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2012年8月17日 (金)

もう十分でしょう(笑)☆HAARP陰謀論を斬る【5・最終回】

今回は、HAARP陰謀論がついに「科学の領域」を飛び出します(笑)でも、このシリーズは今回で終わりにしますね。こんなことやっていたら、どんどん当ブログの主旨と離れて行ってしまいますし。もうこれくらいで十分でしょう。


では本文。電磁波による地殻の共振や地下水の加熱だけでは巨大地震は引き起こせないと考えた方々は、さらにトンデモ度を加速します。ついに、HAARPから「スカラー波」や「重力波」が発射されていると言い出しました。既に電磁波でさえない。

「スカラー波」というのは、何かエネルギー波のようなものらしいのですが、もちろんそんなもの存在しません。物理法則を無視した空想の産物です。ここでお約束のように登場するのが、実在した電気科学の天才、ニコラ・テスラ博士。エセ科学の世界では、テスラ博士が「スカラー波」を発見したことになっているんですね。

「重力波」に至っては、地球レベルの話ではありません。これは地球の数億倍とかの質量を持つ天体が運動することによって発生すると「予想」されている、「空間のゆがみ」が波となって拡散する現象であり、世界中の物理学者が、人工衛星や地上の大規模観測施設を使って実際に捉えようと躍起になっているものです。

でも、「信奉者」は科学的事実など一切関係なく、とにかくそれらがHAARPから発射され、電離層など関係なく地球のあらゆる場所に到達し、地震を起こすことにしてしまいました。そうしなければ、世界のあちこちで起きる大地震をHAARPのせいにできない。エセ科学信奉者の辞書には、不可能の文字は無いのです(笑)

また、HAARPの送信出力に関しては10ギガワットだの、地磁気程度の微弱なものだの、百花繚乱です。公式発表の3981メガワットなど、誰も信じていない。しかも微弱な電磁波は、電離層に反射させて「出力を数十倍に増幅」するそうで。ついに電離層はアンプになりました。

これらに関しては、これ以上の解説は無意味ですので終わりにします。


最後に、HAARP陰謀論で非常に重要な存在である、あるグラフを紹介します。これはHAARPのプロジェクトに参加している、アラスカ大学がネットで公表しているものです。

これは、「信奉者」が良く「HAARPの振れが大きい」とか言う根拠となっているもので、その実際は、HAARP基地付近で実測した地球の、地磁気の値をグラフにしたものです。
■アラスカ大学発表の地磁気グラフはこちらから

当然ながら、これはHAARPの送信時期や送信出力を現しているものではありませんが、多くの「信奉者」は、勝手にそのような解釈をしているようです。または、地磁気に大きな変化が出ている時は、HAARPがどこかを「狙い撃ちしているに違いない」という理屈のようです。HAARPの「身内」であるアラスカ大学が、自らの「陰謀」を察知されるようなデータを公開しているという理屈も面白いのですが、それを補強するような、これまた面白い話もあります。

サイトの英文に、「plot」という単語が出てきます。もちろん、これは「数値をグラフにプロット(描画)する」という意味で使われているのですが、これを自動翻訳にかけると、翻訳サイトの種類によっては、なんと「陰謀」と翻訳されることがあるんですね。確かに「plot」には陰謀という意味があります。

怪しいグラフの解説を自動翻訳したら、おかしな日本語の中にやたらと「陰謀」という言葉が出てくるものだから、テンション上がっちゃったんでしょうね。なにしろ「陰謀の身内」が、自ら「これは陰謀ですよ」と発表しているとしたら、これほど確かなことは無い(笑)だから、これは地磁気のグラフに偽装した、HAARP出力のグラフに「違いない」とかいう話になっているのでしょうか。ちなみに米国では、陰謀を表す言葉としては「conspiracy」を使う方が一般的のようですが。

ちなみに、前出の「送信出力は地磁気程度の微弱なもの」(根本的に単位が違うとかはおいといて)、という理屈は、このグラフがHAARPの出力だということにしたいためにのこじつけというわけです。でもそれでは出力がいかにも小さすぎるので、電離層をアンプにしてしまった(笑)

こんな感じで、状況によってどんなウソでもつく詐欺師みたいなものですよ。

まだまだネタは山ほどあるのですが、もうこのあたりで終わりにします。これはHAARP陰謀論にツッコんで楽しむ場では無く(笑)、それがいかにバカバカしいエセ科学であるかを知っていただくためのものですから。もうこれで十分でしょう。

まあ、これが趣味の世界ならばなにも問題無いのですが、こんなにバカバカしい話が、誰もが不安に思っている「大地震が起きる」根拠として、一部でまことしやかに語られていることが許しがたいのです。ましてや、実際に喪われた多くの人命が、陰謀とやらの結末であったとほざく連中を見ると、虫酸が走ります。

「防災系」を名乗るサイトやブログでも、この手の話を根拠にして、意味不明の「予知」をしているのを良く見かけます。でも、その手の情報の送り手が仮に当ブログを読んでも、「改心」などしないでしょう。鰯の頭も信心から、というくらいで、一旦信じてしまえば事実など無意味になりますし。むしろ、管理人を完全に「陰謀の手先」とかで敵対視しはじめるでしょうね(笑)

管理人としては、当ブログをお読みいただいている皆様が、この手の不良情報に接して無用な不安をお感じになることの無いよう、それだけを願っています。言うまでも無く、HAARP陰謀論に限りません。この手の話は、大抵はこのように児戯に等しいと言ったら子供に失礼、というくらいの理屈で構築されているのです。

とりあえず、このシリーズはここで終わりにしますが、シリーズ冒頭で挙げたHAARPの各「機能」について、「信奉者」の理屈がどうなのかご質問などありましたら、コメントをいただければ個別にお答えいたします。

また、その他のエセ科学、オカルト等についてのご質問もお気軽にどうぞ。こんなもので、何も恐れることは無いのです。


■このシリーズは、カテゴリ【エセ科学・オカルト排除】をクリックしていただくと、まとめてご覧いただけます。

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