【三宅島近海で震度5強など】地震関連情報【4/17】
本日午後5時17分頃、東京都の三宅島近海の海底、深さ20kmを震源とするマグニチュード6.2の地震が発生し、三宅島で最大震度5強を記録しました。この地震の前に、本日午前10時15分の震度3を最初に、震度3~1の地震が多発していました。
この地震は火山性ではなく、現在のところ三宅島の火山活動に特段の変化は見られていないということですが、今後の推移を注意深く見守る必要があります。
4月10日の記事で触れた通り、三宅島の火山活動に関しては、東日本大震災の前後でも特に変化は観測されていないこという見解が、防災科学技術研究所からリリースされています。
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しかし、三宅島は震災震源域の「近隣」と言える場所ですので、地殻変動によって噴火が誘発される可能性は十分にあります。
地震活動に関しては、管理人のモニターによれば、昨年末くらいから伊豆諸島、特に伊豆大島近海での小規模地震が少し増える傾向があったものの、あくまで散発的な発生でした。
管理人は、本日午前中の段階で三宅島近海の多発状況を確認しており、短時間で非常に多くの地震が発生していることから、かなり警戒感を持ってはいたのですが、マグニチュード6.2という規模が発生するとは、正直なところ考えていませんでした。これがマグニチュード6台後半から7クラスになると、津波の発生が懸念されます。
伊豆諸島は、震災前から地震の発生が比較的多い場所でした。そして、位置的には震災震源域の近隣と呼べる場所です。震災後、今までは顕著な動きは無かったのですが、これから新たな影響が出て来ないとは言い切れません。地震活動に関しても、慎重に推移を見守る必要があります。
ところで、今回の発生パターンは伊豆半島東岸で時々発生する群発地震と似ていると、管理人は考えています。伊豆半島の地震はごく浅い震源で発生するのでメカニズム的には異なるものですが、小規模地震が短時間内に多発しながら時々震度5クラスが発生し、さらに余震とは別の小規模地震が多発しながら、数日~二週間程度で終息するというパターンです。もし、明日以降も地震回数が減らないようならば、同様のパターンとなるかもしれません。その場合、再び強い地震が発生する可能性も考えられます。
一方で、本日午後3時18分以降、はるか西の沖縄県石垣島、与那国島近海での小規模地震が9回連続発生しています。このような多発は震災後に何度も見られており、過去には大きな地震には繋がっていませんが、今回はより短時間内に集中しているようなので、警戒を強めるべきかと思います。
という記事を書いている最中の午後9時03分、宮城県牡鹿半島東方沖の深さ60kmを震源とするマグニチュード5.8の地震が発生し、石巻市などで最大震度5弱を記録しました。埼玉南部でも、震度2程度のゆっくりとした揺れを長い時間感じました。この地震は、震災1年後辺りから多発し続けている、宮城県沖から沿岸部の深さ40~60kmで発生する「スラブ内地震」です。この震源域での小規模地震の発生自体は毎日のように続いていて、2~3ヶ月に1回くらいの頻度で、このように震度4~5クラスが発生しています。
いつも通りの発生パターンならばさらに大規模化することなく小規模地震の連続に戻るのですが、それも絶対とはいい切れません。地下の状態は刻々と変化していますし、未知の事象である可能性も捨てられませんから、安易に予断すべきではありません。
東日本大震災前は、地震とは「たまに起きるもの」でした。しかし、震災後はこのように、日常の一部となってしまいました。我々はその状況にすっかり慣れてしまっていますが、小規模地震の発生回数にほぼ比例して、大規模地震の発生回数が増えるという統計的事実があります。
大規模地震の発生はすぐそこに迫っている。これは脅しではなく、科学的にも正当な事実として捉え、できる備えを急いで進めなければなりません。
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