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2012年10月27日 (土)

【続・南三陸町防災対策庁舎から】宮城・震災から1年8ヶ月【4】

管理人が南三陸町の防災対策庁舎を訪ねた日は、動画や写真でもおわかりの通り、見事な秋晴れの一日でした。しかし、風がとても強い日でもありました。さえぎるものが何ひとつ無い強い風を受けるたび、「何も無くなってしまった」街の現実が、重く圧しかかって来ます。そんな感覚ひとつでさえ、実際に現場に立ってみなければわからないことでもあります。

次の動画は、防災対策庁舎跡の周囲を歩きながら撮影しました。この場所で起こったことを少しでも実感していただき、微力ながら後世に残すための意味もあって、途中に被災時の資料画像を挿入しています。報道で何度も流れた画像がほとんどですが、あまり知られていない衝撃的なものもありますので、ご視聴は各自の判断でお願いします。言うまでも無く、これはいわゆる「振り」ではありません。誤解されたくないので、念のため。なお、個人が識別できる画像については、管理人が加工させていただきました。2分32秒です。
■Youtube動画へはこちらから
http://www.youtube.com/watch?v=G3EKY_qY9OU&feature=plcp

「海が十何メートルも高くなって、そのまま"移動”してきた」被災した方の言葉です。それがここで、そしてリアス式海岸の各地で起きました。リアス式地形によってエネルギーが集約された津波は、波というよりまるで風呂のお湯があふれるように一気にその水位を上げることは、残された多くの記録からも明らかです。そしてリアス式地形でなくても、同じような効果を生む地形は日本列島各地に存在します。

動画にも挿入した画像の一部を、本文にも掲載します。非常に衝撃的な画像ですので、拡大などされる際はご注意ください。

津波の直撃を受けた直後の防災対策庁舎。屋上に避難した人は30人。河北新報(現地の新聞)記事より。
02
庁舎屋上から、海の方角を撮影した写真。海全体の水位が、庁舎と同じ高さになった瞬間。この後、さらに2m近く水位が上がった。
09
水位がほぼ最高(約17m)になったと思われる瞬間。背後に見える町立志津川病院の5階の窓から、濁流があふれ出している。屋上にいた人々は、次々に流されていった。
01
水が引き始めた頃。屋上に残った人は、10人のみ。
03

このようなことが二度と起きないようにという祈りを込めて、敢えて掲載します。

「ここなら大丈夫のはずだ」と思った場所が、大丈夫でないとわかった瞬間、そして目の前の人に手を差し伸べることさえ出来ない時、人は何を感じ、何を思うのでしょうか。想像するだに背筋が寒くなる現実があまりにもたくさん存在したことを、ずっと忘れずにいたいと思います。

さらに忘れてならないのは、記録が残っているこの場所だけでなく、同じような悲劇は全被災地で数え切れないほどあったということです。報道された場所だけが、被災地なのではありません。

次回は、庁舎跡周辺で、津波の威力を示す痕跡を調べます。

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