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2013年3月 3日 (日)

【ニュース解説】暴風雪の恐怖

暴風雪に見舞われた北海道・中標津町で、痛ましい事故が連続して発生しました。下記に、時事通信の記事を二本引用させていただきます。

(以下引用)--------------------
【暴風雪、車内の親子4人死亡=マフラー詰まりCO中毒か】
2日午後9時20分ごろ、北海道中標津町俣落の道道で、雪に埋もれた乗用車内で4人が心肺停止状態でいるのを地元消防が見つけた。4人は搬送先の病院で死亡が確認された。道警中標津署によると、死亡したのは近くに住む宮下加津世さん(40)、高校2年の長女未彩さん(17)、中学2年の次女彩世さん(14)、小学5年の長男大輝さん(11)。車はマフラーに雪が詰まっていたといい、同署は4人が排ガスの逆流による一酸化炭素(CO)中毒で死亡した可能性があるとみている。宮下さんは同町中心部に子どもを迎えに行き、自宅に戻る途中だった。
同署によると、2日午後5時40分ごろ、宮下さんが「雪山に埋もれた」と知人男性に携帯電話で連絡。同6時半ごろ、依頼を受けた別の男性が車内でぐったりした4人を発見、消防に通報した。発見時、車は雪に埋もれ、屋根の一部しか見えなかったという。

【「雪で立ち往生」23歳女性死亡=車から300メートル】
北海道警によると、2日午後8時半ごろ、北海道中標津町俵中のアルバイト従業員北川陽菜さん(23)から、「雪で立ち往生している」と父親に連絡があった。父親が捜索したところ、自宅から約500メートル離れた場所で車を発見、さらに車から約300メートル先で倒れている北川さんを見つけた。病院へ搬送されたが、3日午前7時ごろ、死亡が確認された。 
(引用終了)--------------------

当ブログでは、昨年末の特集記事【年末年始の災害対策】で、寒冷地ドライブの危険性について指摘しましたが、その通りの事故が今年も起きてしまいました。北海道ではこのような死亡事故が毎年数件以上発生しているのです。これらの事故は、記録的な暴風雪によって雪山に突っ込んだ事が端緒なので全国ニュースなりましたが、暴風雪による通行止め中や駐車中にドライバーが死亡するような事故は、道内以外ではほとんど報道されません。

■【年末年始の災害対策4】寒冷地ドライブ編はこちらから
http://hurry911.cocolog-nifty.com/survive/2012/12/post-3b08.html

管理人は、かつて札幌に住んで道内各地を走り回っておりました。中標津町も何度か行っていますが、郊外は遮るものがほとんど無い広大な場所です。そこで暴風雪になれば、地吹雪で文字通り「ホワイトアウト」となります。最悪の状態は、自分の腕を横に伸ばしたら指先が見えないくらい、つまり視界1m以下になります。5m先が見えないのは当たり前です。その中を車で走ることがいかに困難か、想像できるでしょうか。

まだ携帯電話が一般化していない時代、管理人も各地でそのような状況に遭遇し、明かりの一切無い郊外で、車通りも無い夜間などは「ここで脱輪でもしたら死ぬな」と、何度も本気で感じたものです。ちなみに、夜間の方がヘッドライトの光で路肩の雪山が多少は見えやすいので、昼間よりは路外逸脱の可能性は減るのですが、そのヘッドライトにも、雪が熱で溶ける以上のスピードで積もり、視界がどんどん悪くなって行きます。

上記事故の犠牲者は、いずれも地元の方々です。それでもこのようなことが起きてしまうのですから、不慣れな人がこのような暴風雪に遭遇したらどうなるでしょうか。このような状態は北海道だけでなく、降雪地ではどこでも起きる可能性があり、特に雪が比較的軽くて、積もった雪が風で大量に舞い上がる地吹雪が起きやすい、東北北部や北海道が危険となるのです。

上記のようなケースの場合、まず雪山に突っ込んだりして動けなくなったら、排気管が塞がれていないか確かめる必要がありました。車外に出られない状態ならば、エンジンを切るべきだったのです。仮に最初は排気管が塞がれていなくても、激しい降雪や地吹雪の中では短時間で吹き溜まりができることがありますので、アイドリング停車が長時間に及ぶ時は、最低でも30分に一回は排気管を確認しないと危険です。

当ブログの上記リンク記事にも書いていますが、そんな場合は十分な耐寒装備がある場合を除き、絶対に車内で眠ってはいけません。排気の逆流事故だけでなく、燃料切れ、エンジンの過冷却や排気管が雪で塞がれてエンジンが止まり、ヒーターが切れて凍死する事故も後を絶ちません。

この事故の場合、エンジンがかかっていたのですから、パワーウインドウも作動したでしょう。しかし、窓を開ければ大量の雪が車内になだれ落ちて来る状態だったと思われます。運転者はそれを嫌ったのでしょうか。でも、やはり換気を最優先にすべきでした。

もうひとつの事故は、地吹雪の恐怖をまざまざと見せつけます。若い人でも、十分な耐寒装備が無ければ、猛烈な地吹雪の中では300メートルという短距離で行き倒れてしまうのです。これは管理人も実感としてわかります。
しかも、どうやら自宅とは反対方向に歩いていたようです。周りが開けた郊外で猛烈な地吹雪になったら、周囲数メートル以上は見えなくなるのは普通ですから、地元の人でも方位を失うことも十分にあり得ます。

このケースでは、携帯電話で連絡がついていたのなら、車の中で救援を待つべきでした。エンジンが止まっても、すぐに低体温症になることは無いのですから。

今年の冬は、降雪地ではまだまだこのような荒天になることもありそうです。雪に不慣れな方はもちろん、雪国の方でも、暴風雪時にはくれぐれも無理な行動をされませんように。暴風雪でなくても、晴天時の強風でも地吹雪は発生します。いざという時のために、せめて車の中に予備の防寒装備と非常食くらいは常備しておくことをお勧めします。


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