。

使用期限などの定期点検は通常備蓄品のためのメインテナンスであり、それが軽減されなければ、日常備蓄を勧める意味がありません。

まあ、当シリーズで述べている通り、食料品に限らず日常備蓄だけでは必要物資をまかなえないという証明を、自らやっていただいているようで。

平時の使用頻度が低い電池、薬、使い捨てカイロだからこそ、何年も放置して、いざというう時に使えなくならないようにチェックせよ例示したということでしょうが、なんとも浮き世離れしていますね。

使い捨てカイロの使用期限なんて、できることなら「みなさんご存じでしたか?」とでも書きたいトリビアネタでしょうね。 でもね、管理人は5年物を使ったことありますよ。暖かかったですよwそんなの大した問題じゃない。

つまりアレですよ。頭で考えただけ、という。

こういうのが面倒だし忘れがちだから、備蓄品が放置されるのです。「やりましょう」と言って事が済むなら、『専門家』なんていりません。

「どうやったら上手に回せるか?」を提案、指導するのが『専門家』じゃないですか?

まあ、頭で考えているだけの人には、有効なアドバイスは無理ですよ。

少なくとも、防災工学の専門家が出る幕じゃないですね。どういう経緯で登場されたか知りませんけど。


そんなわけで


『日常備蓄』についてのツッコみは、ここまでです。

最後にもう一度念を押しておきますが、管理人は『日常備蓄』を否定しているわけではありません。

でも、絶対にそれだけではダメなのです。

もちろん、『日常備蓄』だけでも無いよりははるかにマシ。何も手をつけていない方は、そこから始めましょう。

でも、それなりに手間もおカネもかかりますよ。『東京防災』が言うように、誰にでも簡単お手軽ではないのです。

それでも、少し余分に食品などがあるちょっとした安心感、それを楽しんでください。人間、楽しくないことは自主的に続けられませんから。

そして、インフラ停止下で本気で1週間自活しようと思うあなた。通常備蓄と日常備蓄を効率的に組み合わせて、あなた自身の『防災ポートフォリオ』を組んでください。

くれぐれも、「誰でもお手軽」みたいなのにダマされずにね。


最後にこれだけは。

停電した冷蔵庫の生鮮品を1週間食えるなんて、絶対に信じないでくださいね。こんな大ウソを、1200万都民の1%でも信じてしまったらと思うとゾッとする。

仮に食中毒で苦しむ人が出ようと、責任など一切取る必要が無い立場だから、こういう大ウソも言えるのでしょうね。

なにしろ、そんなことしたら、

あんた死ぬわよw


■当記事は、カテゴリ【『東京防災』ってどうよ】です。


【東京防災ってどうよ38】今できる?防災アクション【5】(#1268)

『東京防災』にツッコむ通算38回目、『今できる?防災アクション』の5回目です。

今回も『日常備蓄』をイジり倒します。それにしても、この『どうよ』シリーズ記事終わりが見えないわw


机上の空論5つのポイントw


前回記事に続き、『東京防災』092ページからの見開き記事にツッコみます。
Points
今回は、093ページの『備蓄 5つのポイント』について。重川希志依/常葉大学大学院環境防災研究科 教授監修の記事です。

ところで、管理人は大変な勘違いをしておりました。この重川氏の記事、典型的なオッサン目線に見えたので、すっかり男性だと思い込んでいたんですよ。でも、名前良く見りゃ女性ですね。で、調べてみたら、中央防災会議委員だとか、ニッポンの防災の中枢に関わっていらっしゃる。

でも女性だからと言って家事に詳くないのはおかしい、なんて言いませんよ。男女同権がどうのということじゃなくて、ハウスホールドもやる男性である管理人がそれを言ったら、自分を否定することになっちゃいますからw

ちなみに、重川氏のご専門は建築なんですね。いくら防災に関わっていると言っても、そういう方が家庭防災語らなくても良いと思うのですが。

まあ、前記事でも触れましたが、こういう方もいらっしゃるということで。

では、本編です。1項目ごとに引用させていただきますね。先に言っておきます。今回で5項目完結できませんw


1.冷蔵庫は食料品備蓄庫


一般家庭であれば、冷蔵庫の中やそのほかの買い置き食料品が1~2週間分あると言われています。例えば冷凍庫の中の物から食べ始め、次に冷蔵庫の物、そのほかの食品、と順序を考えれば、普段あるもので数日間は食べつなぐことができます。

さあ笑おうぜw

のっけから『1~2週間分あると言われています』って、誰が言ったんだよ。誰でもいいけど、あなた自身が経験的、実験的に把握していることじゃないのか?

