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2012年3月25日 (日)

家に備える防災グッズ【23・最終回】

今回で「家に備える防災グッズ」シリーズを終わります。

ここまで、家に備える防災グッズとその付帯情報についてまとめて来ましたが、言うまでも無くこれですべてではありません。本文では、「あって当然」と思えるものについては述べていない部分もあります。たとえば、普段から服用している薬品類などは、当然用意すべきものとして触れていません。ですから、本文にあるものだけを用意すれば良いと言うことではありませんのでご注意ください。

管理人が提唱する「防災グッズの6要素」、■水分、■カロリー、■視界、■防水・防寒、■安全・衛生、■情報と、それに加えて■救護の各要素について、本文の内容をご参考に、皆様それぞれの状況に応じて何が必要かを考えてみてください。ここで標準的な備品リストを出すことは容易ですが、それはあくまで最大公約数的なものに過ぎません。管理人は、「災害対策はオーダーメイドでなければならない」という考えをもっておりますし、自分でセレクトしたものでなければ、いざという時に使いこなせないとも思っております。

災害対策とは、言うまでも無く防災グッズを揃えて終わりでは無く、普段からの意識、行動も含めた総合的なものでなければなりません。それをおろそかにすれば、いざという時にはそれなりの結果を招くだけのことです。皆様が災害対策を考えられる時には、当シリーズ各章に書いた、「その時には何が起きるか」という内容を参考にしてみてください。そして何が起きるか→それを避けるためにはどうすれば良いか→そのためには何があったら良いか、という風に考えて見てください。


最後に、「防災グッズをどこに置くか」という問題について。

基本は、まず「非常持ち出し」と「備蓄」に分けて考えることです。非常持ち出しは、最低でも1日、できれば3日を過ごせる水、食糧を始め、上記各要素に対応するグッズを揃えます。容量や重量は、それを持ち出すであろう人の体力に合わせてください。避難時には、その他にも子供やお年寄りと一緒だったり、手近にあった他のものを持ち出したりすることも考えて、無理の無い分量で。

それを、ある程度の防水性能のあるリュックにつめて、基本的には玄関に置いてください。リュックに限定するのは、両手を空けておくためです。それに、何か不測の事態が起こった際に、背中方向からの衝撃を緩和する有効なプロテクターにもなります。

緊急避難中に他の部屋に入って荷物を取り出したりすることは、事実上不可能です。これは阪神・淡路大震災を始め、過去のあらゆる災害で証明されています。管理人は、地震の際には、一戸建て、集合住宅ともに完全倒壊の可能性が比較的少ない玄関に移動し、ドアを開けて脱出のタイミングを図ることを推奨しています。その時、大抵は目の前にあるものしか持ち出せません。ですから、非常持ち出しは玄関に置いておくことを強くお勧めします。

次に備蓄ですが、建物の耐震強度が低く、完全倒壊する最悪のケースを考えれば、その場合でも外からアクセスしやすい場所に置くことが必要です。基本的にはやはり玄関側の、通りに面した窓の近くなどの、外部からできるだけ到達しやすい場所に、ペール缶、スーツケース、衣装ケースなど、できるだけ強度があってつぶれにくく、防水性能があり、瓦礫の中からでも引き出しやすい容器に入れて置くことをお勧めします。阪神・淡路大震災では、完全倒壊した家の奥まった場所にしまってあったせっかくの備蓄が、全く取り出せなかったという例が多く発生しました。

家の耐震強度が不足していて、完全倒壊の可能性が大きい二階家の場合は、二階の窓の近くに置くべきです。一階が完全倒壊しても二階までがぺしゃんこになる可能性は小さく、外からアクセスできる可能性が大きいからです。耐震強度が高い家の場合でも、家の中がどんな状況になるかわかりませんから、できるだけ外からアクセスしやすい場所に備蓄することが必要です。

