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2012年6月20日 (水)

首都圏直下型地震を生き残れ!【34】☆高層ビル編

■高層ビルで生き残れ(その11)

今回は、家具類の多重的な転倒防止対策を考えます。

大地震発生時、特に高層ビルにおいては、「長周期地震動」の発生によって、非常に長い時間にわたって大きな揺れが続くことが考えられます。転倒防止器具がひとつだけでは、揺れが収まるまでの間ずっと、転倒防止効果を発揮し続けられるとは限りません。

激しく揺れている最中、転倒防止器具には非常に強い衝撃荷重が繰り返しかかりますから、途中で外れたり、破損したりすることも考えられるからです。ですから、できる限り多重化することをお勧めします。フェイルセイフ(予防安全)の発想です。すべての家具類にそのような対策ができれば理想的なのですが、優先順位としては、まず人一番無防備な状態におかれる寝室と、子供の安全のために子供部屋から始めましょう。次に居間、その次に台所または応接間という順番でしょうか。

では、どのような組み合わせが効果的なのでしょうか。前回記事(その10)で述べた器具のうち「突っ張り棒」は、管理人の考えでは、揺れによって一番外れやすいものだと思います。特に床が畳やカーペットの場合、どうしても家具に建物と異なる揺れがある程度発生しますし、前述のように、建物の条件によっては理想的な突っ張り力がかけられない場合も多いからです。

その場合のバックアップとしては、「アンカーベルト」のように、家具が転倒につながる動き(前回記事の「1」の動き)を強制的に押さえるものが良いでしょう。
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他に「アンカーベルト」と同等の効果が期待できるものとして、「粘着式アンカー」(下写真。商品名「ガムロック」など)が、設置も簡単で、家具にボルト穴を開ける必要もありません。
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Photo
コスト的には「アンカーベルト」の数倍となってしまいますが、その効果と手軽さを考えると、お勧めと言えます。

食器棚などの上下二段式の家具の場合は、上下段を結合する器具をつけていないと、いかなる転倒防止器具でもその効果は半減してしまいます。必ず上下段を固定する器具を併用してください。なお、「アンカーベルト」は金属性のチェーンよりも、ナイロン製ベルトの方が微妙な長さの調節がしやすく、衝撃吸収効果もある程度期待できますので、管理人としてはナイロンベルトをお勧めしたいと思います。

一方、「突っ張り棒」と併用してはいけないものは「転倒防止クサビ」です。これは家具を少し傾けて、後ろの壁によりかからせるものですから、「突っ張り棒」の効果を減殺してしまいます。「突っ張り棒」は、垂直方向に力がかかっているときに最大の効果を発揮するからです。さらに、家具が傾いていると器具や天井板にかかる力が不均一になり、器具の外れや破損、天井板の破損にもつながりやすくなります。
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「転倒防止クサビ」と併用すべきなのは、「アンカーベルト」や「粘着式アンカー」です。設置のポイントは、まずクサビを設置し、その角度に合わせてアンカーを設置することです。家具が少し傾いて重心が壁側に寄っていることで、揺れによってアンカーにかかる力をかなり小さくできます。クサビ単独の場合、家具は転倒しずらいものの、揺れ自体はかなり発生します。そこでアンカーと併用することで揺れを最初から押さえてしまい、その効果をアップさせるわけです。
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なお「転倒防止クサビ」の使用は、一体型の家具に限ります。上下二段式の家具の場合は、クサビ単独ではほとんど効果がありません。上段だけ倒れてきます。他の器具と併用したり、上下段の固定器具をつけている場合でも、固定器具の部分に非常に大きな力がかかりますから、激しい揺れで固定部分が破損し、転倒する可能性があります。

このように、その特性に見合った器具を組み合わせることにより、ひとつが破損した場合のバックアップ効果だけでなく、機能の相互補完によって、その性能は何倍にも高まるのです。

一応、ここでは高層ビルの大きく長い揺れに対応するための方法として紹介していますが、その他のいかなる場合でも、もちろん有効な方法です。どこでも可能な限り「安全の多重化」を進めることで、精神的にも余裕が生まれてくると思います。平常時には、それが一番大きな意味があることではないでしょうか。

また、当ブログではとにかく「生き残る」ことを主眼において考えていますが、例え家に不在の時でも、家具が倒れないということは、家財を傷つけたり失ったりすることもなければ、後片付けもいらないということです。それが、多少の出費と手間で実現できるのです。

次回は、その他のケースや器具について考えます。

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