【EDCグッズ05】究極のEDCライトとは【1】
■EDCとはEvery Day Carryの頭文字。毎日持ち歩く装備を意味します。
今回と次回は、管理人がEDCグッズの主要装備と考える、LEDライトについてです。
管理人は、非常時に視界を確保するためのライトに求められる明るさを、最低でも「暗闇の中で5m先にいる人の顔が明確に識別できること」という表現をしています。それならば、暗闇でも10mくらい先までは見通せます。
それくらいの照度が無いと、非常時、例えば停電で暗闇のビルの中で、いろいろな物が散乱する場所をすばやく移動するようなことは難しいわけです。ペンライトくらいでは、完全に能力不足です。
そのレベルの照度の目安として、管理人は「25ルーメン以上」と提唱していますが、今回は、簡単な照度比較テストをしてみます。まず、下の画像をご覧ください。
暗い部屋(真っ暗闇ではない)の中で、約2mの距離からカーテンに向かって2本のライトを照射しています。画像は、実際に見た感じに近くなるように、明るさを加工しています。
左側の方がかなり明るく見えますが、実は両方とも26ルーメンのライトです。左は単3電池1本のGENTOS(ジェントス)パトリオ6、右はCR2032コイン電池2個のPETZL(ペツル)e+LITE(イーライト)です。
この差は、LEDのタイプ(単発と3発)と、レンズ及び反射鏡による集束程度の違いによるものです。なるべく遠くを見通そうと思えば左が良いですし、汎用性も高いのですが、実際にはあまり集束していない右のライトでも、必要十分な視界が得られます。とりあえず、感覚的に2mの距離で照射点がこれくらい明るく見えなければ、実用的ではないということです。
次に、さらに強力なライトと比較します。
右は上画像と同じ26ルーメンのパトリオ6、左は単3電池2本のGENTOSパトリオ7、80ルーメンの広角照射モードです。このクラスになると、例えば暗闇の広い廊下でも、床だけでなく天井や壁まで光が十分に回り、20mは楽に見通せます。次の画像をご覧ください。
右は同じく26ルーメン、左は80ルーメンの集束照射モードです。これはもう圧倒的な照射力で、50m先も楽に見通せ、100mでも実用的な視界が得られます。サイズや重量を考えると、EDCライトとしてはこのクラスが最上級かと思います。
ここで取り上げたライトは、管理人が普段からEDC装備としているものですが、照射性能を最重視して選びましたので、携帯性がベストとは言えません。26ルーメンのパトリオ6でも、常時ポケットに入れておくには、ちょっと大きいのです。
上が80ルーメンのパトリオ7、下が26ルーメンのパトリオ6です。
パトリオ7のサイズになると、ポケットに入れておくのは現実的ではなく、バッグなどに装備することになります。しかし、当シリーズ最初の記事で述べた通り、EDCグッズとは私服警官が装備品を持ち歩くように、バッグなどを持たなくても、常時身体と共にあることが理想です。EDCグッズを入れたバッグが確実に身体と共にある時間帯は、実際には通勤・通学など移動中くらいしかありません。その他の時間帯では、地震が来た瞬間に手に取れる場所にバッグ類が無いことも多いわけです。
EDC用とするには、私服警官が装備品を目立たせずに運搬する必要があるように、可能な限り軽量コンパクトで、できる事ならば平常時は装備していることを忘れているくらいのものが理想なのです。そこで、EDCに求められる条件をほぼ満たし、しかも災害時には非常に高い機能を発揮する、現在入手できるものの中ではおそらく究極とも言えるライトを紹介したいと思います。
驚くべき性能のライトです。次回をご期待ください。
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