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2012年1月31日 (火)

本当に必要な防災グッズとは?【5】

全国的に、寒い日が続いています。降雪地は記録的な豪雪で、太平洋側はカラカラに乾燥しています。こんな中で大規模地震が発生したら、どうなるでしょうか。

降雪地での過酷さは言うに及ばず、この乾燥の中では、火災も大規模化しやすいでしょう。何よりこの寒さが最も危険であり、災害から「生き残る」条件は、非常に厳しくなっています。こんな気象条件の中では、普段にも増して避難時の「防水・防寒」が重要になります。

前回、「生き残る」ための重要な装備として、カッパの装備をお勧めしました。ではそれがあれば100点かというと、実はまだ70点くらいなのです。まだ、多くの人が意外と見落としているポイントがあります。

それは「荷物の防水」です。非常持ち出し用の装備を入れてあるリュックやバッグ、または普段通勤、通学に使っているバッグ類に、防水性能はありますか?雨や雪の中を長時間移動しても、中のものは濡れませんか?

私が以前から非常に気になっているポイントをひとつ指摘します。できれば実例として画像を上げたいのですが、営業妨害になりかねないのでやめておきます。そのかわり、皆様ご自身で、「非常持ち出し」や「防災リュック」などのキーワードで、画像検索してみてください。おなじみの、白や銀色のリュックがたくさんヒットすると思います。

布製のものは、正直なところ問題外です。銀色のものは消防服と同系の素材が多く、耐水・耐火性能もある程度考えられているのでしょう。何より"それらしい”雰囲気はありますね。しかし問題はその形状です。開口部やポケットに、レインフラップがついていないものが、かなりありますよね。素材は防水なのに、開口部はひもで絞るだけのナップサックタイプでは、豪雨の中ではあっと言う間に浸水しますし、雪が積もれば、溶けた水が入って来ます。最も過酷な状況に対応していません。仏作って魂入れずとは、このことです。

一般的なリュックなどを防災用に使われている方も多いと思いますが、本体に防水性能があるか、またはレインカバーが付属していますか?特に、帰宅困難時に長時間持ち歩くバッグの防水性能は重要です。しかしすべて完全防水のリュックやバッグを用意するのは、デザインやコスト面からも現実的でありません。ならばそれを補わなくては、せっかくの装備もびしょぬれです。

一番確実なのは、ポンチョタイプの雨具を使うこと(画像参照)
Pon
背負ったリュックや肩に掛けたバッグごと、上からかぶってしまえば問題ありません。でも、100均ショップものでポンチョタイプはまずありません。お金をかければいろいろありますが、しっかりしたものの欠点は、畳んでもそれなりの大きさになってしまい、家に備えるならともかく、常時持ち歩くにはちょっとかさばりすぎるということです

ならば次善の策として、オーバーサイズのビニールカッパです。つまり、自分の身長よりプラス10センチ以上に対応したサイズにするということです。それなら、小型のリュックならば、その上から羽織れるでしょうし、ショルダーバッグを肩にかけた上からなら、さらに余裕があります。これは身長が高い人、体格が良い人には難しいこともありますが、一番手軽な方法です。大は小を兼ねます。

さらに「中の防水」があれば完全です。リュックやバッグの中で濡らしたくないものは、前回記事のカッパ写真のように、ファスナーつきフリーザーバッグで密封してあれば確実。ラジオ、携帯電話充電器、予備電池など電気系には必須です。特に着替え、防寒着類は、大きなビニール袋でしっかりくるんで、仮に水に落ちても濡れないようにしておく必要があります。寒い中で身体が水に濡れたとき、乾いた衣服があるかどうかが、生死を分けることもあるのです。特にお子さん用の衣類は、絶対にそうすべきです。

はからずも、今とても寒い季節です。この気候の中で、屋外や暖房の無い避難所で長時間過ごすことをイメージしながら、皆様ご自身でもいろいろ工夫してみてください。それが確実に「生き残る」力をアップしてくれます。

次回は、見落とされがちな非常時の「防水・防寒」に関して、低コストで効果の高いグッズを紹介したいと思います。

【つづく】

■このシリーズは、カテゴリー【防災用備品】をクリックすると、まとめてお読みいただけます。

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