やっぱりというか、そうじゃないんだよね。

それに、なんでも口に入れられれば食事になるわけじゃないし、冷蔵庫って調理が必要な生鮮品が中心ですよね。

皆様、ご自宅の冷蔵庫の中を思い出してください。このセンセイの言うこと、納得できますか?

冷凍庫→冷蔵庫→その他と食べて行けというのも、いわゆる“足が早いもの”から消費しろという、あくまで概念論。

実際は、冷凍庫の肉類より冷蔵庫の魚介類の方が足が早いし、肉類もあまり冷凍はせず、冷蔵庫のチルド室くらいが普通でしょう。あくまで、ケースバイケースなのです。

普段から料理をする方々ならば、納得していただけますよね。

でも、センセイにはそういう視点はなく、要はやったことが無い人間がやることも無い人間に「なるほど」と思わせる効果しかありません。すなわち、机上の空論。文字数が無いから一般論だけというのなら、マニュアルの意味がありません。

それでも、教授センセイが言うと、ノーチェックで世に出るわけです。

それに、経験則の宝庫である実際の被災地からの声さえ反映されておらず、『日常備蓄』は簡単という、自説を補強したいだけにしか見えません。

せめて、停電した冷蔵庫の開扉回数と時間は最少限に、という現実的な“指導”のひとつでもあればねえ。なに?やっぱり文字数が足らない?w

この”指導”からは、冷蔵庫の中身を数日間安全に食べられるようなイメージしか伝わってきませんが、当然ながら現実は違います。

当ブログ過去記事をご覧ください。
【シリーズUDL10】キミは震災ディナーを知っているか?(#1031)

1月に発生した阪神・淡路大震災(兵庫県南部地震)でさえ、こうだったのですよ。もちろん、東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)でも。

停電した冷蔵庫の生鮮品、特に肉や魚介を食べられるのは、冬場でもいいところ1~2日に過ぎないのです。

現実には備蓄どころか、もったいないから傷む前に必死で食べたのですよ。

どこが『日常備蓄』で、数日は食えるんだか。


2.生活用水の重要性


断水になると、最も困るのは生活用水が使えなくなること。いざという時に備えて、常に風呂に水を張っておきましょう。また、集合住宅では受水槽の水も使えますが、どのように配分するか、ルールを決めておくことが大切です。

断水すると、最も困るのは飲み水が無くなることですけどねw

あ、そうか。日常じゃない備蓄、ローリングできないストックでペットボトル水買ってあるかww

もちろん生活用水も重要なので、風呂の残り湯はキープしておきたいもの。

ちょっと昔の風呂窯式なら、バスタブには常に新しい水を張っておき、後から沸かすことも普通でしたが、最近の温水式ではそれもできませんし。

では、その水が何に使えるか。

現実的には、下水道の配管が健全な場合のみ、水洗トイレを流すことと、ちょっとした洗濯くらいでしょう。それができるだけでも天地の差ではあります。


次に、集合住宅の受水槽の水も使えるとしていますが、こちらは上水道ですよ。飲める水であり、決して生活用水ではない。

飲める水でトイレ流せって話ですか?

地下にある一次受水槽の水は、みんなで配分を決めて汲みだして使いましょう。でも、屋上の二次受水槽からは、一般的にはポンプを使わずに重力で各部屋の蛇口へ配水されますから、断水、停電しても水槽に水があるうちは水が出ます。

そうなると、早い者勝ちなんですよ。ちょっと覚えておきたいブラックトリビアですw


さておき、では集合住宅なら水が確保きるかというと、最近はそうじゃないんですね。

近年は、水道管から水を取り込み、そのままポンプで圧力をかけて各部屋へ配水する増圧直結配水方式が主流になって来ています。すなわち、受水槽が無い。

しかし、自治体によっては、断水時の水確保のために規制しているところもあります。災害時の対応が増えることを嫌って、自治体的にはあまり好ましく無いわけです。

でも、デベロッパーにとっては建設費の大幅なコストダウンになるので、どんどんやりたい。

さて、あなたのマンションはどちらですか?管理会社か自治会へGO!w


水配分のルール決めるなんてのは、センセイに言われなくてもやりますよ。子供じゃないんだから。そうではなく、こういう情報こそ、『専門家』には期待したいですけどね。

ああそうか。書きたくても文字数が足らないから書けないのかww

ちなみに管理人は、自宅マンションの防火管理者でありますから、その辺はウルサイですよ。


さて、そんなわけで次回へ続きます。


■当記事は、カテゴリ【『東京防災』ってどうよ】です。


2016年9月22日 (木)

【東京防災ってどうよ37】今できる?防災アクション【4】(#1267)

『東京防災』にツッコむ通算37回目は、『今できる?防災アクション』の4回目。今回も、『日常備蓄』をイジります。


誰にでもできる日常備蓄?


