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2012年8月 8日 (水)

超満員のスタジアムで防災を考える。

管理人は先日、某スタジアムで開催されたイベントに行って来ました。スタンドとグラウンドにはぎっしりと約4万人。そんな場所へ行くとなると、「そこで地震が来たら」と考えてしまうのが防災屋の性というものです。

もちろん、一通りの防災グッズ持参ではあります。今回はLEDライト大小2本、トランジスタラジオ、100均ポンチョ、スーパーデリオス(携帯浄水器)、カロリーメイト2箱、塩飴をセレクトしました。避難時、帰宅困難時の視界、情報、防水、水分、カロリー確保と、熱中症対策です。ライトは80ルーメンの中型をリュックの中に入れ、30ルーメンの小型をズボンのポケットの中に。避難行動の混乱で荷物を失うことも想定して、普段から必ず一本はポケットに入れています。

さらに、これはマニアックにすぎる装備なのですが、軍用のハイドレーションバッグ(給水バッグ。画像参照)のインナーバッグ(容量3リットル)をリュックに入れて、イベント中の水分補給に使いました。
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通常は右のインナーバッグをリュック式のアウターバッグに入れて背負い、口元まで引いたチューブから水を飲むものです。

これは大汗をかくことが予想されて500ミリリットルのペットボトルくらいでは不足だし、売店は長蛇の列になることが予想されたからです。そして実際にその通りでしたし、管理人は行列に並ぶのが嫌いなのです(笑)もちろん2リットルのペットボトルでも良いのですが、今回は荷物が多く、なるべくコンパクトに2リットルの水を持参したかったのでセレクトしました。問題は、水にプラスチックバッグの匂いが移って、はっきり言って不味いこと。バッグに氷を入れれば冷たくはできますが、表面に露がついてリュック内が湿るのを避けるため、今回は断念しました。味はあきらめ、あくまでも熱中症、脱水症対策のための水分補給用です。

このハイドレーションバッグ(通称キャメルバッグ)は、暑い時期に屋外で長時間の行動や作業をする際にはお勧めですよ。口元にのばしたチューブから、こまめに水分補給ができます。普通はアウターバッグに入れて背負ったり、リュックに取り付けたりして使います。数リットルの水を持ち運ぶのに、最も負担が少ない方法です。不味い水でも、炎天下で倒れるよりはマシというもの。価格は、安いものは4000円台からあります。


さておき、野球場などスタジアムは席も通路も狭くて傾斜もきつく、緊急避難行動時の危険はかなり大きい方です。前席の背もたれがちょうど膝下の高さになり、つまづいたら簡単に転げ落ちます。ベンチタイプの席でも、通路を踏み外しやすい。そして狭い階段も、一人が転んだら将棋倒しになる可能性が高いことは、ひと目でわかります。

そして、全席から手近な出入り口が見えます。これは一見良いことのようですが、管理人はそこに危険があると考えます。何故なら、非常時には周囲の皆がほぼ同時に、出入り口へ向かって動き出すことが考えられるからです。決して広くない出入り口に全方向から同時に数百人以上が殺到したら、何も起きない方がおかしいでしょう。特に出入り口の上の方から下りて来る流れは、下からの群衆に行く手を阻まれて進めなくなり、さらに後方から押される可能性が高い。そうなれば、下手をすれば「人のなだれ」が起きます。その中にいたらどうなるか、考えたくもありません。

また、野球場やスタジアムが地震で損傷する場合は、まず「スタンドの崩落」が考えられます。最近の立派なスタジアムはそれほど危険では無いでしょうが、全国には老朽化しているスタジアムも少なくありません。そして出入り口からの通路は多くの場合、スタンドの下を通っているのです。考えようによっては、ぞっとするような事実です。

ならばどうするか。現場に立って管理人が考えた方法は、やはり「待機」、そして「グラウンドレベルへ」です。スタジアムで強い地震を感じたら、まず動かない。自分がいる横の列の人が逃げようとしても、なんとかよけてやり過ごします。決してパニックの群れに巻き込まれないように。

そして周りに空きができたら、できるだけ速やかに「グラウンドレベルへ」下りるのです。階段は群衆が殺到している可能性が高いので、階段が無理なら前のシートを「這うように」乗り越えて。特に揺れている最中には、決して立ったまま飛び降りないように。姿勢を低くし、手足、お尻をできるだけ多くついて、複数の部分で身体を保持しながら、イメージとしては「ずり落ちる」感じで、絶対に転ばないように、一段一段確実に下ります。

もしスタンドが崩落するなら、大抵は中段を横に走るメイン通路の上側になるはずです。その下側にいたらそれほど慌てることもないでしょうが、上側にいたら、できるだけ速やかに行動を開始します。でも、階段の渋滞の中に入ってしまっては、スタンドの崩落よりはるかに高い確率で、「人のなだれ」に巻き込まれる可能性が高いのです。

グラウンドレベル近くまで下りてしまえば、まず安心です。でも、スタンド内いると、上から「人のなだれ」が落ちて来たり、グラウンドに入ろうとする人が突っ込んで来ることも考えられます。グラウンドとの間を仕切る壁が低ければ、当然それを乗り越えてグラウンドへ入る方が安全です。

しかし野球場の外野席両翼のように、数メートルの壁を飛び降りるのは自殺行為です。地面に落ちて負傷するだけでなく、動けないところへ、さらに上から人が「降って」来るでしょう。ひとりが飛び降りれば、パニック下ではそれが他の動きを誘発します。とりあえず、スタンド最前列付近まで下りて待機というのが現実的でしょう。

当ブログの「首都圏直下型地震を生き残れ!☆ライブ編」でも書いたのですが、狭い場所に多くの人が集まる場合は、人が「凶器」になる可能性が非常に大きいのです。そんな場所では、とにかくパニックの流れに巻き込まれないことを第一に考えるべきだと、管理人は考えます。


さらに、これは状況にもよりますが、もしスタンドが崩落するような規模の地震なら、その前にスタジアム外の安全圏に脱出できるのは、最短距離で脱出できたごく一部の人に過ぎないでしょう。ならば、その他のはるかに可能性の高い危険を避ける行動を取るべきです。満席のスタジアムでは、一部はほぼ確実にパニック状態になるでしょう。

場所による条件もあります。例えば埼玉県の西武ドームの一部のように、地面を掘ったすり鉢状のスタンドなら、崩落の危険は無くなります(注:西武ドームはスタンド全体がそのような構造ではありません)。ドーム屋根も、東京ドームのような空気膨張式ならまず崩れません。その他でも、ドーム球場の屋根が大きく崩落する可能性は高くありませんが、ライトなどの設備が落下してくることはあり得ます。

もし何か落下して来るようだったら、「首都圏直下型地震を生き残れ!☆ライブ編」の、ホールや映画館での対応と同じです。バッグなどで頭を防護しながらシートの間に背もたれやベンチより低く身を伏せて、落下物の直撃を避けるのです。

このように、基本的にはあなたがいる場所の構造や条件を事前にできるだけ知り、「その時どうするか」をケースバイケースで考えておくことが、「生き残る」可能性を大きく高めるのです。それはスタジアムに限らずどこにいても同じなのですが、そこに集まった人が多ければ多いほど、「生き残る」ための条件はシビアになって行くということをお忘れなく。

管理人は、数万人が集まるスタジアムに久しぶりに行って、それを改めて痛感した次第です。


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