吊り天井はやっぱり危険!
当ブログ4月16日のエントリ、「首都圏直下型地震を生き残れ!【8】☆買い物編」
http://hurry911.cocolog-nifty.com/survive/2012/04/post-3f0e.html
の中で、吊り天井の危険性を指摘した途端、18日の毎日新聞にこんな記事が。吊り天井、落ちまくっていたようです。ちょっと長いですが、全文を引用させていただきます。まずは良く行く場所で吊り天井探しを!
(以下引用)-------------
【<東日本大震災>「つり天井」2000施設で崩れ77人死傷】
東日本大震災の際に相次いだ公共施設などのつり天井の崩落被害が、東北や関東地方を中心に約2000施設にも及び、少なくとも5人が死亡、72人が負傷していたことが、国土交通省の調査で分かった。激しい揺れで接合金具が外れたことなどが主な原因。柱や壁が無事な施設も多く、つり天井の弱さが浮き彫りになった。国交省から調査を依頼された有識者の検討委員会は、強度確保のため1平方メートル当たり重さ20キロ以上のつり天井には構造計算を求めるなど新たな対策が必要と提言している。
東日本大震災では、東京都千代田区の九段会館で2人が死亡する被害が出たほか、川崎市の音楽ホールで天井板や鉄骨が観客席に落下。茨城空港ターミナルビル(茨城県小美玉市)でも一部が崩落した。
このため国交省は、一般社団法人建築性能基準推進協会に被害状況の調査・分析と落下防止策の検討を依頼。検討委が設けられ、日本建設業連合会を通じて約2000施設での被害を把握した。このうち約200施設を抽出調査したところ、建築時期は5割以上が96年以降と比較的新しく、用途は店舗や事務所、ホールが目立った。また、鉄骨造りが65%を占め、柱や壁などの主要な部分の被害がなかった施設が8割に上った。
検討委は、落下した際の被害の大きさなどを勘案し、天井の高さ6メートル以上、面積200平方メートル以上の大型施設は落下防止策が必要と指摘。具体策としては1平方メートル当たり6~20キロ未満の天井について▽「つりボルト」を1平方メートルに1本以上取り付け▽天井面を支える金具を厚くするなどして強度を高めねじで固定▽鉄製の補強材(ブレース材)をV字形に設置--などを国交省に提示した。
更に同20キロ以上の天井については、これまで行われていなかった構造計算を求め、水平方向の揺れについて、従来の最大2・2倍の強さに耐えられることなどが必要と分析。国交省は検討委の提言を参考に、建築基準法施行令や技術指針の見直しを検討する。
既存の建物については新しい耐震基準は適用されないため、国交省建築指導課は「避難所になる体育館などはロープでつって天井面が外れても下まで落ちないようにしたり、落下防止ネットを張ったりするなど対策の必要性について検討している」と話している。
建築基準法施行令は、建物の骨組みに当たる柱や壁などは構造計算が必要としているが、つり天井のような「非構造部材」は落ちないよう求めているだけ。01年の芸予地震と03年の十勝沖地震での被害を受け、国交省は、つりボルト同士を補強材でつなぐなど落下防止の技術指針を作っている。
----------------(引用終了)
つまり現在の基準で造られた吊り天井は、震度5強以上になったら、いつ落ちてもおかしくないと考えなければならないようです。
繰り返しますが、まずは皆様の行先で、吊り天井探しを。天井の外観と過去の被害状況は、Googleで「吊り天井 地震 被害」と画像検索すれば、たくさんヒットします。
管理人は、震災前から吊り天井の強度には不安を持っていましたが、震災で2000件も落ちていたとは、衝撃的な事実です。
でも、バッグなどでしっかりと頭を防護していれば、天井材である石膏ボードやベニア板の直撃からも、かなりの確率で致命傷を防ぐことができます。吊り金具が一緒に落ちて来るとかなり厳しいのですが、とにかく何でも頭の上に上げて、何もなければ腕でガードするだけでも、頭部への傷害を防ぐ効果は絶大です。
吊り天井は、意外に多くの場所で使われています。このニュースを見ると、地震の時に最も遭遇する可能性の高い落下物と言えるかもしれません。まずは吊り天井がどんなものか知り、常にその存在を意識しつつ、いざという時の行動を考えておきましょう。
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