『東京防災』092ページの見開きでは、『日常備蓄』について細かく解説しています。
Stock2

タイトルは『誰にでもできる「日常備蓄」』サブタイトルには『1週間は誰にも頼らずに暮らす』とあります。

タイトルだけ見れば、簡単な日常備蓄(ローリングストック)で1週間暮らせる、という意味に取れますよね。でも、それだけでは不可能なことは、前々、前記事で述べました。『日常備蓄』は、あくまで補助的なものに過ぎないのです。

商業誌じゃないんだから、キャッチーなタイトルで目を惹こうとした訳じゃないでしょうが、ならば大ウソということですね。


記事本文の冒頭では、色つきでこう強調されています。

支援が届くまでの少なくとも1週間は、誰にも頼らずに暮らせるように備えることが「備蓄」です。

では、過去の大災害で、インフラ(上下水道、電気、ガス)停止下で、自宅で1週間完全に自己完結(誰にも頼らずに自活すること)できた人はいるのでしょうか?

それは、ほぼ皆無のはず。少ない食品を細々と食いつなぐことは、自活とは言いません。すなわち、ほとんど誰もやったことの無いことが、簡単にできると言っている。

その後には、こう続きます。

(日常備蓄とは)『なくなったら困る物を買い置きして、古い順から使うようにすればいいだけ。特別なものを備える必要はありません。それが日常備蓄という考え方で、いつもより少し多めに食品や日用品を買いおきしておきましょうということに過ぎないのです。』

いかにも簡単なことのようにおっしゃいますな。

特別なものはいらないのならば086ページの『最小限備えたいアイテム』のリストはなんだ?
■水(飲料水、調理用など)
■主食(レトルトご飯、麺など)
■主菜(缶詰、レトルト食品、冷凍食品)
■缶詰(果物、小豆など)
■野菜ジュース
■加熱せず食べられる物(かまぼこ、チーズなど)
■菓子類(チョコレートなど)
■栄養補助食品
■調味料(しょうゆ、塩など)
レトルトご飯や缶詰、栄養補助食品に、ミネラルウォーターだって、決して誰もが普段遣いするわけではない、十分に“特別なもの”だろうよ。

このリストのツッコみどころ、前回記事でひとつ落としてしまったので、ここで。備蓄すべき主菜の中に冷凍食品が入っているのは、悪い冗談か何かですかね?

まあ、このリストは別の人が作ったのでしょうから、自分が言われる筋合いは無いと思われるかもしれませんが。でも、そんなのは読者には関係ない。


さておき、この記事の筆者は『日常備蓄』とはいつもより少し多めに買い置いて、先入れ先出しすることに過ぎない、と言う。それで1週間食いつなげると。でも、大前提としてあなた自身はそういう備えをしているのか?

研究者ならば、せめて現実的なシミュレーションをした上で、そう言っているのか?

それ以前に、あなた自身や様々な家庭における日常の食材の種類、量、その他日用品の必要量を把握しているのか?

まさか、それもわからずに他人に“指導”しているのか?

もし把握しているのならば、『日常備蓄で1週間分』という発想ができることが理解不能。

あなたの言うことは、実現不可能な机上の空論ということでよろしいか?


なんとか言ってくれ


管理人、例によって書きながらだんだん腹が立ってきました。

どう切り取ってもできもしない、本当は役に立たないことが“指導”されている。

で、お気づきでしょうか。管理人が文中で「あなた」という呼びかけをしていること。

実はこれ、署名記事なんですよ。でも、どうやら第三者による口述筆記のようですが。文末に、こう記されています。

(談)重川希志依/常葉大学大学院環境防災研究科 教授

どんな研究されているかわかりませんけどね、少なくとも家庭生活のリアルを知らずに、概念だけで言っているようですね。

これがまさに、“野球情報には詳しいけれど、一度もプレーしたことない奴が野球選手の練習法を指導している”、という状態。

一般社会ではそんなの許されないか、そういう人は淘汰されるんですよ。結果出せないし。でも、防災の世界ではそんなのばかりで、結果がどうなろうか責任もなければ批判もされない。

あの『水のう』で防水とか、水害避難時に長靴はダメ、スニーカーを履けとか言っている連中、今年の連続水害や『政務官スニーカーおんぶ事件』に際し、役に立たない“指導”であるとこれだけ明らかになっても、まだ同じことを言えているという、ほんとうに異常な世界です。


