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2013年1月11日 (金)

ペットの被災に備えて

大災害時には、常に愛するペットと一緒にいられるとは限りません。首尾よく人も動物も無事だったとしても、大抵の避難所では動物の持ち込みは禁止されます。これは、ただでさえストレスの多い避難所での環境と衛生状態の維持のためには、致し方ないことだと思います。

このため、自宅が被災してもペットと一緒にいるために敢えて避難所に入らず、自家用車などで不自由に過ごしていた人は、阪神・淡路大震災でも東日本大震災でもかなりの数に上りました。

むしろ、一緒にいる場所があれば幸いだったのです。福島の原発事故においては、緊急避難用のバスにペットは一切乗せられませんでした。しかも避難時にあまり詳しい情報を知らされず、「とりあえず避難してくれ」というようなニュアンスで伝えられた例が多かったため、せいぜい一週間以内でまた帰って来られると思った人が多く、えさや水と共に断腸の思いでペットを置いて出ました。事実上、そうするしか方法が無かったのです。

しかし多くの地区でそのまま警戒区域が設定されて立ち入りができなくなったため、何万匹というオーダーで警戒区域内にペットが残されました。もちろん家畜に関しても、救い出す手立ては全く無かったのです。

本来は、福島県をはじめ各自治体に「動物愛護条例」に類するものがあり、災害発生時に残された避難者のペットや家畜については行政が捕獲や保護などを行うというような枠組みはありますが、そのための体制が事実上存在しないことも多く、さらには未曾有の超巨大災害となった東日本大震災では被災者対応さえ十分に出来ない状況が続いたため、動物に関しては長期間に渡って事実上放置されることとなったのです。

一部に、ペットを置いて「逃げた」福島の原発事故被災者を非難する声も聞こえてきますが、ペットに対する気持ちは当然ながらどこでも違いがあるわけではありません。そうせざるを得ない、異常な状況だったのです。そして愛するペットと強制的に引き離されて安否もわからず、いよいよ絶望かという段階になっても、周囲に家族や友人などを喪った人が大勢いるなかでは、「ペットごときを」喪った悲しみを表に出すこともできず、凄まじい後悔と自責の念に苛まれている人たちが、いまだに多くいるのです。

福島へ入った動物救援ボランティア達の多くは、動物を救うことでそんな人たちの心を救いたいという想いを、モチベーションのひとつとしていたのです。少なくとも管理人はそれが目的でした。普段は動物愛護活動などやっていないただの動物好きですが、震災以来、福島の被災動物救援だけを手伝っています。

当然ながらすべてのグループが同様の想いとは限りませんし、活動に問題点があるのも事実です。現場にいればわかります。でも、誰も手を差し伸べられなかった動物たちの、それでもかなりの数が助け出され、命を繋いでいます。行政ができなかったことを、ボランティアがカバーできた部分も大きいのです。なお、ボランティア団体はすべてネットワーク化されているわけではありませんから、実際には公式にカウントされた数字よりはるかに多く、警戒区域などから動物を助け出しています。

被災直後は、警戒区域内で自衛隊が捕獲した放浪ペットを境界まで受け取りに行くというような、本来はあり得ないような連携も生まれました。みな、今できることを必死にやっていたのです。


さておき、前置きがやたらと長くなりましたが、現在犬猫などのペットを飼っている方に、福島の最前線で救援活動を行っているボランティア仲間が、飼い主さんにぜひとも知っておいて欲しいと言っていたことが二点あります。

まずひとつめは、マイクロチップの埋め込み。大災害時でも原発事故のように警戒区域が設定されなければ、ペットが逃げても高い確率でどこかで捕獲されるでしょう。その時、飼い主情報が記憶されたマイクロチップがあれば、ほぼ確実に再会することができます。もちろん今震災の被災地でも絶大な威力を発揮しています。費用は数千円程度ですので、愛するペットと確実に再会するための保険くらいの気持ちでいかがでしょうか。詳しくは獣医師に相談してください。

もうひとつは、保健所への相談。災害発生時、実は動物救援ボランティア団体の多くが保険所を事実上の情報拠点としていますから、例えば避難時に連れて行けないというような場合は、まず地域の保険所に連絡してみてください。もちろん保健所では預かれませんが、そこからボランティア団体へ情報が行き、預かりなどの対応ができることがあります。

災害時にペットとはぐれた場合でも、ボランティア団体が各地で保護したペットの情報が保健所に集まりますので、特徴などを伝えておけば、再会できる確率が高くなります。言うまでも無くこれらは大災害発生時の対応であって、平常時にはこのような活動はありませんので注意してください。

大災害時にペットのことで困ったら、とりあえず保健所へ。あくまでボランタリーなので絶対とは言えませんが、何らかの解決策が見つかるかもしれません。

以上二点、是非覚えておいてください。


というわけで、あまり外にレスポンスばかりしていると当ブログ本来のシリーズが進まなくなりますので、これにて終わりします。


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