【千葉県北東沖でM4.3】地震警戒情報【11/7】
今まで当シリーズは「臨時地震警戒情報」としてお送りしてきましたが、昨今の地震多発状況により臨時でもなんでもなくなってしまいましたので(笑)今回から「地震警戒情報」としてお送りします。規模に関わらず注目すべき地震をピックアップして情報をお伝えし、その後の警戒を促すという記事内容については変更ありません。
本日午前0時07分ごろ、千葉県東方沖、深さ10kmを震源とするマグニチュード4.3の地震が発生し、千葉県銚子市で最大震度3を記録しました。今回の震央は下図の赤い×印です。図では「千葉県北東沖」と表記しています。
この震源域は、東日本大震災後に深さ10~20kmの小さな地震が集中的に発生していて、無感地震も含めれば現在でもその状態は続いています。しかし、時間の経過と共に発生回数は漸減してきており、特にここ2~3ヶ月ほどの間は、震度1以上の有感地震に関しては震災前に近いレベルまで減っていました。
しかし11月初頭から震度1クラスが1日1回くらいの頻度で発生し始めたので、前記事で改めて「しばらく様子見」と書いたのですが、やはり今回少し大きめの発震がありました。今回は海底のマグニチュード4.3で陸上の最大震度は3でしたが、この震源域は一部が千葉県銚子市付近の陸地にもかかっていますので、もし陸地直下の「ごく浅い」場所で発生した場合、この規模でも最大震度4~5弱になることが予想されます。
今年の3月14日には、マグニチュード6.1、銚子市などで震度5強を記録する地震がありましたが、今回と同じ震源域で発生したものです。この震源域は陸地に近いことと、10~20kmという比較的浅い場所での発震が中心のため、被害が出る地震となりやすい場所でもあります。マグニチュード6台後半になれば津波の可能性もありますから、今後も引き続き警戒すべき震源域です。
震災後に多発している震源域は、すなわち地震が発生する理由がある場所ですから、一時的に小康状態になっても、すぐに警戒を解くべきではないという認識を改めてさせられました。大きな地震の後の余震は、基本的には時間の経過と共に漸減するものですが、いま日本列島では、超巨大地震後の地殻変動によって多くの地震が誘発されている状況であり、普通の余震と同じに考えるべきではありません。
当ブログでも良く書いていますが、地質学的な時間軸で考えたら、この大地殻変動はまだ始まったばかりであり、当初の激烈な変動が収まりかけている段階に過ぎません。そして今後、その影響は数十年単位で続くのです。その間に、現時点で大きなひずみエネルギーが溜まっている震源域があれば、むしろ「影響を受けない方がおかしい」くらいの状況であることを認識しなければなりません。
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