それに、『専門家』と言っても、防災科学や地球物理学の専門家は、決して家庭防災の専門家ではありません。

家庭防災を学術的に研究するジャンルはほとんど存在せず、資格も特に無いから、専門外の『教授』や、ちょっと詳しいだけの『商業ベースの防災の専門家』が、防災やら危機管理アドバイザーとか名乗って好き勝手できるのです。

防災士ごときで『防災のプロ』とか名乗る輩もいるし。かく言う管理人も2007年から防災士ですよ。だからこそ“ごとき”と言える。おまけに防火管理者資格も持ってるぞw

特に、『教授』という肩書きがあると無敵ですよね。最高学府の講師ならば、学術的にも人格的にもすばらしい、というイメージで。

でも、最高学府と言ってもピンキリだし、全然『教授』というレベルじゃない人も多いということをお忘れ無く。当たり前だけど、肩書きじゃなくて、人なんですよ。


まだやります


さて、ここまででコキ下ろしたのですから、是非反論を期待したいものです。

でも、わかってますよ。管理人が匿名で正体不明の怪しいブロガーに過ぎないから、言いたいことがあっても無視するのが『オトナの作法』ってものですよね。


そうこう言いつつ、

重川希志依/常葉大学大学院環境防災研究科 教授

による記事へのツッコみ、次回も続きます。


■当記事は、カテゴリ【『東京防災』ってどうよ】です。

2016年9月21日 (水)

【東京防災ってどうよ36】今できる?防災アクション【3】(#1266)

『東京防災』にツッコむ通算36回目は、『今できる?防災アクション』の3回目。

前回記事から続いて、食品の備蓄についてです。


【086ページ】最小限備えたいアイテム


Stock
さて、『今やろう!防災アクション』の冒頭では、『日常備蓄』(ローリングストック)の勧めがありました。

そこから1枚ページをめくった086ページからは、具体的な備蓄の内容が提示されます。

でもそれは、冒頭で勧めたはずの『日常備蓄』の考え方を自ら否定して行くという、驚くべき内容となっています。

もっとも、そうなっていることに監修者は気づいてもいないのでしょう。なんたって、実践を伴わない机上の空論ですから、問題点も気づかない。

086ページには、備蓄しておくべき最小限の食品類として、下記が提示されています。
■水(飲料水、調理用など)
■主食(レトルトご飯、麺など)
■主菜(缶詰、レトルト食品、冷凍食品)
■缶詰(果物、小豆など)
■野菜ジュース
■加熱せず食べられる物(かまぼこ、チーズなど)
■菓子類(チョコレートなど)
■栄養補助食品
■調味料(しょうゆ、塩など)

これ、ふたつの意味で問題だらけということ、おわかりになりますか?


ダメな理由その1


まず上リスト中で、『日常備蓄』の基本的考え方である、日常の食品類を少し余分に買っておいて、無くなる前に買い足すことで、常時備蓄をキープするという方法が採れるものは?

厳密に言えば、調味料(しょうゆ、塩など)だけじゃないですか?

この時点で、『日常備蓄』はあまり効果が無いと、自ら否定しているようなもの。

それに、普段の食事で、ペットボトル水、レトルト食品、缶詰など、ほとんど使いませんよね。通常の備蓄には適していても、『日常備蓄』には全く適していない。

備蓄した食品類は、賞味・消費期限などを考えて定期的に入れ替えることが必要なわけですが、そのためには、備蓄食品を意識して消費する“防災ディナー”のようなことをしなければなりません。

でも、現実にそんなことをするのは面倒なので、だからこそ『日常備蓄』(ローリングストック)という考え方が出てきた訳ですが、普段の食材と備蓄食品に重なる部分がなければ、ほとんど意味がありません。

章の冒頭でローリングストックを勧めたのならば、後の記事はそれを前提としたものでなければなりませんが、上記のリストは、従来から言われて来た通常の備蓄品ばかり。

自ら、『備蓄食品のローリングストックはできません』と宣言しているようなものですね。

できるのは、せいぜい米と麺類くらい。しかし、それも前記事でも指摘したとおり、十分な水が使えなければ、単独ではほとんど食べられない。

ここで、改めてリストを良く見てください。レトルトご飯はあるものの、『日常備蓄』の中心となるはずの米(無洗米)さえ、実は入っていないという体たらく。


こういう反論もあるかもしれません。通常の備蓄食品も、日常的に少しずつ料理などに使って消費すれば良い、と。でも、そう言うこと言う人の大半は、自分で食事なんか作らない人なんですよね。

普段使わない、それも生鮮品ではない食材を日常の料理に応用するのは、やったことの無い人間が想像するより、はるかに面倒なことなのですよ。そうでしょ?料理やる皆様。

そんな面倒なこと、どうぞやれる人はやってください。そんなのは、備蓄品の量も作業の手間も考えていない机上の空論です。


量の問題として、例えば水のこと。ひとり1日2リットル、家族4人として8リットルの3日分で24リットル、ペットボトル12本。これだけのミネラルウォーター、短期間で使えますか?

