地震関連情報【6/6房総半島沖地震について】
まず最初にお断りしておきますが、この記事は地震の発生を予知、予告するものではありません。あくまで可能性のひとつとしての情報です。なお、当記事で採り上げる地震の震央は、気象庁発表での呼称は「千葉県東方沖」とされていますが、沿岸部の地震と区別するために、当記事では「房総半島沖」と呼称します。
6月6日、午前4時31分ごろ、房総半島東方沖、震源深さ20kmでマグニチュード6.3の地震が発生し、茨城県藤代町などで最大震度3を記録しました。震源が陸地から遠かったために、陸上の揺れは大したことはありませんでしたが、マグニチュード6クラスですから、比較的大きな地震だったと言えます。
普段、この震源域ではあまり地震は発生しておらず、東日本大震災の前後でも目立った変化はありませんでした。かなり静かな場所で発生した中規模の地震と言えますが、この場所での地震には、少し気になることがあります。この震源域は、1677年に発生した、マグニチュード8超クラスと想像される「延宝房総沖地震」の震源域と重なると思われるからです。
この地震は、陸上での揺れはそれほど大きくなかったものの、沿岸部の非常に広い範囲に津波被害をもたらしたとされています。しかしその後、この震源域では、今日に至るまで335年に渡って大規模地震は発生しておらず、プレート境界面に大規模な固着域(アスペリティ)が存在した場合、既に大きなひずみエネルギーが蓄積されている可能性があると指摘されている場所です。そして今回の地震は、震源深さ20kmということからして、「プレート境界型地震」の可能性が高いと思われます。
この震源域が動く可能性について、管理人は当ブログ本館のmixiコミュニティ「生き残れ。~災害に備えよう~」の中で、2011年7月頃から何度か指摘して来ましたが、ここまで特段目立った動きはありませんでした。しかし今回、関東付近での地震回数が増える傾向の中で、マグニチュード6.3という中規模の地震が発生したことを受け、改めてこの付近で大規模地震が発生するかもしれないという可能性をを提示したいと思います。
繰り返しますが、本文には地震の予知、予告的な意味は全く無く、あくまで大きな津波被害をもたらす可能性のある地震の発生を改めて想定し、被害を最小限にとどめる対策を進めていただくための「可能性の提示」に過ぎません。
まずは今回の地震が、大規模地震の「前震」である可能性を想定し、しばらくの間は動きを注意深く見守る必要があります。そこで何も起こらなくても、この震源域は上記のような「爆弾」を抱えている可能性があるということを、常に意識しておいていただきたいと思います。
最近、房総半島南端部からその沖合にかけての場所で、マグニチュード8超クラスが発生する可能性があるという「新想定」が発表されてニュースになっていますが、今回の震源域も、それに負けず劣らずの危険を秘めているのです。
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