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2012年11月20日 (火)

どうなんでしょう、これ【ニュース解説の、ようなもの】

一応はニュース解説ですけど、タイトルは【~の、ようなもの】。解説というよりは、管理人言いたい放題という感じなので(笑)


東京都は11月14日の都防災会議で、首都直下地震対策を柱とする地域防災計画の修正を正式決定した・・・というニュースがあるのですが、その内容が、かなり凄いんですよ。

今年4月に発表した、首都直下型地震による想定死者数が9600人。これは冬の夕方、風速15mの北風が吹いているときに、東京湾北部でマグニチュード7.3の直下型地震(東京湾北部地震)起きたとする、非常に厳しい、ある意味ワーストケースとも言える想定です。

この数字についての論評はここではしませんが、それを今後10年以内にさらに減らそうという数値目標が掲げられたわけです。以下、各項目の減災数値目標を比較してみます。■が旧目標数値、□が新目標数値です。

死者数 ■9600人→□3200人 (3分の1に減らす)
避難者数 ■339万人→□190万人 (4割減らす)
建物の全壊・焼失 ■30万棟→□10万棟 (3分の1に減らす)

上記をを達成するために、
住宅の耐震化率 ■81%(平成10年度)→□95%(平成20年度)

首都機能の維持のために
□電気・水道などライフラインを、震災発生後2ヶ月以内に95%を回復

とまあ、こんな感じの修正がなされたわけですけど、皆様どう思われますか?管理人は、なんだか「ああ、そうですか…」としか言えない感じなのですが。

それなりに根拠はあると思いますけど、例えば避難者がいきなり4割減るというのは一体?いや、わかります。住宅の耐震化率を上げて、避難所でなく自宅にいられる人口を増やし、昼間人口は会社に留まらせ、帰宅難民化する人口を減らすということなのでしょうが。

でも、どこにいても水も食べ物不十分で水洗トイレも無いんですよ。これは避難所やその後の仮設住宅などの数を絞るという意味合いが強いのでしょうけど、なんだか数字のトリックのような気もしますが。自前の居場所があれば、「被災者」だけど「避難者」ではない、ってのはどうなんだか。

耐震化率も、現在80%程度のままで長年足踏みしているのは、これはもう経費の問題に尽きるわけです。現状で、耐震化が可能な家主はほとんどやってしまっていて、残っているのは主に経費の問題で耐震化工事を行えないか、躊躇している層です。そして、そのような建物が密集して「木密地域」を形成している。

それを10年で95%まで引き上げるのは、CO2を6%減らすよりずっと難しいんじゃないか、という感じです。とにかく掛け声だけでは絶対無理。ある程度強制力を持った法整備と、補助金などの優遇制度をさらに強化することは必須です。それでも大変だけど。

ライフラインの復旧速度を上げるには、とにかく現場の技術者、作業員、機材を充実させるしかありません。でも東京電力など現場はだいぶ弱体化しているという声もありますしね。実際には全国からの応援部隊にかなりお世話になるのでしょうが、お金突っ込めばなんとかなるという問題では無いだけに、どのような根拠か詳しく伺いたいものです。まさか旧日本軍のような精神論ではありますまいに(笑)

建物の全壊・焼失が3分の1となっているのは、耐震化が進めば倒壊家屋が減り、倒壊家屋が減れば出火が減るという考え方でしょう。でも、冬の乾燥した強い北風の中を想定しているのに、火災旋風のような火災の暴走をあまり想定してはいないようです。

同じような発想で、地震で犠牲者が出る最大の理由は建物の倒壊だから、倒壊が減れば死者も減り、火災も減るから焼死者も減る、だから3分の1にできるということなのでしょう。それでも、街に人が溢れている時間帯の東京大地震で、阪神・淡路大震災の半分の死者って・・・。

ともかくこのような効果的な対策が進めば、それはすばらしいことです。でも、管理人はどうしても素直に納得できないのですけどね。根がアマノジャクですし(笑)

余談ながら、もちろんフィクションなんですけど、小松左京先生の「日本沈没」では、1970年代の状況が背景とはいえ、東京大地震での死者・行方不明者がなんと200万人と描かれているわけです。さすがにそれはあまりに現実的でないのですが、行政が出す数値も、なんだか逆の意味で「どうなのよ」と言いたくなるような気がしないでもありません。

で、この報道を受けて改めて思ったことは、やはり行政に頼るのではなく、自助努力で生き残り、生き抜く体制を作っておくしか無いのかな、と。

「本番」になって、やっぱりあの計画無理がありました!ということになって、その時「聞いてないよー!」と騒いでも後の祭りということです。

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