ご飯を炊くのに使いますか?なんなら、ミネラルウォーターでお米とぎます?w

ならば、例えば3日で2リットルくらい、お茶でも淹れるのに使いますか。きっとおいしいお茶が飲めるでしょう。でも、そうしたら3日に1本のペースで補充しなければ、備蓄はどんどん減って行きます。

そんなことを、水だけでなく全部の備蓄食品で、いつ来るかわからない災害に備えて常時残量と消費期限を把握しながら、延々と管理し続けられますか?

もちろん、それが苦にならない方もいるでしょう。でも、絶対に多数派ではありません。 というか、そういうことを提唱している人間自体が、絶対にやったこと無いはず。


こういう空虚な”指導”を見ると、家族の食を預かる仕事をナメるな、やったこともないオッサンの机上の空論をエラそうに吹くな!という。あ、これは管理人の怒りねw

ちなみに、女性で防災だの危機管理だのアドバイザーだの名乗る人物でも、こういうこと言うのいますね。

女性が言うと”主婦目線”に見えるけどさにあらず。こいつ家事なんか全然やったこと無いな、てなこと平気で言うのもいる。

当ブログ過去記事にこんなのがあります。女性が食いつきそうな話題を振っておきながら、内容は机上の空論丸出しというw多いんですよ、こういうの。

【呆れました特集】専門家ってなに?【1】

防災備蓄とは、本来おカネも手間も場所も取る、実に面倒なことなんですよ。でもそれを、上っ面のアイデアで「こうすれば簡単!」と、耳当たりの良いこと言う輩が多すぎる。

『日常備蓄』(ローリングストック)は、主な備蓄が整っていることを前提にした、あくまで補助的なものなのです。


こういう”指導”は、言うなれば野球の情報には詳しいけれど、一度もプレーしたこと無い人間が選手の練習法を指導しているような、あり得ない状態ということ。

でも、そんなのがありがたがられて、ヨタ情報でも商売になって、『東京防災』みたいな公式本にも載ってしまい、批判もほとんど起きないというのが、この災害大国の現実ということです。

管理人、孤立無援です(爆笑)いえ、ご愛読いただいている読者の皆様の存在は、常々感じております。ありがとうございます。

こういうやっつけ仕事を撲滅するために、どうぞ拡散してやってください。


ダメな理由その2


では、『日常備蓄』(ローリングストック)はさておいて、『東京防災』が勧める備蓄食品は正しいのか。

例によって、こういうのは概ね正しい。でも、現実に落とし込むと、机上の空論が浮かび上がって来るのです。

それも、ちょっと考えればわかることを、監修者が面倒くさがりなのか頭が悪いのか(たぶん後者w)、考えなしに提示していることが多くて。


当記事冒頭の備蓄食品リストを見られて、ちょっとおかしいと思いませんか?

それを食べることになるのは、インフラ停止下なんですよ。電気も水道も止まった。

例えば、夏には気温が30℃を優に超え、湿度が80%以上などという中で、冷蔵庫が使えないのです。

そんな中で、かまぼこ、チーズ、チョコレート、野菜ジュース?

もちろん、対応できる製品はあります。滅菌して個別包装されたものならば、常温保存もある程度は大丈夫でしょう。でも、高温で変質するものもある。

野菜ジュースなど飲料類にしても、1ポーション分の個別パックならば問題ありません。でも、ペットボトル飲料も含めて、開封後要冷蔵のものはダメ。

チョコレートがドロドロになるのも避けようがありませんんね。栄養だけ考えてピックアップされたのでしょうが、そんなちょっと考えればわかることさえ、考慮されていないし。


ここで、上のイラストをもう一度ご覧ください。どの絵が何を指すかは良くわからない部分もありますが、かまぼこは明らかに、セロハンなどで包まれただけの、要冷蔵の板かまですね。

このイラストは、記事の一部のはず。決して賑やかしやページ数稼ぎじゃないですよね。なのに、こういうことがまかり通るのが異常なのです。他の記事でも指摘していますけど。


こういう指摘をすると、管理人は小さな誤りを針小棒大に騒ぎ立てる、なんて小せえ人間なんだ、と思われる向きもあるかと。

でも、個別のことはそれほど問題じゃないんです。非常用備蓄食品に絶対に必要な条件とはなんですか?

