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2012年5月 7日 (月)

【緊急特集】竜巻から生き残れ!【4】

【3】から続きます。

今回は、屋外で竜巻に遭遇した場合の対処方法です。

屋外にいる場合は、実際には竜巻を目視してから避難行動を始めることが多くなるでしょう。その場合、まずやらなければいけないことは、竜巻の移動方向を見極めることです。

竜巻が遠ざかっていたり、遠くを横方向に移動しているならば、その場で飛来物を避けながら待機すれば問題ありません。ただし、竜巻は風向や地形によって、突然進行方向を変えることがありますから、確実に遠ざかるか消滅するまで、いつでも動ける態勢で見届ける必要があります。

また、同時または連続的に複数の竜巻が発生することもまれにありますので、周囲を広く確認することも必要です。竜巻からかなり距離がある場合でも、空中に巻き上げられたものが降ってくることもありますから、落下物、飛来物を避けられる場所で待機することが必要です。

もし竜巻が自分の方向に向かって来る場合は、可能な限り、竜巻の進行方向に対して直角の方向に移動して、直撃コースから離れます。近くに鉄筋コンクリート造りの建物、地下歩道、トンネルなどがあれば、迷わずその中に入り、なるべく奥まで進みます。広い道路の、線路などをくぐる短いアンダーパスは、一般に地表より安全性は高いものの、条件によっては、狭い場所を気流が抜ける時に流速が上がる「ベンチュリー効果」によって、より強烈な風が吹き抜けることも考えられますから、これは他に有効な避難場所が無い場合の次善の策と、管理人は考えています。

竜巻の直撃が避けられないと判断した場合には、橋の下、陸橋の下、用水路の暗渠など、頑丈な構造物に囲まれたできるだけ狭い場所に入り、後頭部と首を腕で守りながら地面に伏せます。周囲に頑丈が構造物が無い場合は、大きな木や竹が密生している場所があれば、地表の風がかなり弱められ、飛来物の危険も減るので、他に方法が無い場合の避難場所のひとつとして覚えておくと良いでしょう。

それも無ければ、できるだけ深い用水路、側溝、窪地など、なるべく深く、狭い場所で身を伏せることで、竜巻が直上を通過しなければ、地表面にいるよりは、多少なりとも安全性が上がるでしょう。


車に乗っている場合は、車ごと空中に巻き上げられたり、ひっくり返される可能性があります。基本的には、車から出て安全な避難場所に移動します。強風、豪雨や雹の中で車を出るのはとても勇気が必要ですが、つくば市の竜巻被害映像でもわかるように、強力な竜巻の前では、乗用車などひとたまりも無いのです。直撃から逃げきれないと判断したら、できるだけ早い段階で車を降り、頑丈な建物や構造物に避難しなければなりません。

例えば周囲が全く平坦な道路で渋滞中に竜巻の直撃を受けそうな場合は、対抗の道路へUターンが可能ならば、すぐに逆方向へ逃げます。車の速度ならば、特に飛ばさなくても逃げきれます。それが不可能ならば、とにかくできるだけ早い段階で車を降り、竜巻と直角方向へ徒歩で逃げるしかありません。しかしそれも間に合わないと判断されたら、残された選択肢はわずかです。

これはあくまで管理人の個人的な考えですが、まず、車がひっくり返ったり、空中に巻き上げられて叩きつけられるのを覚悟の上で、シートベルトをしたまま車の中に留まる方法がひとつ。この場合は、両足を踏ん張り、上体をシートバックに押し付けながら首に力を入れて縮め、両腕で首を挟み、両手を首の後ろで組む耐衝撃姿勢を取ります。カースタントマンやレーシングドライバーは、車の転倒時にはハンドルから手を離してはいけないと言いますが、あれはヘルメットをかぶっている前提です。

竜巻に巻き込まれた場合の死因のトップは、叩きつけられて頭を強打したことによる脳挫傷なのです。次が、首の激しい動きによる頚椎損傷だそうです。この二つの可能性を、できるだけ小さくしなければなりません。もちろん、同乗者にも同じ姿勢を取らせます。同乗者にその姿勢を教える時間は、それなりにあるでしょう。

