【緊急特集】竜巻から生き残れ!【1】
本日5月6日、茨城県つくば市を中心に竜巻、落雷被害が発生し、犠牲者が出てしまいました。この事態を受け、当ブログでは数回に渡って、竜巻、落雷、ひょうに襲われた場合の対処方法を緊急特集します。当ブログは、地震災害だけでなく、あらゆる自然災害から生き残る方法を考えるブログです。
今日、茨城県つくば市で観測された竜巻は、その画像や被害状況から、我が国で過去に発生した竜巻のうち最大クラスと推測されます。竜巻が頻繁に発生する米国で使用されている、竜巻の強度を6段階で表す「改良藤田スケール」(単位記号:EF)の、EF3クラスの規模と思われます。
全地球的な気候変動の影響もあり、今後我が国でもこのような竜巻が頻繁に発生することが予想されますので、いつどこで遭遇しても対処できる方法を知っておかなければなりません。
まず、竜巻が発生する状況を知る必要があります。竜巻は、非常に強い大型の積乱雲が発生した時におきやすく、強風、土砂降りの雨、雷、時には「ひょう(雹)」を伴います。今日も各地でひょうが観測され、埼玉南部の管理人の自宅近くでも、直径1センチほどの雹が降りました。
このように強くて大型の積乱雲(スーパーセル、super cell と呼ばれます)が発生した場合、辺りが夕方のように暗くなり、強い風が吹き始めます。ほとんどの場合で激しい雨や雷を伴いますが、さらに雹が降って来たら、非常に強力な積乱雲が発生している証拠ですから、竜巻の発生を特に強く警戒しなければなりません。
場合によっては、竜巻の前兆が見られることがあります。真っ黒な積乱雲の下から、雲が逆三角錐状に地面に向かって垂れ下がり、漏斗の形に似ていることから、「漏斗雲」(ろうとうん)と呼ばれます。そこでは激しい下降気流が地面に到達した後に、渦を巻きながら再び上昇しています。その渦が地面近くの渦と一体化した時に、竜巻となるのです。
まず、辺りが暗くなって真っ黒な雲が低くたれこめ、強い風が吹き始めたら、竜巻の発生を警戒しなければなりません。さらに漏斗雲が観測された場合は、竜巻の発生までごく短い時間しかない可能性が高い状態です。しかし漏斗雲は必ず目視できるというものではありませんから、漏斗雲を竜巻発生の目安にしては絶対にいけません。竜巻とならなくても、激しい下降気流(ダウンバースト)によって、非常に強い突風が局地的に吹くことがありますから、積乱雲が上空を通過して、辺りが明るくなって来るまで、警戒を続ける必要があります。
近年は気象庁から「竜巻注意情報」が発表されます。その場合、発表地域の近くで強い積乱雲が発生している、または発生する可能性が高い状態ですので、特に警戒しなければなりません。少なくとも強風、激しい雨、雷は確実に来ると言って良いでしょう。
そのような時に取るべき対処方法は、次回に続きます。
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