【緊急特集】豪雨から生き残れ!【3】
これからの時代、気象災害はますます増加して行くでしょう。特に山間部では、土砂崩れ、地すべり、土石流のリスクが増大します。
一旦発生したら、人間の力ではどうにもならないそれらの災害から「生き残る」ためには、とにかく「早めの避難行動」しかありません。
そして、そのような災害に対する知識を持っていれば、さらに効果的な避難行動が可能になります。この緊急特集の最後に、過去記事の中から、土砂、土石流災害に関する知識を再掲載します。基本的に、地震による土砂災害の前兆と共通の部分が多いのですが、気象災害の場合は、危険が迫る際には既に大荒れの天候だということを忘れてはなりません。
書く前になんですが、下記のような前兆現象も、豪雨や暴風の中に出て行って監視し続けられるものでもなく、雨や風の轟音の中で聞き取れるような音でもありません。特に夜間は、事実上何もわからないでしょう。ですから、こんな前兆を察知したら避難せよ、などという「防災マニュアル」など、机上の空論に過ぎません。
ならばどうするかといえば、「そうなる前に逃げろ」、これしか無いのです。
でも、知識を持っていると、どんな場面で利用できるかわかりませんので、覚えておいてください。旅行先などでも、このような前兆を察知したら、迷わず避難行動を始める「決断力」を持てるかどうか、それが運命を分けます。そして、その際には前述の通り「9割以上は無駄足」のつもりで。それでいいのです。
以下が、山間部における土砂崩れ、地すべり、土石流の一般的な前兆です。
■斜面やその下から、泥水が噴き出す。
■沢や川の水が濁る。
■沢や川の水が減ったり、水がなくなる。
■斜面や崖から、小石や土くれが落ち始める。
■斜面に亀裂が入る。
■山鳴りがする。
■山からミシッ、バシッというような音が聞こえる(地すべりによって、木の根が切れる音)
■生臭いような、不快な匂いがする(これはあまり多くありません)
そして、逃げ場が無いと判断したら、できるだけ建物の上層階へ。家ごと流されたり、真上から家を押しつぶすような土砂崩れで無い限り、事実上二階へ上がればかなりの確率で助かることは、過去の実例が証明しています。
この雨もまだまだ続くようですし、この先も、気象条件はどんどん「容赦なくなって」行きます。気象災害は、地震に比べてつい甘く見られがちですが、そんな考えは改めなければなりません。何より、気象災害は大地震よりはるかに高い確率で襲ってきます。毎年、下手をすれば年に何回も同じことが起きてもおかしくありません。
甘く見たら、それなりのしっぺ返しを受けるでしょう。気象災害では特に、今、そしてこれからは、
「昔とは違う」
のです。
「緊急特集・豪雨から生き残れ!」はこれで終了し、次回から通常シリーズに復帰します。
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