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2012年8月23日 (木)

生きることと、生き残ること

管理人は、今から静岡県の御殿場方面へ行ってきます。車で行くのですが、東海地震などによる交通断絶に備えて、三日は持ち応えられる装備と備蓄を積んで行きます。もっとも、車の中には常にそれくらいの備蓄はしてありますが。

ところで最近、防災系の書籍や記事で、妙なことを目にすることが増えたような気がします。それは、大地震に備えて移住を勧めるようなもの。どこどこに震度7や巨大津波が来るから、どこどこで活断層が見つかったからと言っては、「比較的安全」な場所へ逃げろと。

津波の到達予想範囲、放射線の危険区域や土砂災害危険地帯から移住するのとは訳が違い、どんな被害が出るかわからないけど、大地震が起きる確率が高い地域から逃げろ、例えば関東から日本海側へ移住を勧めるような感じのものです。

そんなのが増えた理由のひとつは、メディアの「ネタ切れ」でしょう。東日本大震災後、危機ネタには事欠かなかったものの、ここへ来て地震の発生も落ち着きはじめ、「数字になる」ネタが減ってきた。その一方で、震災後の調査で過去には想定していなかった大地震や大津波の可能性が指摘され、活断層の発見も相次いでいます。だからその流れで、そんなデータをもとに「安全」な場所を探して移住せよ、というようなネタが、ちょっと流行っているのでしょうか。まあ、企画としてはわかりやすい流れではあります。

でも、そんなのはちょっと、いやかなり違うような気がしますね。今の生活を捨てて、「地震が少ない」場所へ移住することを最優先で考えられ、しかも行った先で同等以上の生活を維持できる人は、そうすれば良いでしょう。でも、人が生きる場所にはそれぞれ意味も理由もあります。決して「生き残るために生きている」のでは無いですよね。

それに、行った先が絶対安全である保証などどこにもありません。我が国は、地震・火山国なのです。小さな地震に遭っても、それに対する備えもなくただ右往左往するだけでは、妙なことで命を落とす結果にもなりかねません。さらに気象災害もこの先どんどん過激化していくでしょうし、我が国が長年誇ってきた治安の良さも、最近はかなり怪しくなって来ました。

なにより、今まで地震が少なかったからと言って、これからも起きないということではありません。未だ見つかっていない活断層は山ほどありますし、現実に「大地震は来ない」とまで思われていた関西で、阪神・淡路大震災が起きたりもしています。所詮、人間生活の時間軸では完全な判断などしようがありませんし、東日本大震災以降、その傾向はさらに強まっているのです。

管理人は埼玉県在住ですが、かつては仕事の関係でいろいろな街に住みました。関東各地をはじめ、主なところは札幌、名古屋、大阪、そして住んではいませんが、博多にも頻繁に行きました。ちょうどその頃、福岡県西方沖地震が起き、かなり大きな影響を受けたりもしました。

どこへ行っても、基本的には「住めば都」です。その一方で、どこにでも特有の問題もあります。管理人は主に大都市圏でしたが、地方になれば、また違ったの問題も出てきます。そういうことをあまり考えず、ただ「地震が少ないから」という理由で移住を勧めるなんてのは、どうなのでしょうか。

もっとも、メディアは常に参考情報を与えるだけで、決めるのはあなたです、責任は取りませんよというスタンスですから、なんでもアリなのでしょう。ただ、震災の記憶も未だ生々しい今、そんな「煽り」に安易に乗って後悔されることの無いよう、管理人はここで「忠告」したいと思います。人間、地震が来なければ幸せ、という訳じゃないのですから。

人は不安になると、つい「受け身」になりがちです。とにかく地震が怖いから、その場所でつくりあげた今の生活をすべて断ち切ってでも、「安全」な場所があるなら行きたい、つまり逃げたくなるのは、ある意味で当然かもしれません。でも、人間の生活って、そんなものでは無いと思うのですが。あなたがそこにいることには、大きな意味があるのです。あなた自身にも、あなたの周りとっても。