もちろん、車の窓を割って脱出するためのレスキューハンマーと、シートベルトカッターは先に手元に用意しておきます。車が転倒してシートベルトに宙吊りになると、バックルを外すことは非常に困難ですから、シートベルトカッターは必須です。なお、シートベルトカッターは普通のハサミでもなんとか代用できますし、レスキューハンマーは、ドライバーやベルトのバックルなど、一点に力を集中できる金属製品で代用することもできますから、覚えておいてください。割ることができるのは、サイドウインドウだけです。フロント・リアウインドウはヒビが入るだけで割れません(一部の車種はリアウインドウが割れるものもあります)。

サイドウインドウを割って脱出する際には、窓枠に残ったガラスで怪我をする可能性が非常に高くなります。時間的余裕があれば、床からはがしたフロアマットや上着を窓枠にかけ、ガラスの破片から身体を防護します。非常時用の厚手のゴム手袋や革手袋、せめて軍手でもグローブボックスに入れておくと(その名の通り、これが本来の使い方)、こういう時に怪我を減らすことができます。

もうひとつの方法は車を降り、車の脇に身を伏せること。その場合、近くに「駐車している」大型トラックなど重量のある車があれば、その下にもぐり込みます。渋滞中のトラックの下に勝手に潜り込むのは、どう考えてもリスクが大きすぎます。

しかしふたつめの方法の問題は、車がひっくり返ったりした場合には、下敷きになるリスクも非常に大きく、飛来物が衝突するリスクも大きいということです。さらに車がひっくり返るような竜巻だったら、自分の身体が宙に舞うこともあるでしょう。その辺りの判断は、竜巻の規模とコースを見極めてということになりますが、絶対的な判断は不可能ですから、やはり基本は、できるだけ早い段階で竜巻から遠ざかるしかないということです。

それでも、地震の避難よりははるかに時間的余裕があるのが竜巻からの避難です。地震は「秒単位」の判断と行動が必要ですが、竜巻は「分単位」と考えても良いのですから。


次回は、竜巻避難に関するその他の情報などです。

■このシリーズは、カテゴリ【気象災害】をクリックしていただくと、まとめてご覧いただけます。

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コメント

橋の下、陸橋の下には、逃げるな と、こちらにはあります。
ttp://www.pref.miyazaki.lg.jp/bousai/tatsumaki_taiou.pd
ttp://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/toppuu/24part1/24-1-sankou6.pdf

ただ、同じ絵で、熊本にはないです。
ttp://cyber.pref.kumamoto.jp/bousai/content/upload/p3_1_11%E7%AB%9C%E5%B7%BB%E3%81%8B%E3%82%89%E8%BA%AB%E3%82%92%E5%AE%88%E3%82%8B.pdf

 どっちなんでしょうね。。
 川に落ちる、崩壊 でしょうか

コメントありがとうございます。当ブログでは、一般に「橋の下に逃げるな」と言われることに対し、条件付きで記事のようなことを提唱しております。他の記事では、その理由について詳細に説明もしております。

「橋の下に逃げるな」と言うのは、主に米国での経験則によるもので、竜巻で橋が崩壊し、その下敷きになる危険がその理由です。

当ブログでは、もちろん大前提として河原など開けた場所から逃げ、頑丈な建物などに入ることを推奨していますが、それが出来なかった場合に、開けた場所にいるよりは、橋のたもとや橋脚に身を寄せることを提唱しています。

日本の場合は米国に比べて土地があまり開けておらず、橋の構造も頑丈なものが多いので、竜巻で崩落する危険性はかなり小さくなります。また、頑丈な橋の構造に身を寄せることで、強烈な風や飛来物の直撃を多少はかわすことができます。もっとも、竜巻の場合は風向が連続的に変わるので、完全ではありません。

このようなことから、当ブログとしては、他に安全な場所が無い場合には、橋の下のできれば橋台(橋のたもとの下)近くなどに入ることを、「最後の手段」として提唱しています。つまり、頑丈な構造物のひとつとして考えています。特に、橋台の近くにいれば、仮に橋が落ちても生存空間が残る可能性が非常に高いのです。

一般に「橋の下は危険」という情報が多いのですが、理由も考えずに単純な先入観を持つべきではないと思います。頑丈な橋ならば、シェルターになる可能性も大きいのです。現に、米国でもコンクリート橋の橋台に身を寄せて、竜巻の直撃から助かった実例があります。

記事にもありますが、橋を「頑丈な構造物に囲まれた場所」として考えています。

追記です。当ブログにおける考え方については、下記リンクの記事に詳しく書いておりますので、そちらをご覧ください。
http://hurry911.cocolog-nifty.com/survive/2013/06/post-7e5f.html

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