味だ栄養だと言う前の大前提として、

真夏の高温・高湿度下でも常温保存ができること

ではないですか?でも、それができない食品がひとつでも入っていたり、真夏でも常温で長期保存できる食品を備蓄せよという、最も重要な“指導”が全く見あたらないという不良記事が、公的資料として拡散されていることを糾弾しているのです。


ちなみに、番外編の過去記事では、非常持ち出しにカップラーメンなどあり得ない、ということを指摘しました。
【東京防災ってどうよ・番外編】ほんとバカだよね~非常持ち出しにラーメン?~(#1236)

本来は、こちらの家庭内備蓄にカップラーメンなどが入っているべきなのですが、『最小限備えたい』というコンセプトのせいか、入っていませんね。

なのに、非常持ち出しには入れてしまうという『東京防災』サマw


仕事が大規模な東京都が主体という、この仕事に関っておくとハクがつくし後々のメリットも大きいと踏んだ『防災の専門家』が寄ってたかって内容のすり合わせもせずに好き勝手やって、しかも全体を横断して監修できる人物がいなかったのでしょうね。

いても、名誉職みたいなお飾りか能力不足だったということかな(たぶん後者w)


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2016年9月19日 (月)

【東京防災ってどうよ35】今できる?防災アクション【2】(#1265)

『東京防災』の『今やろう!防災アクション』にツッコむ、本編に入ります。

この章は、
■物の備え
■室内の備え
■室外の備え
■コミュニケーションという備え
という4つのテーマで、自主的な災害対策を“指導”していますが、例によって机上の空論や詰めの甘さ、非現実的な内容が見られます。

コンセプトが正しくても、多くの人が実際にできて、災害時に役に立たなければ意味がありません。

『防災の専門家』のやっつけ仕事の場であってはならないのです。

では、始めましょう。


【084ページ】物の備え


災害対策の大きな柱のひとつが、物資の備蓄です。

防災というと、これが最優先というイメージがどうしてもありますが、これは災害から『生き残る』ためではなく、『生き延びる』ための行動です。

現実には、市販の『防災セット』を買って、そこで止まっている方も多いでしょう。

もし、もう十分に備蓄をしているから安心と、それ以上の対策をお考えではない方がいましたら、それも大きな間違いです。

いずれにしても、まず災害生き残らなければ、何の役にも立ちません。


さらに、世間の防災情報通りに備蓄をしていても、それが正しくないこともあるし、役に立たない防災グッズもあるということをお忘れなく。

シリーズ前記事で触れた、『非常持ち出しにカップ麺』のように。いや、もっと致命的な誤りもあるのです。


実際に備蓄をやろうとすると、何を備えたら良いのかわからない、意外におカネがかかる、収納場所を取る、入れ替えが面倒など何かと問題が出てきて、そのうちに放置されてしまうことも多いもの。

それを乗り越えて、効果的な備蓄を維持するためにはどうするか。『東京防災』にはその方法も示されていますが、果たしてそれは、本当にできるのか?


日常備蓄という考え方?


Action3
最初のページにあるこのイラスト、凄いですよね。大量の備蓄品が専用スペースにぎっしりという。

でも、これはどういう意図があるのでしょうか。理想の姿?できればこのくらいやれという“指導”?

誰もが考える理想は、自分専用の備蓄倉庫が家のすぐ近くにあって(家の中ではデッドスペースとなって邪魔だから)、中味の管理は他人がやってくれたらいいなとw

でも、自分で選び、買い、収納し、管理しなければならない。そして、備蓄の内容はできるだけコンパクトかつ無駄が無く、十分な量が無ければならない。

簡単なことではないのです。


そんなこんなでなかなか手をつけられない人にアピールするためなのか、最近現れたのが、『日常備蓄』という考え方。『ローリングストック』と呼ばれることもあります。
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このイラストのイメージですね。テキストには、こうあります。

『これまでの災害用備蓄は、乾パンやヘッドライトなど普段使わない物を用意する特別な準備と考えられてきました。そのための管理や継続が難しいとあきらめてしまう人も多かったはず。しかし、日頃利用している食料品や生活必需品を少し多めに購入しておく「日常備蓄」なら、簡単に備蓄ができます。

上記テキストの太字の部分をご覧になって、例えば日頃から家族などの食を預かるあなたは、「それなら簡単!」と納得できますか?

