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2013年5月18日 (土)

【ニュース解説】787型機運行再開

今年1月に、搭載バッテリーの焼損事故が連続して発生し、その後長らく飛行停止となっていたANAとJALのボーイング787型機が、いよいよ6月1日から通常運行を再開します。

当ブログでは、ANAの787型機でバッテリー焼損事故が発生した翌日(1/17)の記事で、この事故はバッテリーの個体不良ではなく、787型機で新たに採用されたシステムに問題が潜んでいる可能性が高く、原因の発見と対策には、かなり長い時間が必要だと予想しました。
■過去記事 【ニュース解説】787の問題とは@ヲタ目線 はこちらから
結果的に、想像していた以上の長期間に渡って飛行停止が続きましたが、この間にわかったことは、やはりバッテリー単体の問題では無いということのみで、根本的な原因はわからずじまいです。考えられるあらゆる再現実験をやってみても、事故機の症状は一度も再現されなかったのです。

この間に行われた対策は、発熱・焼損の主原因がわからないために、主に搭載バッテリーへの「対症療法」です。具体的には、バッテリー内のセル間にあるシールド(遮蔽板)を強化してセル同士がショートしづらくし、さらに仮にひとつのセルが発熱しても他のセルに影響が及びづらくしたことと、バッテリー全体を頑丈な金属製ケースに納め、万一バッテリーが焼損した場合でも、周囲の機体構造やシステムへの影響が最小限になるようにしたことです。

これらの対策により、同様なバッテリー発熱事故は「100万飛行時間に1回以下」という安全係数が確保できたとして、運行再開が許可されました。文字通り「万一」の確率となったと判断されたわけです。

この「100万飛行時間」というのは、存在する同型機すべての飛行時間を積算した数字が分母となります。仮に同型機が100機あるとして、全部が同じ時間だけ飛行するとしたら、すべての機体が1万時間飛ぶうちに、いずれかの機体で1回起こる「かもしれない」、という確率です。

これは、自動車が同じ時間走るうちに事故を起こす確率よりはるかに小さいもので、航空機のトラブルに関する確率としては、十分に許容範囲ということです。例えば、エンジン単体が故障する確率は、これよりずっと高いのです。でも、エンジンが一基だけの航空機も、普通に飛んでいます。しかし、航空機は「空を飛んでいる」からこそ、確率だけで語るには心理的な不安もありますね。

注意すべきは、発生する「かもしれない」のはバッテリーの発熱事故であり、それが焼損にまで発展したり、飛行の継続を脅かすような事態になる確率は、さらに小さいということです。ですから、787型機の運行再開という判断は、数値的には合理的なものです。


では、ユーザーとしてはどうするか。以下は航空機ヲタでもある管理人の、個人的意見としてご理解ください。

管理人としては、さし当たって航空機に乗る機会はあまりありませんが、もし787型機しか飛んでいない路線に乗らなければならないとしたら、迷わず乗ります。しかし、他の機体が選べるとしたら、しばらくはそうすることになると思います。

但し、これは他の機体の方が確実に安全ということではありません。他の理由によってトラブル発生率が高い機体もありますし、古い個体だったり、運用する国や会社によっては、トラブルの確率が高くなることもあります。ですから、これは主に心理的な理由が大きいのです。その次に、通常運行の中でトラブルが再発しないかの「様子見」という感じです。

でも、もしこれが、例えばエンジン発火などの可能性だったら、これほど気にしないでしょう。双発以上の機体だったら、エンジン一基の故障では、まず致命的な事態にならないからです。

ただ、過去多くの航空事故例を見るにつけ、貨物も含めた機内火災では、致命的な事態に発展した例が多いのです。もちろん、事故のたびに様々な対策が施され、安全性は大きく向上していることも知っていますが、やはり心理的な部分が大きいですね。ある意味で「知りすぎた故の」不安かもしれません(笑)

繰り返しますが、これはあくまで管理人の個人的な意見です。バッテリー焼損の主原因がわかっていないことを除けは、787型機は最新の安全装備を備えた、すばらしく快適な機体であることは間違いありません。


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