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2012年6月 4日 (月)

首都圏直下型地震を生き残れ!【23】☆旅行編

■旅行で生き残れ(その7)

今回は、パラシュートコード(以下パラコード)使用法の続きです。
Paracode

前回はパラコードを切らない使用法でしたが、今回は切ります。そこではさみが必要になります。パラコードは非常に丈夫なヒモですから、知識とアイデア次第で無限とも言える用途がありますが、今回は特に屋外での使用法をふたつ紹介します。

まずひとつは、旅行用のファーストエイドキットに入れておくべきグッズのひとつ、アルミレスキューシート(アルミブランケット)との組み合わせ。悪天候の屋外で長時間待機しなければならないとき、このふたつで簡易シェルターが造れます。レスキューシートの端をつまんで、そこにパラコードを縛り、反対側を木や地物に結んだり、石を結んで重石にして張れば、とりあえず雨や雪が凌げる簡易シェルターになります。レスキューシートに穴を開けるとそこからすぐに裂けてしまうので、つまんだ部分を縛るのです。張り方は、雨や雪が溜まらないように、傾斜をつけるのがポイントです。通常のサイズのシートなら、一枚で2人が座れるくらいのスペースができます。

本題からは外れますが、アルミレスキューシートは光線反射率が非常に高いため、例えば海水浴などの直射日光下で荷物を包んでおけば、温度の上昇を効果的に防いでくれます。高温を嫌うカメラや携帯電話などの電気製品や、生の食品などがある場合に便利です。管理人は、この使い方は結構やっています。また、光線反射率の高さは遠距離からの視認性の高さにも繋がりますので、航空機や船に対して救難信号を送る際には、絶大な効果があります。反射光線が航空機や船の方向に行くくらいの角度に拡げ、角度を変えながら動かすことで、キラッ、キラッと光らせるわけです。

さておき、パラコードを使うもうひとつの用途は、名付けて「マガジンギプス」(管理人命名)。腕や足などを骨折した場合、患部を動かすと激しい痛みがありますし、治療の予後も悪くなりますから、とにかく固定しなければなりません。その場合に最も簡単なのが、雑誌を使う方法です。なお、この方法は患部が大きく変形していたり、患部が裂けている開放性骨折には使えません。外見上は患部があまり変形していない、重い捻挫や単純骨折の場合の対処法です。

まず、患部にタオルやスカーフなどを巻きます。次に患部を丸めた雑誌類で包むようにして固定し、ギプス代わりにするわけです。そこで、丸めた雑誌を縛るのが、パラコードです。可能であれば、多数のハンカチや包帯などで雑誌を縛った方がずれにくくて良いのですが、パラコードを切って何箇所も縛ることでも、問題無くしっかり固定できます。応急的には雑誌の上からガムテープでぐるぐる巻きにするのも良いのですが、旅行の荷物にガムテープを入れるのもあまり現実的ではありませんので、ここはやはり応用範囲の広いパラコードの出番でしょう。

なお、骨折部位を固定する場合は、患部の両側の関節も動かないように固定する必要があります。そのような医学的な知識は、やはり救命救急講習を受講するのが一番ではありますが、最小限の知識は書籍やネット上でもいろいろありますので、是非学んでおいてください。基本的には、まず家族や大切な人の危機を救う力をつける、その気持ちで。

ただ、一般的な「救急マニュアル」に出ている、棒や木の枝などで「副木」(そえぎ)をする方法は、それこそ素人がなかなか上手にできるものではありません。なにせ、人体と棒を一体化させて、動かないようにするのです。考えただけでも難しいですよね。やはり柔らかい板状のもので巻くのが一番簡単であり、週刊誌など最適なわけです。大判の「ムック」だったら、肘から手首まで固定できますよ。

でもこの方法など、文字だけでは本当にわかりづらいですね。管理人に少しでも絵心があれば、イラストでもつけたいところなのですが、すいません。でも、書籍やネット上にも情報はありますので、探して見てください。これなど、いずれ実演して写真入りでやりたいところです。なお、管理人が見た情報のうちでは、雑誌のギプスをパラコードで縛れというものはありませんでしたが(笑)

なお、当ブログで以前紹介した管理人の装備品、
Annex_050
空気膨張式の簡易ギプス、商品名「応急ギブス君」を使用する際にも、患部を雑誌で巻いてから「応急ギブス君」を装着し、より固定力をアップさせる方法が推奨されています。


最後に、軽くまとめます。

公共交通機関で旅行をする際に、管理人がお勧めする「最低限の」防災グッズは、以下の通りです。
■完全な暗闇でも素早く行動できる明るさのLEDライト(管理人お勧めは80ルーメン以上)
■ビニールポンチ、カッパなど防水・防寒用品。
■火災避難用の防煙フード。応急用のウォーターバッグにもなります。
■パラシュートコード(15m程度)
■はさみ、アルミレスキューシートを含めた、ファーストエイドキット。

パラコードは一般的では無い感じもしますが、特にアウトドア系の旅行やキャンプなどでは、必ず役立つときがあると思います。そして大災害に遭遇したら、温泉旅行でもいきなりサバイバルシーンになってしまうわけですから、旅行中はいつも携帯されることをお勧めしたいと思います。

なお、パラコードは一般店舗ではなかなか入手できません。「パラシュートコード」で検索すれば、ミリタリー系のネットショップがヒットします。15mで500円くらいです。


「旅行編」は今回で終了し、次回からは新テーマとなります。だいぶ街から離れてしまいましたので、再び「首都圏」へ戻ります。

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