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2012年3月 9日 (金)

【シミュレーション解説編】津波・漁港付近【3】

【2】から続きます。

海近くの平坦な場所にいて強い地震を感じたら、どうすべきでしょうか。以下の画像は、管理人撮影です。
Miyagi_002mini
宮城県東松島市の東名(とうな)地区、2011年11月初旬の様子です。手前の水面は運河で、まばらな木立(津波で多くの木が流された防風林)の向こうの海と同じ高さの水面ですからほぼ海抜0メートルですが、実は震災時に70センチ程度は地盤沈下しています。なお、ここは家が建て込んだ住宅街「だった」場所です。瓦礫の撤去がほぼ終わり、何も残っていません。
Miyagi_030mini
これも東名地区です。遠くの木立の向こうが海。大きな水溜りは、地盤沈下によって排水が悪くなったためにできたもの。ここが住宅街だったと信じられるでしょうか。この辺りでの水深は、一階の軒先くらいだったことが、残った家にある痕跡からわかります。この広大な場所で、見渡す限りの海が4~5メートルも水かさを上げて「移動」して来たのです。それは現場に立ってみても、全く想像できない情景でした。

ここは郊外ですが、建物を取り払ってしまえば、都市部でもこんな地形は普通にあります。これらの画像も、今は見通しが良くなっていますが、本来は海など全く見えない住宅街だったわけです。津波がすぐ近くに迫っても、視覚的にそれを知る術はありませんし、特に都市部ではそれが普通です。

そして震源が陸地の直近だった場合は、津波は数分以内に陸地に到達することもあります。津波警報は、発表までに地震から3分程度はかかると考えると、「警報が出たら逃げる」と思っていても、間に合わないことが十分に考えられます。

このような平坦地では、とにかく内陸の少しでも高い場所へ向けて移動するしかありません。道路の損傷や渋滞を考えると、特に都市部では車は使えません。あなたは、例えば5分の間に、徒歩でどれだけ移動できますか?そして津波は、規模によっては平坦な内陸へ何キロも到達することがあるのは、説明の必要は無いでしょう。その速度は遅くても時速30キロ程度はあり、走って逃げ切れる速度では絶対にありません。

そう考えて行くと、できることはひとつしか残りません。海岸近くにいて強い地震を感じたら、情報を確認する前に、津波が数分以内に到達する前提で、すぐに行動を始めるしか無いのです。特に、近くに高いビルなどが無い場合は、躊躇している時間は全く無いと考えてください。

そして前述の通り、津波が来る前に潮が引くとは限りません。発生の状況によって、最初から「押し波」が来るタイプもあります。「様子を見てから」などとは、絶対に考えてはならないのです。

海辺での津波避難は、ある意味でシンプルです。強い地震を感じたら、とにかく最短時間でできるだけ高い場所か、海からできるだけ遠く離れる、これしかありません。そして、津波は必ず何回も押し寄せます。危険が完全に去ったと津波情報などで確認できるまでは、高台から降りたり、海に近づくのは自殺行為に等しいと考えてください。

【おわり】

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