【警戒継続を】臨時地震警戒情報【10/3続・続報】
本日10月3日、午後6時40分、宮城県沖(牡鹿半島南東沖)、震源深さ50kmでマグニチュード5.1の地震が発生し、石巻市で最大震度4を記録しました。東日本全域で10月1日から多発し始めた地震のうち、最大規模のものです。
宮城県沖の震源域に限って見れば、10月1日に震度1~2の地震が3回連続した後、周辺部で多発していた2日には全く発生しておらず、この地震の1時間20分ほど前に震度1が発生した後、震度4が発生しました。つまり、小さな地震が連続したあと少し静かになり、大きめの地震が来るというパターンだったわけです。
この地震のマグニチュードは5.1と大きめであり、もう少し陸地に近いか沿岸部内陸で発生していた場合は、陸地の揺れが震度5弱~5強になった可能性もあります。そして、このタイプの「スラブ内地震」は、メカニズム的にいずれの場所で起きてもおかしくないのです。l今回の地震が比較的沖合いの海底で発生したことは、単なる偶然です。
そして、宮城県沖に限らず、ここ一連の地震多発状況はまだ決して収束したわけではないということが、はからずも示されました。この地震に続いて、午後8時05分には岩手県沿岸部、震源深さ60kmでマグニチュード4.0の地震が発生し、大船渡市などで最大震度2を記録していますが、これも同じタイプの「スラブ内地震」であり、10月1日以降、岩手県沿岸部で発生した初めての地震です。
前記事で述べた通り、現在多発している「スラブ内地震」、「浅い震源の内陸直下型地震」及び「アウターライズ地震」は、太平洋プレートの移動速度が上がったことと、それに対応する陸地側の北アメリカプレートの動きによって誘発されるものです。つまり、この一連の地震多発状況は、太平洋プレートの動きが何らかの理由で、さらに速度が上がったことに起因するのではないかと考えられます。
このような大きな動きは短時間で急激に発生したり、急速に収まったりするものではありませんから、このような状況はまだしばらく続くと考えた方が良いでしょう。しかし、どうやら小規模の地震が多発する状況は収まりつつあるようですので、今後、しばらく静かな状況が続くかもしれませんが、決してそれで終わりと考えず、ある程度の期間は大きめの地震への警戒を継続する必要があるかと思います。地震のエネルギーが深く、静かに蓄積されているかもしれません。
この状況は、北海道の太平洋沿岸部から茨城県沖、南関東の全域、そして日本海側も含めた、東日本全域の内陸部に影響を及ぼすものと思われます。東日本大震災以降、大きめの地震が起きている場所は特に警戒が必要です。現在地震が多発している震源域は、震災以降に地震が多発するようになった場所がほとんどなのです。
そのような状況ですので、仮に地震の発生が落ち着いて来ても、しばらくの間は東日本全域で大きな地震への警戒を続けてください。もちろん、その他の地域が安心ということではないのは、言うまでもありません。
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