【福島県沖に新傾向】地震関連情報【7/4】
ここ2ヶ月くらいの間に、福島県沖で新しいタイプの地震が増えてきました。
福島県の比較的陸地に近い沖合い海底では、震災後半年くらいから、深さ40〜60kmくらいの「スラブ内地震」が多発しはじめ、現在に至っています。この傾向は、北側の宮城県沖と、南側の茨城県沖とほぼ共通するものです。
その中で、ごく散発的に深さ20〜30kmの地震が起きていましたが、最近その頻度が明らかに上がって来ています。その深さは、東日本大震災本震の震源深さが24kmであったように、太平洋プレートの「スラブ内」ではなく、プレート境界域の深さですから、震災本震の直接的な余震という見方もできます。
例によって、なぜ今増えてきたのかという理由はわかりませんが、特に福島県沖に集中して、その程度の深さでの地震が増えていることは事実です。
もっとも、ほとんどが陸地での最大震度は3以下の小規模地震ではありますが、この震源域で毎日のように起きている深さ40〜60kmの地震が数ヶ月に一回程度は大きめに発震し、陸地の震度が4〜5弱程度、稀には5強になることを繰り返していますから、20〜30kmの地震も警戒しなければなりません。
震源が浅いということは、マグニチュード値が同じでも、地表の揺れはより大きくなるということなのです。福島県沖で増加傾向の地震は、福島県浜通りの沿岸部に最も強い揺れをもたらしますので、改めて地震以外への警戒も見直しておくべきかと思います。
このところ、日本列島は千島周辺から台湾付近まで、本当にまんべんなく揺れています。すっかりその状態に慣れてしまっていますが、大震災前を考えれば、これはあまりにも異常な状態です。ほとんどが小規模地震だからと言って、安心はできません。
日本列島は、その東北端から南西端までを動かす、想像もできないくらい巨大な地殻変動の力に未だ晒され続けているということであり、その力によって、日本列島は軋んでいるのです。
そしてそのひずみは、一番弱い場所の大破壊という形で現れるでしょう。それがどこかはわかりませんが、その可能性のある場所は、今までにも散々報道されて来ています。ただ、過去の例を見るに付け、ほとんど警戒もしなかった場所での大地震が、何度も起きているのも事実です。
残念ながら、「ここは絶対安全」という場所は皆無のようです。我々ができることは、「その時」にどうすべきで、何が必要かを良く知り、愚直に備えを進めるしかありません。
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コメント
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こんばんは。
早速、読んじゃいました(笑)。
私も 同意見です。
…ありがとう。
投稿: さびしんぼう | 2013年7月 5日 (金) 00時31分
>さびしんぼうさん
最近、本当にまんべんなく揺れてますよね。その中で、福島沖の動きは気になっていました。またしばらくモニターして、何か見えてきましたらお知らせしますね。
投稿: てば | 2013年7月 5日 (金) 23時53分