これぞ、やったこともない奴が頭で考えただけの、典型的な机上の空論なのです。


自宅で調理して食事をしている場合、少し多めに購入しておける、冷蔵庫を使わなくても保存が効く食材が果たしてどれだけありますか?

現実には、米、乾麺類、缶詰、レトルト・インスタント食品、ミネラルウォーターくらいしかありません。

しかも、上下水道が復旧するまでは米は事実上無洗米でなければならず、乾麺も茹でる水が確保できなければ、調理できません。

無洗米、使ってますか?管理人は使っていません。


さらに、それぞれの食生活スタイルに影響されるものの、缶詰やインスタント食品は普段の使用頻度が低いですよね。というか、家での調理が中心の場合、ほとんど使わない。

すなわち、『ローリング』(=回転)できるのは米や麺など主食とおかず少々であり、インスタント食品や缶詰は、普段生鮮品があっても意識して消費しないと『ローリング』できない、ということです。

しかも、備蓄量も米や麺などを除けばせいぜい2~3日分を余分にストックできるくらいなもの。普段遣いの食品収納スペースに、それ以上の余裕ありますか?ある方がうらやましいw

その程度の効果しかないものを、「簡単に備蓄ができます」などと言えるのですよ『防災の専門家』は。なぜなら、自分でやったことも無いか、メディア向けの形を表面だけ作っているだけだからです。

『日常備蓄』は、あくまで総合的な備蓄の一部を担うに過ぎないのです。

『日常備蓄』が推奨されるようになった裏には、商業ベースの『防災の専門家』が大好きな、今まで無かったトリビアを提示して目立ちたいという発想と、非常に親和性が高い考え方だと言うのが大きいかと。

行政としては、意識して災害用備蓄をしない層が少しでも備蓄を持つことで、発災害時の公的支援への負担を大きく減らせる、という意図もあるでしょうね。

でも、そこに現実の行動や経験から来る裏付けはろくに無い机上の空論が中心なので、実に薄っぺらな話でしかなく、いざ実際にやってみようと思っても、それほど大きな効果は上げられないのです。


驚きの自己否定w


もちろん、管理人は『日常備蓄』を否定するわけではありません。

管理人が批判している対象は、『東京防災』だけでなく各メディア上で、「こうすれば問題解決!」的なノリで扱われていることに対してと、そういうレベルで拡散している、口先だけの『防災の専門家』に対してです。

繰り返しますが、『日常備蓄』でできることは食品備蓄の一部に過ぎず、他の対策を補完するものに過ぎません。それだけで簡単に十分な備蓄ができるわけではないのです。

それでも、『今やろう、防災アクション』のトップを飾る記事でした。

でも、ページを一枚めくると、驚くべきことが起こるのです。

次回へ続きます。


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2016年9月16日 (金)

【東京防災ってどうよ34】今できる?防災アクション【1】(#1264)

『東京防災』にツッコむ、今回からは新編です。

『東京防災』081ページからの、『今やろう 防災アクション』にツッコみます。
Action1

タイトルがずっと同じだといい加減わかりづらいので、当編は題して『今できる?防災アクション』としますね。


正しいだけでは使えない


『今やろう 防災アクション』の章では、物と行動両面で、すぐにとりかかるべき災害対策が、地震対策を中心にいろいろ示されています。

そこで提示されるアクションのコンセプトは、言うまでもなくほとんど正しいのです。

しかし、それを現実の行動に落とし込もうとした時に、様々な問題が出てきます。

なぜなら、そこには机上の空論本当は役に立たない防災トリビアがあちこちに入り込んでいるからです。


『地震に注意しましょう』というのは、正しいことです。

しかし、いつ、どこで、どのように注意するかという具体的な情報が無ければ、意味を為しません。

そこまでの情報はそれなりにあるものの、問題はそこからです。

最大公約数的に提示された対策を、それぞれの状況にいかに落とし込んで行くか。

その段階で、多くの人は対策を進めることをあきらめるか、妥協してしまいます。

それは現実の災害対策の難しさ、複雑さのせいでもありますが、提示された情報自体の問題も非常に多いということを、当ブログでは指摘し続けてきました。


当編では、『東京防災』の記事にそのような視点でツッコみながら、ではどうするかというレベルまで、できる限り解き明かして行きたいと考えています。

それでは次回から、 『今できる?防災アクション』 の本編を始めます。


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2016年9月15日 (木)

【東京防災ってどうよ33】ここがダメなんだよ【29】(#1263)

『東京防災』にツッコむ27回目は、英語編最終の第9回。
Phone

今回は、まあそれほどじゃないけど、言いたいことはあるw


国際電話はどこでかけられますか?