それを守るために、「受け身」ではなく「攻め」の姿勢を取ること、いつ襲い来るかわからない大災害に対して、ファイティングポーズを取って一歩も退かないこと、それが結果的に「生き残る」確率を高めるのだと、管理人は考えます。数字だけの「生き残る」確率ならば、居場所を変えればそれなりに高められます。でも、多くの人にとってまず守るべきは今の生活であり、その中で「何がなんでも生き残ってやる」、その覚悟を決め、それを実際に形にすること、それが「防災の本質」のひとつだと思うのです。

これは一般論ですけど、困難から逃げれば逃げるほど、何故か追いかけてくるものです。しかも相手は自然災害ですから、次はどこに現れるのかもわかりません。もちろん、移住もひとつの選択肢ではありますが、メディアに煽られてそんな気になったら、決める前に少し考えてみてください。

あなたの生活は、災害にさえ遭わなければ、どこにいても幸せなのですか?


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コメント

移住のススメって確かにチラホラ見かけますね。あんた何年日本人やってんの?と言いたいです。武蔵野の風土記にも地震の時の様子が書かれてるくらいに、古くから日本が地震含めた災害立国なのはいい大人なら分かりそうなもんですけどね。「土地を捨てる」という単純な発想はまさに大陸的な狩猟民族そのものだと思います。我々は土地があってこその農耕民族ですからね。靴下に穴が空いたら縫わずに捨てろと言ってるのに等しい。

少し違う話ですが、日本は災害から逃れられない以上、公共工事にガンガンお金使うしかみんなが「生きていきつつ生き残る」道はないと思います(もちろんミクロ的にはそれぞれの対処があると思います)。田舎の高速はムダとか言われてますが、先の震災では文字通りあれが防波堤にもなりましたし、その後の支援・復旧の大動脈にもなってます。今後10年間で耐用年数を迎える橋梁やトンネルの数が全国で数万基あるそうですし、土建業界も縮小に縮小を重ねた結果、今後東京で大震災が起きた場合には、もはや対処しきれないのでは?との話も本職の方から聞きました。職人もノウハウも設備も、一朝一夕に増やすのは不可能ですから土建屋さんはこの辺りを危惧しているようです。

あと「最近治安が~」のくだりですが、それは「気のせい」です。警察庁の統計によれば、ここのところずっと犯罪認知件数は減る一方です。増えてるのはほぼ特定の外国人による犯罪のみで、少年犯罪ですら戦前の混乱期よりも下回ってる状況です。マスコミが創り出す「不穏な空気」には要注意ですよ。彼らはオリンピック的なピンポイントでない、日本人のいいところは報道しませんから。

「報道の自由」の他にも「報道しない自由」なんてものがマスコミにはあるそうです。私にはその辺の取捨選別はムリですので地デジ化はしませんでした。本当は新聞も止めたいんですが、流石におばあさんがいるうちは難しいです。少なくとも私は読みません。

私がマスコミなら安直な移住ネタを振り撒くよりも
「日本は健全な土建国家を目指すべし!」
「木造密集地は区画整理すべし!」
「防災訓練は年齢問わず毎年必修!」
「ジャッキとバールは税額控除の対象!」
この辺りをガンガン推奨していきたいですけど、現状は真逆ですからね。

要はテレビ新聞はエロ本並みに子供には触れさせないものとして扱うのが一番なのかもしれません。あれは大人でも心惑うものですからねw

いつもピンボケの話ですみません。

>tntさん

いつもありがとうございます。ほんと、最近そんなの結構見かけますよね。こんな記事を書いたのも、実際にメディアやら、日本はもう人が住める状態では無いとか騒ぐ「海外の知人」とやらに煽られて、移住しようかとか考えている人や、実際にしてしまった人が、私の周りにもいるからなのです。

ほとんどが「子供のため」みたいなのですが、果たしてそれが本当に望ましいことなのか、大いに疑問を感じます。傍で見ている分には、子供にかこつけているようにしか見えないんですけどね。移住すれば子供を確実に幸せにできるというのなら、苦労は無いのですが。

メディアも個人の幸せなどどうでも良いでしょうし、最近そんな「ムーブメント」がありますよ、ならば「識者」のコメントを、くらいのノリなんでしょうが。そんなので勘違いして、後悔などして欲しくは無いものです。

