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2012年9月17日 (月)

続・家をひっくり返せ!【対災害アクションマニュアル 04】

■第1章 危険を知れ(その3) 【続・家をひっくり返せ!】

今回は家の中の「小さな危険」について、具体的に考えます。但し、ここでは大型の家具や戸棚、窓ガラスなどの地震対策は、既に終えているとします。

さて、前回「家をひっくり返す」という荒技(もちろん想像の世界ですが)をやってみて、いかがだったでしょうか。モデルルームのような生活感の無い部屋でもなければいろいろなものがなだれ落ちて来るでしょうが、もちろんそれを全部防ぐわけには行きません。

対策を考える前に、典型的な部屋ごとの危険を、個別に考えてみます。以下はあくまで一例ですが、家の中の危険を探す際の参考にしてください。いわゆる「家具の固定」が済んでいても、身体に危害を及ぼす危険は、ざっと考えてもこれだけあるのです。

■ダイニングキッチン
(冷蔵庫は移動・転倒対策済み、戸棚は転倒防止、開放防止ロック済みという前提です)
□食器洗い機と、その中の食器類
□洗った後の、収納前の食器類
□カウンター上などに置いた瓶詰め類
□電子レンジ
□炊飯器
□作り付けではないガスコンロ、鋳鉄製の五徳
□加熱中の鍋、フライパン類
□床置きの機械式米びつ
□使用中の包丁、ナイフ類
キッチンは危険物が山ほどあります。

□ダイニングテーブル・椅子
□ワゴン
□食器棚上の上の収納物
テーブル類やワゴンは、移動防止器具をつけていないと激しく動き回ります。収納物が多いキッチンは、食器棚の上にもいろいろ乗っていませんか?ホットプレートとか。

■リビング
(大型家具、ピアノ等は移動・転倒対策済みの前提です)
□テレビ、テレビ台
□ソファ、テーブル
□サイドボード・カップボード等のガラス扉
□ガラスのディスプレイケース
□壁掛け時計
□額縁、フォトフレーム
□鉢植えの植物
□床置きの空気清浄機、ストーブ・ファンヒーター
薄型テレビは、ブラウン管タイプに比べて比較的地震には強いのですが、テレビ台ごと動きます。専用の固定器具が欲しいところ。サイドボート等のガラスは、美観を考えると飛散対策しずらいもの。中のものが暴れて、内側から割れることがあります。

■和室
(和タンス等は転倒対策済みの前提です)
□ペンダント型照明
□押し入れの中の衣装ケース等
□柱時計
□ちゃぶ台
□和タンスのひきだし
和室の照明は蛍光灯がむき出しのペンダント型が多く、天井との距離も近いので、暴れて飛散する可能性が高いもの。重量のある衣装ケースは、特に上段の場合は押し入れの扉ごと飛び出してくることもあります。タンスは固定しても、引き出しまではなかなか難しいものです。

■寝室
(洋服タンス類は対策済みの前提です)
□ベッド
□ドレッサー、三面鏡等
□姿見(大型の鏡)
ベッドが床の上を滑ると、壁との間に挟まれたりすることもあります。あと、やはりガラス類が危険です。ドレッサーなどは、一般に移動、転倒防止が難しいものです。

■書斎
(デスクと本棚本体は転倒対策済みの前提です)
□本棚の本類
□パソコン、ディスプレイ
□ステレオなどオーディオ機器類
一般にあまり広く無いスペースに多くのものがあることが多い部屋ですから、これ以外にも部屋によって崩落物の危険はいろいろ考えられます。

■子供部屋
(本棚本体は移動・転倒対策済みの前提です)
□ベビーベッド、二段ベッド等
□勉強机
□おもちゃ類
□本棚の中の本
寝ている子供を守ってくれる可能性が高いベッドも、移動対策をしていないと、周りにいる人を傷つけることもあります。ベビーベッドはあまり対策していないのでは?床に落ちたおもちゃ類は、素足で踏むと危険なものも。金属製のミニカー・飛行機や、硬質プラスチック製のおもちゃが割れた破片などが最たるものです。レゴブロックのようなものでも、素足で強く踏むとかなりダメージを受けます。

■浴室・洗面所
□洗濯機・乾燥機
□洗面台周辺の備品類
□鏡
洗濯機の上の乾燥機は、重心が高くて特に転倒しやすいもの。固定式の鏡も、落下したり、他のものが衝突して割れることもあります。

■トイレ
□水タンクのふた
□棚の上の収納物
水タンクのふたは一般に固定されおらず、重量もありますので、激しい揺れで飛ばされる可能性があります。棚の上には普通は重量物は無いでしょうが、一気に頭上からばら撒かれます。

このように一体どうしろというくらい、たくさんの危険がありますね。前述の通り、これらを全部防ぐことなど不可能です。ここで言わんとしていることは、まず「我が家はもう対策済みだから大丈夫」という考えを、一切捨てていただきたいということなのです。危険とは何も致命的なものばかりでなく、身体を傷つけて行動を遅らせる可能性のあるものは、すべて危険と考えなければなりません。未対策のお宅の方は、ここで思い切り戦々恐々としてください。

でも、本当に一体どうしたら良いのでしょうか。それは次回に続きます。


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