首都圏直下型地震を生き残れ!【29】☆高層ビル編
■高層ビルで生き残れ(その6)
それでは今回から、高層ビルにおける地震対策の実際について考えます。とはいえ、特に新しい話が出てくるわけでもありません。あくまで、既存の手段をより効果的に組み合わせるということになります。
まずは、改めて高層ビルでの危険や障害をまとめてみましょう。
■多くの場合で、低層建物よりも揺れが大きくなる。
■「長周期地震動」が発生した場合、特に上層階では振幅の大きな揺れが長時間続く。
■直下型地震などの「短周期地震動」の場合は、中層階の揺れがひどくなることもあり、建物構造が損傷を受けることもある。
以上が地震の揺れに関する特徴です。避難行動などの障害は、
■地上への脱出に時間がかかる。
■停電、断水下で物資を上階へ運ぶのが困難。
■周辺部での大火災や、下層階で火災が発生した場合、逃げ遅れやすい。
以上のようなことが考えられます。
なお、高層ビルのオフィスにおける災害対策は、当シリーズ【4】~【7】の「オフィスで生き残れ」編の内容とほどんと共通となりますので、ここでは主に高層、超高層ビルの住居における対策について考えます。オフィス編は、下記リンクからどうぞ。
◎首都圏直下型地震を生き残れ!【4】☆オフィス編 はこちらから
さて、百聞は一見に如かずということで、高層ビルのオフィスや住居では何が起きるかということを、まずはビジュアルでご覧いただきたいと思います。下記はyoutube動画へのリンクです。これは防災科学技術研究所(NIED)が、実大三次元震動破壊実験施設(E-ディフェンス)を使って行った実験映像です。前半はオフィス内の様子、2分00秒からは、一般住居内の様子です。まずはこの映像をご覧になり、何が必要かをお考えいただきたいと思います。
◎E-ディフェンス実験映像はこちらから
高層ビルに「長周期地震動」が加わった場合、条件によってはこのような揺れが3分以上続くことになるのです。物だけでなく、人はどうするべきか。それも考えて見てください。
次回へ続きます。
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