公共工事に関してはいろいろな意見があるでしょうが、我が国にはそれが無いと経済的に立ち行かない地域の方が多いとは思いますから、やたらと削減すれば良いというものではないかと。多くの地方経済は、完全な市場経済に耐えられるほどの力が無いのは確かですよね。都市の発想だけで見てはいけないと思います。

採算的には無駄に見えるインフラ整備も、その地方の住人にとっては悲願だったりもするし。そんな気持ち、都市生活者にはなかなかわからないものです。要はバランスなんですけどね。

治安に関してのご指摘、ありがというございます。少し言葉足らずでした。統計的事実は知っています。ただ、凶悪犯罪の増加、ひったくりなど街頭犯罪の増加、子供を対象にした犯罪の増加、そして検挙率の低下は確実で、生活者が身近に脅威を感じることが増えたという感じはしています。確かに「ネタになる」犯罪をショー的に煽るメディアの影響もあり、それには憤りを感じますが。

「戦前の少年犯罪」という本によると、昔の方が発生件数も内容もずっと無茶苦茶だったのがわかります。確かに今の方がずっといい時代ではあるのですが、こと子供対象の犯罪に関しては、ちょっとイヤな感じになっているかと。「移住」を考える理由の大半が子供のため、という感じではありますので、敢えて触れてみた次第です。

なお、我が家では基本的にNHKとケーブルテレビしか視ておらず、民放は特定の2~3番組だけです。それでも全く問題無いというか、民放視るとオリンピックでもくだらない煽りにイライラしますよ。そんな暮らしを4年以上やっていますが、少なくとも我が家では、子供も含めて民放が無くても何の問題もありませんね(笑)もっとも、NHKも全面的に信頼できるかというと、そうでもないのですが。

子供を出汁にして四国まで逃げて行った(旦那は東京で一人)取引先の家族を知ってます。旦那は悲壮な決意だったようで、毎日奥さんと子供の写真を胸に出勤してたとか。落ち着いたので春先に戻って来たようですが、子供にとって一年間疎開してたことによる友人関係とかどうなの??と思います。旦那奥さんに対しては滑稽以外の何の印象もないですが、お子さんは不憫ですね…

少年犯罪は昔よりマシになったとは言え、非常に嫌な感じなのは私も全く同感です。うちの子も含めて子供なんてのは本来人間未満の動物ですから、大人がしっかりしないと本能の赴くままにいろいろやらかすんですよね。そしてそのまま大きな子供が育っちゃう。
個人的に恨みがあるわけではないのですが、やはりこの辺もマスコミの悪影響が大きいと思ってます。

ところで、もしかしててばさんは富士総合火力演習に行かれてますか?毎年この時期にある方から誘われるのですが、いつも都合が悪くて行けません。一度は見てみたいと思ってるんですけどねー。動画を見たことがありますが、戦車ってあんなに速く走るもんだとは想像してなかったのでビックリしました。

>tntさん

震災後、必要以上に過敏になっている人が目立つのですが、ほんと子供はダシみたいなもので、結局子供にしわ寄せが行ってしまっているような。関東や、はるか遠くの関西以西の放射線量とかで騒いでいる人にとっては、自ら福島へ何度も、それも警戒区域へ入っている私など、キ○○イに見えるんでしょうね(笑)まあ、それ以上のコメントは控えます(笑)落ち着いて話せるならいいのですが、そうじゃないし。

マスコミのレベルの低さは、今後悪化こそすれ、良くなることは無いでしょうし、子供にはまともな情報を取捨選択する知識と見方を教える必要がありますね。まあ、大人がマスコミに踊らされているんじゃ無理ですけど。ほんと民放は全然視てませんけど、ほんとうにいらんなぁ、と実感しています。それは子供も同意見。決して親のスタイルを押し付けたりしてませんよ。子供はケーブルの海外ドラマを良くみてますね。

実は記事の御殿場行きは、総火演のためなのでした。今回は夜間演習を見ることができました。あれは一見の価値ありますよ。映像と実際があれほど違うものはそうはありません。戦車砲の凄さは、映像では半分も伝わりませんね。最新の戦車は、本気出せば70km/hでますよ。

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