2023年3月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

« お薦め書籍のごあんない | トップページ | オプションを用意せよ【対災害アクションマニュアル 09】 »

2012年9月30日 (日)

台風17号接近

台風17号が、本州に上陸する確率が高くなってきました。30日午前11時45分の時点でも、中心気圧950ヘクトパスカルという「強い」勢力を維持しています。予想進路の海水温がかなり高めであり、台風のエネルギーとなる水蒸気の供給が活発に行われると思われることから、この程度の勢力を保ったまま、本州に接近するものと思われます。

この台風は、中心付近の最大風速が秒速40メートル、瞬間最大風速が秒速60メートルに達し、それほど大きな雨雲を伴っていないことから、どちらかといえば「風台風」の傾向があります。移動速度は現時点で時速45キロメートルとかなり速めで、今後偏西風の影響でさらに加速すると思われます。

これらのことから予想されることは、台風の接近に伴い、急激に風と雨が強くなることです。

台風が接近、通過する地域では、無用な外出を控えてください。強風の中では、何が飛んでくるかわかりません。万一、風や飛来物で窓ガラスが割れるような被害に備え、強風下では窓に近づかず、応急処置用にブルーシートやロープなど、屋外作業用のレインウェア、ゴム長靴、ヘルメットの用意をお勧めします。まだ間に合います。なお、ガムテープは貼る前に濡れると貼りつきませんから、屋内以外には使えません。

台風の予想進路の海岸部では、潮位が普段より高い大潮の時期であり、気圧の低下、強い海風による高潮の被害も予想されます。暴風雨が来る前に、建物の浸水対策を行ってください。低地にお住まいの方は、貴重品を上階に上げ、穏やかなうちに安全な場所に避難してください。

特に海岸部では、強い風で車が吹き飛ばされる恐れがあります。風を受ける面積の広いミニバン、パネルトラック、バスなどは特に危険です。台風の接近中は、さえぎるものの無い場所を車で走ることは危険です。また、高速道路や橋の上も、同様の危険があります。


河川の上流部沿いや山間など、土砂災害が予想される地域の方は、対策はひとつです。穏やかなうちに、安全な場所に避難してください。「過去に何も無かったから大丈夫」とか、「様子を見る」という発想は捨ててください。気象状況は既に過去とは違い、急速に「過激」になっています。また、様子を見ていて危険を感じる段階には、すでに周囲は暴風雨です。避難行動自体が危険になります。お年寄りやお子さん、身体の不自由な方は、特に早めの避難が必要です。

また、自分の居場所が比較的穏やかでも、上流部で土砂崩れや地すべりが発生すれば、何の前触れも無く土石流に襲われることもあります。そうなってからでは、為すすべはありません。

山間部にお住まいの方だけでなく、旅行で訪れている方も同様です。少しでも危険を感じたら、ためらわずに地元の方や自治体から情報を得て、安全な場所に避難してください。もし危険場所に留まる場合は、必ず建物の2階以上にいてください。土石流や土砂崩れ、地すべり災害の場合、土砂が流れ込む建物の1階で犠牲者が出ることが非常に多いのです。

ある程度「慣れっこ」になってしまっている台風ですが、「もう昔とは違う」ということを肝に銘じてください。昔と変わらないのは「後悔先に立たず」ということです。無駄足を恐れずに、穏やかなうちに対策と避難を完了してください。

■このシリーズは、カテゴリ【気象災害】をクリックしていただくと、まとめてご覧いただけます。

■■当ブログがお役にたてましたら、下の各ランキングタグへご支援のクリックをよろしくお願いいたします。

にほんブログ村 その他生活ブログ 地震・災害へ


« お薦め書籍のごあんない | トップページ | オプションを用意せよ【対災害アクションマニュアル 09】 »

気象災害」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 台風17号接近:

« お薦め書籍のごあんない | トップページ | オプションを用意せよ【対災害アクションマニュアル 09】 »