2023年3月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

« 家に備える防災グッズ【14】 | トップページ | これで100本目 »

2012年3月 5日 (月)

【シミュレーション解説編】津波・漁港付近【1】

本文をお読みいただき、ありがとうございました。次に、2008年3月当時に書いた、このシミュレーションの解説をアップいたします。その後、解説を補足します。

(以下転載)----------
海辺や河口付近で大きな地震に襲われた 場合に取らなければならない行動は、
『速やかに海抜10m以上の高台もしくは鉄筋コンクリート建築の3階以上へ 避難する』
ということに尽きます。「様子を見る」のは厳禁です。
もし上記のような避難場所が無ければ、とにかく内陸へ向けて移動し、津波の直撃を避けなければなりません。自動車では事故や渋滞によって逃げ切れないことも考えられますので、やはり徒歩が基本となるでしょう。

震源域もしくはその直近では、津波は地震発生から数分以内で襲って来ます。1993年の奥尻島のケースは、これに当たります。奥尻島は、震源域のほぼ直上でした。そして、津波は数回に渡って押し寄せるのが普通です。さらに奥尻の場合で特徴的だったのは、北海道本土へ到達した津波が陸地で反射して、奥尻島の震源とは反対方向の沿岸にも押し寄せたということです。

津波警報・注意報が受信できている場合、警報・注意報が解除される前に低地に戻ったり、海辺や河口に近づくのは厳禁です。情報が無い場合でも、数時間以上に渡って危険な状態が続くことを想定しなければなりません。

また、一般に「津波が来る前は潮が引く」と思われていることが多いのですが、このストーリーのように、潮位に変動が無くても津波に襲われるということが実際にあります。いずれにしても、海辺にいて潮が引き始めたら、避難する時間はほとんど残されていないと考えなければなりません。とにかく、地震が収まったら一瞬たりとも間をおかず「高台もしくは鉄筋コンクリート建築の3階以上」へ向けて、避難行動を始めなければいけません。

津波と海底地形の関係ですが、まず津波とは、海中を伝わって来る波のエネルギーだと考えてください。海底で起きた地殻変動によって生じた波ですから、一般的な波とは違って、海底から海水面まで続く巨大な海水の波紋なのです。水深が深い場所では、海面上にはゆるやかなうねりが生じるだけですが、水深が浅くなるにつれて、海中を移動してきた波のエネルギーが海面へ向けて押し上げられ、一気に巨大な波が立ち上がります。奥尻島では、被害状況から判断して、最大30m程度はあったと言われています。海岸の潮位計は瞬間的な波高の変化を正確に捉えられないのですが、それでも潮位計の最大値は+16m程だったといいますから、いかに巨大な津波だったかわかります。

さらに、細長い湾や入り江の奥などでは、幅広い湾口に届いた津波のエネルギーが浅くなる海底に加えて両側の陸地にも押し縮められます。津波エネルギーは上に向けて集約され、さらに巨大な波となって襲い掛かります。
三陸海岸のような、外海に向いたリアス式海岸は、津波被害ということに関しては非常に危険な地形です。

現に明治29年の三陸地震の際には、三陸海岸を大津波が襲い、死者2万人超の大惨事となりました。昭和35年には、地球の反対側のチリで起きた大地震による津波が22時間後に日本に到達し、三陸海岸全体で142人の犠牲者を出しています。チリ地震の津波は、もちろん日本の他の沿岸にも到達したのですが、三陸海岸に被害が集中したのは、リアス式という地形の影響が大きかったと言えるでしょう。

このストーリーにおいては、緊急地震速報への理解不足から初動が遅れ、言葉は悪いですが、財産への執着と迷信的な思い込みから避難のタイミングを失うという、負の連鎖によって、最悪の結果となってしまいました。

何よりまず災害の第一撃から「生き残らなければ」なりません。その可能性を大きく膨らますのが、正しい知識、正しい装備、正しい行動であることを、より多くの皆さんに知っていただければと思います。

(転載終了)

次回は、解説の補足です。


■このシリーズは、カテゴリ【災害シミュレーション】をクリックしていただくと、まとめてご覧いただけます。


■■当ブログが何かお役にたてましたら、下の各ランキングタグへご支援のクリックをよろしくお願いいたします。

↓ 3/5現在、自然災害系ブログ第2位です。

↓ 3/5現在、地震・災害系ブログ第2位です。
にほんブログ村 その他生活ブログ 地震・災害へ

※上のタグ、「人気ブログランキング」の方に、自然災害とは関係無いような告発系ブログが移籍してきたようです。当ブログへの皆様のご支援クリックを、是非とも頂戴したいと思っております。よろしくお願いいたします。

« 家に備える防災グッズ【14】 | トップページ | これで100本目 »

災害シミュレーション」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 【シミュレーション解説編】津波・漁港付近【1】:

« 家に備える防災グッズ【14】 | トップページ | これで100本目 »