質問:Where can I make an international call?
(国際電話はどこでかけられますか?)

答え:Just a monent,I will check.
(調べるので待っていてください)

質問文は、まあ普通かと。make a call で、電話をかけるということですね。

でも、call は電話をかけるという動詞でもあるし、我々が海外で訊くならば、

Where can I call to overseas? なんて方が簡単かなと。

もちろん Where can I call an international call? でも良いけれど、call がカブってあまりキレイじゃないですね。

ちなみに、phone も電話をかけるという動詞でもあります。

宇宙人が「ET phone home 」って言ってましたね。

これもリンクしてしまえw

子供が喋るシンプルな英語は、我々にとっては良いテキストですよほんと。


では答えの文。

おなじみの Just a moment ですが、『ちょっと待って』くらいの感じです。moment は『瞬間』ですから。

でもこの場面では、ちょっと時間かかりそうです。ならば、

Please wait for a while.(しばらく待ってください)、数分くらい待たせそうならば、

Please wait for a few minutes.なんてのもアリかなと。

この言い回し、管理人は国際イベントの現場ですごく使いました。

でも、wait for~だけだと、結構キツいニュアンスがあるそうなので、please は必須ということで。

ネットで調べたら、相手の話に納得できず、「おいちょっと待て!」と話をさえぎるような時に Wait (for) a moment ! なんて言うそうですよ。そりゃキツイわw

なお、for はつけてもつけなくても問題ありません。 アタマ来た時にはforなんかすっ飛ばします普通w


「調べるので」は、 I will check.でもちろん通じるわけですが、会話では、あれが良く出るんです。

check it out

そうです、あの“チェキラ”ですw

I'll check it out. は「ちょっと調べてみます」という感じの、多用するフレーズです。

発音は、そのまんま アイルチェキラ と言えばネイティブっぽくてカッコいい。

なお、簡単な単語では look up も、こんな場合の『調べる』という意味ですから、I'll look up.もアリ。発音は、アイルルカッ という感じ。

そう言えば、表計算ソフトのEXCELで、セルを参照することを look up って言いますね。あれ、調べてたんだw

余談ついでに、check は、調べるという意味だけでなく、『阻止する』という意味があります。

アイスホッケーやバスケットボールで、身体で相手を阻止することを body check って言いますよね。

一方で、空港などでやるボディチェックは、実は和製英語で海外では通じません。

空港でボディチェックされたなんて言ったら、身体ぶつけられて進入を阻止されたと思われて、不審者扱いされますよw

あれは、security check なのです。


というわけで、最後はなんか余談だらけで、すいませんでした。


これなんだっけ?w


英語編は9回に渡って長々とやりましたが、実は英語の話じゃなくて『東京防災』へのツッコみなんですよね確かw

シリーズ最初に書いた通り、管理人は英語が得意というわけではなく、あくまで実践の中で、必要に迫られて覚え、使っているだけです。

ネイティブとの会話でも、ちょっと複雑になるとすぐわからなくなる程度ですし、ネット辞書のお世話になりっぱなしです。

それでも、これだけツッコめてしまう。いやむしろ、現場の英語に触れているからこそ、違和感を感じまくっているのです。

もちろん、言葉に絶対はありません。管理人の見解に、納得行かない方もあるでしょう。しかし、そこはあくまで個人ブログの範疇であり、管理人個人の見解ということでご勘弁ください。

異論反論ご意見は歓迎しますが。


英語編をここまでやった最大の目的は、外国人がたくさんいる東京の、英語が得意ではない人向けの用例集が、この程度で良いのかということを問いたかったのです。

管理人がツッコんだのは、あくまで机上の空論的英語であり、それを平然と“指導”する監修者に対してであり、さらに言えば、そういう体制で『本当は役に立たない』マニュアルを作ってしまう制作者に対してでもあります。

災害下の会話というシチュエーションとしても、わかりやすく実践的な英語という観点からも、どう見てもこれはやっつけ仕事だろうと。

『本当に役に立つ』ことを考えておらず、おそらくは『大御所』がやりたい放題やっているという、防災の世界と似通った構造が見えるからこそ、ここまでやりました。 いかがでしたでしょうか。


おしまいに、管理人の英語を鍛えてくれている海外の友人たちに感謝しつつ、最後はあの言葉で。

「言葉は度胸だ」


次回からは、『今やろう!防災アクション』にツッコみます。


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