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2013年1月26日 (土)

海外で生き残れ【アルジェリア・テロ事件に寄せて】

アルジェリアで、我が国の国民10名を始め、多くの無辜の人々がテロリストの襲撃及び掃討作戦によって命を落としました。この事件についてはまだ不明確な点が多いこともあり、ここで管理人ごときが意見すべきものではありません。ただ、はるかな外地で現地のために尽くした方々の無念の死を悼み、心よりご冥福をお祈りいたします。後になってみればいかなる言葉もただ空しいだけですが、世界の過酷な現実のひとつを突きつけられました。


政情不安定などカントリーリスクの高い場所へ赴かなければならない人は、それなりの知識や対策を備えて行かれるでしょう。しかし現実には、普通の海外旅行でこのようなトラブルに巻き込まれることも無いとは言えません。

1997年には、エジプトの有名な観光地ルクソールで、日本人10名を含む63名の観光客などがテロリストによって無差別に射殺された、「ルクソール事件」が発生しています。テロばかりではなく、最近では2010年から続くタイの反政府暴動では、多くの観光客がホテルなどで身動きできなくなり、鎮圧に出動した軍隊によって、日本人カメラマンが射殺されました。

その他にも、観光客が滞在先で突然戦闘やクーデターに巻き込まれることも現実に起きています。理由もわからず身柄を拘束される可能性もあります。そんな時には、どうしたら良いのでしょうか。

ここで述べる内容は、海外の多くの紛争地帯を渡り歩いて来られた方の著作から抜粋させていただいた事例を中心としています。


まず、絶対に守らなければならないことは、「銃(武器)を持った人間には絶対に逆らうな」ということだそうです。丸腰の我々は、銃を持った人間に運命を完全に支配されます。抵抗して相手を怒らせたりすれば、引き金を引くことなど造作も無いのです。

間違っても「話せばわかる」などと勘違いして、無闇に話しかけないこと。聞かれた質問にだけ穏やかに答えるのです。言葉がわからなければ、ジェスチャーでそれを伝えること。決して黙っていてはいけません。反抗と見なされる可能性があります。相手を落ち着かせようと笑いかけたりするのは言語道断。バカにしていると思われても仕方ありません。日本の常識は全く通用しないのです。

少なくとも外国人観光客に銃を向けるような人間は、その場の雰囲気に流されたり説得を受け付けるような精神状態ではありません。ですから静かに、集団の中でもなるべく目立たず、相手の指示に従うしか無いのです。意外に思われるかもしれませんが、銃をつきつけている側も恐怖を感じています。拘束した人間にいつ反撃されるかわかりませんし、警察や鎮圧部隊の攻撃があるかもしれません。そんなことできる状態じゃないとか言う理屈は、全く通用しないのです。「危険」や「面倒」と見なした者を、先に「排除」しておこうという考えになっても全くおかしくありません。

とにかく銃を持った人間には絶対に逆らわず、静かに相手の指示に従う。これが鉄則だそうです。


次に、ホテルにいるときに突然銃声が響き始めたような場合。クーデターや紛争の勃発、軍隊による暴動の鎮圧などが考えられます。

ここで絶対にやってはいけないことは、「窓から外を見る」ということだそうです。戦闘状態にある兵士などの精神状態は一般人が想像できないくらいに張り詰めていて、とにかく「撃たれる前に撃て」、「動くものは撃て」という状態です。

地上の兵士が最も恐れるのが、高い場所からの狙撃やロケット砲攻撃だといいます。狙われたら避けようがありません。そこで、周囲の建物の窓に見える人影はすべて敵の狙撃手と見なして、先制攻撃をかけて来る可能性が高いのです。銃声を聞いて窓から顔を出したら、ロケット砲や機関銃で攻撃されたということも現実に起きています。

ましてやカメラを構えたりすれば、ほぼ確実に攻撃されます。兵士はそれがカメラかどうかなどは関係なく、自分や仲間に「何か」を向けている者は、すべて敵だと判断するでしょう。それが兵器だったら、先に攻撃しなければ自分や仲間がやられるのですから、いちいち確認などしません。

現実に、戦場でカメラを構えていたカメラマンが攻撃された事例は枚挙に暇がありません。原則として攻撃対象としてはならない正規PRESSの表示をしていても撃たれることがあるくらいですから、素人がやったら確実にやられます。正規軍兵士でさえ例外でないことはタイの事例でもわかりますが、これがゲリラや民兵だったらどうなるか、言うまでも無いでしょう。カメラを兵器と誤認しなくても、映されたく無い人はいくらでもいます。


