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2012年3月18日 (日)

家に備える防災グッズ【18】

今回は、「情報」編の最後に、情報の運用について考えます。「防災グッズ」ではありませんが、大切な事ですので、ここで再確認をしておきたいと思います。

まず、発災(読みはハッサイでもホッサイでも可。ハッサイという人が多いかな?)直後に、いかにして家族や関係者と連絡を取るかという問題です。

これはとにかく選択肢を多く持てば、それだけ可能性が上がります。固定電話、公衆電話、携帯電話、IP電話、スカイプ、ツイッター、ミクシィ、フェイスブック等各種SNSなど、回線さえ繋がればいろいろな方法が選択できる時代です。さらに災害伝言板、災害掲示板、Google等のパーソンファインダーなど、災害対応情報システムの使い方も、連絡を取りたい人と相互で打ち合わせをしておく必要があります。選択肢が多いだけに、優先順位を決めておかないと、膨大な情報の中でお互いの情報になかなか行き着きません。

東日本大震災では、東京近郊の音声通話が通常の約40倍、データ通信は通常の約4倍になりました。このため、通信キャリア会社は最大95%の通話規制を行い、システムの致命的ダウンを防ぎました。データ通信では、特に規制は行われませんでしたが、多量のデータの輻輳により、ネットに繋がりにくい状態が長時間続きました。

音声通信は一通話で一回線を占有してしまいますが、データ通信は多数のデータを小さく区分し、一本の回線で高速分割送信する「タイムシェア方式」のため、通信量増加の割にはシステムにかかる負荷は少ないのです。ただ、その後のスマートホンの爆発的普及により、データ通信量も飛躍的に増加し続けていますので、当分の間は、メールやネット接続に関して、今震災時よりも困難になることが予想されます。

そこでハイテクに頼らない、原始的な方法も考えておきましょう。それは「情報集約拠点」の設置、などと言うと大袈裟ですが、要は関係者に伝言を頼んでおくということです。

大幅な通話・通信規制下で繋がる可能性が一番高いのは、被災地から被災していない遠隔地への発信です。普段から遠隔地の実家、親戚、友人などとお互いに情報集約拠点として打ち合わせしておき、どちらかが被災した場合に、被災地の関係者がその拠点に向けて各自の安否を発信し、同時に他の人の安否情報を受け取れるようにしておくのです。これは遠隔地との相互通信が必要になりますので、音声通話か伝言板機能のようなものが必要です。遠隔地というのは海外でも全く問題無いというか、繋がる確率を考えたら、その方が望ましいくらいです。管理人は日本時間の3月11日夜に東京と米国ワシントンD.C.の間で携帯電話からメールを何度もやりとりしましたが、全く遅滞なく送受信できましたし、電話も問題なく繋がりました。

さらに、関係者とのすべての通信手段が失われた場合に備えて、普段から被災時の行動を打ち合わせしておかなければなりません。例えば、「安全が確認されるまで勤務先に留まり、それから歩いて帰宅する」、「学校へ子供を迎えに行き、家にいられない場合は○○避難所、もしくは△△避難所へ移動する」、「安全が確認されるまで、学校で待機する」という様にです。

これは「帰宅困難」対策の基本です。移動の安全が確保されないうちに、関係者の安否を知りたいばかりに帰宅行動を始めるのは、せっかく災害の第一撃を生き残った命を無駄に危険にさらすことです。安全が確認されるまで、とにかくお互いを信じてじっと待つことです。あの3月11日に帰宅できたからと言って、安心してはいけません。あの時は、交通が止まって通信が困難になった「だけ」なのですから。

今震災で知られるようになった教え「津波てんでんこ」とは、時間的余裕が無い津波の際には、それぞれの判断ですぐに逃げろということですが、管理人は「地震てんでんこ」も必要だと考えます。大地震の場合はそれぞれの判断で身を守り、それぞれが安全を確認し、関係者が合流できるまで、それぞれが状況を判断して最適な行動をしなければならないのです。

最後に、ちょっとだけ「防災グッズ」絡みのものを。

通信途絶下で最後にものを言う情報伝達方法は、究極のローテク「貼り紙」です。まず、自宅から避難場所へ移動する際には、自宅玄関ドアに移動する人の氏名、避難所や親類宅等の行先、連絡先電話番号などの貼り紙を残します。これで家族や関係者があとから家に来ても、スムースに行先を知ることができます。

避難場所が決まっていなかったり、詳細を書き残したく無い場合でも、「避難完了」と氏名の張り紙を残せば、近隣の人や警察、消防、自衛隊などが、家の中に人が残っていないことを確認できますので、行方不明者の検索に無駄な時間を取らせません。

そのために用意するものは、油性のサインペンとノート等に、ガムテープです。油性に限定するのは、紙が無い場合にガムテープや壁などに直接書き込めるようにです。また、避難所ではガムテープに名前を書いて名札代わりに服に貼るのが一般的ですので、そのためにも油性でなければなりません。

次回は、特別編「救護」です。

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