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2012年2月23日 (木)

家の中の地震対策【9】

今回は、家具などに関するその他の対策です。
その対策は非常に多岐に渡り、とてもすべてを記すことはできませんので、まずは基本的な考え方から。それは

「倒さない、落とさない、飛び散らせない、動かさない」

ということです。そのような視点でご自宅の中の危険を探し、できる対策を進めてください。いくつか、代表的な対策例を挙げてみます。


寝室にはなるべく家具を置かず、置く場合でも背の高い、転倒しやすいものは避ける。

寝る場所や普段の居場所は、家具の転倒範囲から離れた場所にする。避けられない場合は、もし家具が倒れても別の場所にひっかかりやすい、生存空間が残りやすい配置を考える。

家具の上にはものを置かず、特に重量のあるものやガラス類は絶対に置かない。本が詰まった箱やガラスの人形ケースなどは絶対にNG。

食器棚の上段や天袋など高い場所には大皿、鉄鍋、土鍋、ガラスポットなど重量物は入れない。激しい揺れでは扉が開き、一瞬で中身がぶちまけられるので、扉には必ず解放防止ロックをつける。普段あまり開け閉めしない天袋などは、取っ手を丈夫なヒモで結んでおけば、扉が開いて中身が飛び出すのを防ぐことができる。

子供部屋には背の高い家具を置かない。本棚には本の飛び出しを防ぐゴムバンドなどを張る。大量の本の直撃は想像以上の衝撃であり、本に埋もれて動けなくなることもある。

テレビやパソコンなどは、スタンドの下に衝撃吸収ジェルを挟んだり、台と本体をベルトで結着して、移動しないようにする。阪神・淡路大震災では、「テレビが飛んだ」という証言が多くあったが、その後ブラウン管から薄型が主流になり、ブラウン管テレビより対策がしやすくなった。

ピアノは、脚と本体に取り付けて移動や転倒を防ぐ専用器具を取り付ける。必ず専門店に相談を。ピアノが転倒したり動き出したりすると、家の中では最も危険な凶器となる。

冷蔵庫も、配置によっては暴れやすいもののひとつ。専用の固定、移動防止器具があるので取り付ける。

強化ガラスでない窓ガラスや食器棚などのガラス扉には、飛散防止フィルムを貼る。


ざっとこんなところでしょうか。正直なところ、何もかもを一度に対策するのは、楽ではありません。ですからまず危険度が大きいと思われる事から対策して行きましょう。具体的には大型で重い家具の転倒防止、高い場所や天袋にある危険物の撤去などです。子供部屋やお年寄りのいる部屋の対策も、優先しなければなりません。普段の居室では、寝室が最重点と言えるでしょう。

繰り返しますが、対策のすべてに共通する考え方は、
「倒さない、落とさない、飛び散らせない、動かさない」です。
ホームセンターなどの防災用品コーナーには様々な器具がありますので、それを見ているだけでも、自宅の危険と対策方法を気付くこともあります。ちょっと覗いて見ることをお勧めします。

次回は、地震の際の火災対策です。

■このシリーズは、カテゴリ【地震・津波対策】をクリックしていただくと、まとめてご覧いただけます。


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