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2012年2月14日 (火)

家の中の地震対策【1】

新シリーズを始めます。タイトルは『家の中の地震対策』です。「家の中」とは、家の建物そのものも含んでいます。これから何回かに渡り、建物自体と建物の中での地震対策について考えて行きます。

まずすべての地震対策の大前提となる、最も重要なことから始めましょう。それは「建物の耐震補強」です。では何故、これが最も重要なのでしょうか。

我が国の建築基準法による耐震基準は、1981年に大幅に強化されました。その前後の建物の強度にどれくらい差があるかというのを明確に示すデータがあります。1995年に発生した阪神・淡路大震災では、最大震度7の激震が発生し、約10万棟の建物が全壊しました。その中で、新耐震基準に沿った建物の割合がどれくらいだったかご存じでしょうか。

なんと約0.2%、ほんの200棟ほどに過ぎなかったのです。

一方、阪神・淡路大震災犠牲者のデータは、恐るべき事実を我々に突きつけます。早朝の発生という条件も重なり、6434人という犠牲者の約86%、約5530人が、自宅内で犠牲になっています。そのうち、建物の倒壊が主な原因のいわゆる圧死(実際には多くが窒息死)が約83%、約4590人、倒壊した建物に閉じ込められたまま火災で焼死した人が約12%、約1110人という、身震いするような調査結果があります。自宅内で犠牲になった人のうち約95%、約5250人が、建物の倒壊による犠牲になったということができるのです。

東日本大震災では津波が最大の凶器となりましたが、阪神・淡路大震災では、自宅の建物が最大の凶器となりました。数字で表すとあまりに単純ですが、数千、数万の命があり、人生があり、それぞれに家族があったのです。それがあまりにも理不尽に失われた現実を、改めて考えて見てください。この悲劇を、ただ手をこまねいているだけで、また繰り返すのですか。


ともかくも、これらの二つの要素、新耐震基準建物の耐震強度の高さと、建物倒壊による犠牲者の多さから導き出される事実は、阪神・淡路大震災においては、もし仮にすべての建物の耐震補強が済んでいたら、5250人以上が犠牲にならずに済んだ可能性がある、ということです。

このことが、建物の耐震強度を上げることこそ、何にも優先すべき地震対策だと考えなければならない理由です。平たく言えば、最も効果的に犠牲を減らすことができる方法だということです。

ですからまず、お住まいの建物が1981年以前の建築の場合は耐震診断を受け、必要な場合には速やかに耐震補強をされることを、強くお勧めします。耐震診断の経費は、自治体が全額または一部の補助をしていることが多いので、まずはお住いの自治体の「防災課」に問い合わせてみてください。

集合住宅の場合は、自治会や管理会社に問い合わせることで、耐震強度や補強の状態を知ることができます。くり返しますが、これがすべての地震対策の最優先事項です。もちろん手間も費用もかかることなのですが、地震災害から「生き残る」ために、最も必要なことなのです。なお、耐震基準は1999年にさらに強化され、それに沿った建物は、さらに耐震強度が上がっています。

しかし、すぐには建物の耐震強度を上げられない事情もあるでしょう。それでも様々な対策によって、「家に殺される」危険を小さくすることができます。そんな方法も、併せて紹介して行きたいと思います。

次回は、耐震補強が困難な場合の対策を考えて行きます。

■このシリーズは、カテゴリ【地震・津波対策】をクリックしていただくと、まとめてご覧いただけます。


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