なお、耐震強度が低い一戸建て家屋は、一般に開口部が大きい方向である南側の縁側方向、商店などの場合は通りに面した方向へ向かって倒壊する可能性が高くなります。建物は、柱や壁の少ない方向に向けて倒れやすいのです。ですから、できるだけ柱と壁の多い部分、一般には玄関方向が、倒壊時にも比較的スペースが残りやすい部分となります。


最後にもう一度繰り返しますが、災害対策とは防災グッズを揃えて終わりではありません。日頃から、災害に関する正しい知識を集め、その時何が起こるかを正しく知り、それを自分の居場所、行動範囲に当てはめ、その対策を具体的に考えることです。そして、できるだけ実際に身体を動かして訓練してください。実際にやってみないとわからないことが、たくさんあります。

例えば、ちょっと身体が大きめのあなた、普段使ってる机の下に素早く全身が入れられますか?


まず、あなた自身が生き残るためには何が必要で、何をしなければならないか、それが原点です。あなたが生き残らなければ、あなたの大切な人や財産を守ることは出来ないのですから。


【「家に備える防災グッズ」シリーズ・おわり】


■このシリーズは、カテゴリ【防災用備品】をクリックしていただくと、まとめてご覧いただけます。

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コメント

1. 成功 仕事/顧客感動ビジネスプロフェッショナル日記のt.toshiです
初めまして、「成功 仕事/顧客感動ビジネスプロフェッショナル日記」のt.toshiです

ブログを今日、初めて見させていただきました。
とても詳しくい説明があり大変勉強になりした。

私自身も、被災者として多くの方に伝えられる防災グッツについて
公開していますので、宜しければご覧ください。

また、ブログを拝見させていだたきます。
有難うございした。

コメントありがとうございます。ブログ拝見しました。実際に被災された方のご経験は、何にも増して重いものです。管理人は被災経験は無いものの、被災地の給水映像を見て、多くの人が水の容器と運搬手段を用意していないことを感じていました。

そこで、当ブログでは水タンクはもちろん、牽引式カートや台車の準備をお勧めしているわけです。非常時以外にも、結構使い道ありますしね。

今後もいろいろな記事をアップしますので、是非またご覧になってください。よろしくお願いします。

こんにちは。都内在住在勤の者です。事務職ですがひと月の半分はお客さんのところに外出してます。先の震災以来失礼を断った上で登山用のザックとホーキンスのウオーキングタイプのビジネスシューズで行動してます。
先日来、各お客様のところから徒歩で帰宅する際のルート確認で実際にいくつか歩いてみましたが通常の流れと逆行しなくてはならないこと、また練馬近辺の新目白通りくらい開けた場所でもない限り徒歩での帰宅は危険なのが分かりました。去年は2時間で歩いて帰れましたがあれを教訓にしてはいけないですね。

備蓄や携帯する防災用品の見直しを図りたいと思い貴ブログに辿り着きましたが、自分が用意してたのは半分近くが「あったら便利グッズ」だったことに衝撃を受けました。バールとジャッキとトイレ用品は絶対に必要ですね。
これからもちょこちょこと覗かせていただきます。よろしくお願いします。

コメントありがとうございます。このブログが実際に皆様のお役に立てるのが、管理人の何よりの喜びです。そもそもmixiのコミュニティやこのブログを始めたのは、世間の「防災情報」があまりにも「机上の空論」的なものが多いと感じていたからなんです。このブログでは徹底的に実践を想定し、実際の被災地からの声を最大限に生かしたいと考えています。

3/11はの首都圏は「究極の抜き打ち演習」ではありましたが、本番とは程遠いものでした。おっしゃるように、あれを教訓としてはいけないのですが、あれで本当の危険を認識された方も多いはずです。でも、ならばどうするかという体系的な情報は、本当に少ないですよね。

私も勤め人時代はスーツ姿であちこち出歩いていたのですが、いつも「この状態で喰らったらキツいな」という気持ちが強かったですね。靴は私もホーキンスのビジネスシューズでしたけど(笑)

今後ともよろしくお願いいたします。

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