では、そんな時はどうするか。まず、すぐに窓とカーテンを静かに閉めて、明かりも消します。兵士の注意を引かないようにするのです。その際も、姿勢を低くして窓に人影が映らないように。人影が隠れるような様子を見られたら、攻撃対象と見なされるでしょう。カーテンが動いただけでも、裏に狙撃手がいると思われる可能性もあります。

そして、窓際には絶対に近づかないことです。できるだけ窓から死角となる壁の裏側などで姿勢を低くします。状況によっては廊下に出た方が良いこともあるでしょう。たとえ狙われなくても流れ弾が飛んでくることもありますし、近くの部屋が戦車砲で攻撃されて、周辺もまとめて吹っ飛ばされるようなことも現実に起きてます。

なお、ベッドの厚いマットレスは、一枚でもロケット砲や手榴弾の爆発で飛散する破片を効果的に食い止めます。ライフル銃や機関銃弾の直撃にはあまり効果はありませんが、壁などで跳ね返った跳弾を止める効果はかなりありますから、部屋の中に立てて、その後ろにいると安全性が高まるでしょう。管理人がそのような状況に陥ったら、マットレスを部屋のカドに立てて、その後ろに入ります。ツインルームなら、当然二枚重ねです。

そんな事態になるような地域では、ホテル側が宿泊客を地下室など安全な場所に誘導することが多いでしょうから、その場合はそれに従います。その際、パスポートや渡航、滞在に関する書類、クレジットカードは必ず身につけておきます。


最後に、不当逮捕。現地の警察や軍隊などに理由もわからず身柄を拘束されたらどうしますか?問題は、世界の警察や軍隊は、まともなところばかりでは無いということです。濡れ衣を着せたり、無関係な人間を誘導尋問で「自白」させて、手柄にするようなこともあります。地域によっては、反社会勢力と裏で繋がっていることも少なくありません。

そんな場合は、現地の言葉が完璧に理解できないならば、絶対に尋問に応じてはいけないとのこと。英語にしても、不慣れな人間にはYesとNoを逆に取れるような聞き方をして、「自白」させるという手段もあります。そんなワナに引っかかったら、確実に有罪とされるでしょう。相手の言うことが良くわからないのに、絶対にYesやNoを言ってはいけません。わかったつもりになっても、だめです。相手はプロです。

そんな時はどうするかというと、ひたすら言葉が全くわからない、日本語しかわからないという態度に徹するのです。そして何を言われても返す言葉は一つです。

「Please contact with the Japanese embassy.」(プリーズ コンタクト ウィズ ザ ジャパニーズ エンバシー)
意味は「日本大使館に連絡を取ってください」です。領事館の場合はembassy がconsulate(コンシュレイト)となります。あまり流暢に言うのは危険です。思い切りカタカナ英語で、これだけ覚えて来たという感じで。

ひたすらこれだけ繰り返し、後は一切わからない、日本大使館または領事館員を通して日本語でしか話せないという態度を貫くのです。相手に不正があれば、国民を拘束していることを大使館に知られてはまずいですから、そんな「面倒」な奴は放り出される可能性が出てきます。日本大使館に実際に連絡が取れたら、日本語で事情を説明して指示を仰げば良いのです。

実際にはさらに手の込んだワナもあるのですが、それはまた別の話です。とにかく理由もわからず身柄を拘束されたらすぐに大使館や領事館に連絡を取ることで、それまでは言葉がわからないで通すと覚えておくことです。そんな時やパスポートが盗難に遭った時などのために、滞在先の日本大使館や領事館の電話番号を、すぐわかるように控えておくべきでしょう。ちなみに、日本のパスポートは闇市場で高く売れるので、「需要」はかなりあるとのことです。


これらのような方法とて、言うまでもなく確実に安全を確保できるわけではありません。しかし、何も知らずに自らリスクを高めてしまうようなことは、なんとしても避けたいものです。管理人は他人にこんなことを言えるほど海外経験があるわけではありませんが、経験者からの忠告に耳を傾け、こんなリスクもあり、こんな対処をすべきだということは常に忘れずにいたいと考えています。

なお、本文中における兵器関係の記述については、すべて実際に使用、体験された方の著作を参考にさせていだきました。


アルジェリアでの事件は、いかなる手段を持ってしても安全が確保できるような状態では無かったようです。あまりにも厳しく悲惨な現実です。しかしこれを機に、特に海外におけるセルフディフェンスについて、企業も含めて誰もがもう一歩踏み込んで考えるべきではないかと、管理人は思っています。世界は、より混迷の度を増しているのです。

■当ブログは、カテゴリ【日記・コラム】です。

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