豪雨災害に警戒を!
台風4号が日本列島に接近し、21日中には九州へ上陸しそうでしたが、幸いなことに勢力が衰え、温帯低気圧になったようです。
しかし、台風崩れの低気圧が梅雨前線を刺激し、西日本を中心に記録的豪雨となっている場所が多く、洪水、土砂崩れ、土石流などの災害が懸念されます。
このような豪雨・災害は、その危険性が高まることは事前に予測できるものの、一旦発生してしまうと、確実に避難する手段も時間も無いことが多くなります。
ですから、確実に「生き残る」ためにできることはただ一つ、「早めの避難」しかありません。無駄足を恐れずに、予防安全の考え方を徹底するのです。
避難のタイミングを逃し、災害の危険性が最も高まる時間帯になると、既に外は豪雨や強風になっていたり、既に冠水が始まっていることも多く、その中を避難すること自体に大きな危険を伴いますし、現実的に、幼児やお年寄りなどが安全に避難できる状況ではありません。夜間ならば尚更です。
そうなると、傘が使える状況ではないことが多いですから、しっかりしたカッパや長靴などが無ければ、屋外に出ることさえためらわれるでしょう。しかしそのためらいが、最悪の結果を招くこともあるのです。
なお、水の中を避難するときに、水が入ると脱げ易い長靴を履くなという「指導」もあるようですが、管理人に言わせれば机上の空論に過ぎません。具体的な対策は過去記事に掲載していますので、ご参照ください。
■長靴に関する過去記事はこちらから
冠水して地面が見えない場所を進む時は、必ず杖など棒状のもので足元を確かめながら進んでください。下水に雨水が逆流する内水氾濫によって、マンホールのふたが外れている可能性が高いですし、思わぬ障害物が沈んでいる可能性もあります。
あなたの居場所のハザードマップを見直すのは、今です。多くの場所が、ネット上でも閲覧できます。自分の居場所が洪水・土石流危険区域ではないか、急傾斜・地滑り等危険区域ではないかを、改めて確認してください。状況によっては、独自の安全マージンを加味して行動するのです。
情報は安心するために得るのではなく、最悪の状況を想定するために得なければなりません。何の根拠もなく「大したことはないだろう」とか「ここは大丈夫だ」などと、絶対に考えてはなりません。過去は大丈夫だったとしても、気象災害の頻度は年々上昇していますし、今まで何も起きていなかった場所でも頻発するようになっています。
もし、洪水・土砂崩れ・土石流などの危険地帯で建物に留まる場合は、可能な限り一階にいることは避けてください。土砂や土石流が建物に突入する場合、二階以上まで達する可能性は低く、そのような場合の犠牲者は大抵、一階部分で土砂に埋もれた人なのです。
仮に建物ごと流された場合でも、二階以上にいれば「生き残る」確率ははるかに高まります。建物の近くに崖があるような場合は、崖とは反対側の部屋の、できれば二階以上に上がり、崩落の直撃を可能な限り避けます。
危険地帯において、二階以上に上がれない場合は、早めの避難しかありません。仮に、静かに冠水したとしても、50cm程度の水でも自動車は確実に重大なダメージを受けます。修理費用は数万円では済まないでしょう。さらに車内に水が入るレベルになれば、廃車は免れないでしょう。
それも含めて、危険が去るまでの時間帯を過ごせる、安全な場所へ早めに避難しなければなりません。なにも公民館や学校などの指定避難所でなくても、安全な市街地に出ているだけでも良いのです。
昨今の気象災害においては、「過去何も無かったから大丈夫」という発想は、一切捨ててください。物理的に危険要素が存在する場所は、気象の過激化によって確実にその脆弱性を増しており、災害はそこをピンポイントで突いて来るのです。
水は低い場所に流れる、柔らかくなったものは崩れるという当たり前のことを、あなたの居場所に当てはめて考えてください。
後悔先に立たずです。いや、後悔できるならまだ幸せというものですが。
■■当ブログがお役にたてましたら、ブログトップまたは下のランキングタグへご支援のクリックをよろしくお願いいたします。
« 【お詫びと予告など】ちょっと滞り気味です | トップページ | 【EDCグッズ09】EDCしたい雨具 »
「気象災害」カテゴリの記事
- 巨大台風襲来の時代に【その2】(#1384)(2019.11.01)
- 巨大台風襲来の時代に【その1】(#1383)(2019.10.21)
- 台風15号と千葉大停電《その3》(#1382)(2019.10.01)
- 台風15号と千葉大停電《その2》(#1381)(2019.09.27)
- 台風15号と千葉大停電《その1》(#1380)(2019.09.25)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント