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2013年9月 5日 (木)

「観天望気」のススメ

9月2日の埼玉・千葉に続き、4日には栃木県で竜巻被害が発生しました。その他にも、全国各地で豪雨、突風による被害が多発しています。

現時点では、統計上では竜巻の発生が増えているという事実は無いそうで、これは今年に特有の現象なのかもしれませんが、少なくとも我が国の気象が、過去に比べてどんどん過激な方向へ推移しているのは確かだと言えるでしょう。

気象災害を誘発する要素はいろいろありますが、大きな要素のひとつが「大気が不安定」という状態です。これは大気上層に冷たい空気が流れ込み、下層には比較的暖かい、湿った空気がある状態です。その状態では、暖かい下層の空気が上昇気流となって上層の冷たい空気の中で冷やされ、含まれた水蒸気が急速に強い積乱雲になりやすいわけです。

ここ最近の日本列島上空は、上層に大陸方面から冷たい空気が流れ込み、下層には南方海上から暖かく湿った空気が流れ込むという非常に不安定な状態が続いています。さらに晴天の日には下層の空気が強い日射で暖められ、強い上昇気流となって強力な積乱雲を発生させやすくなります。簡単に言えば、上層はもう秋なのに、下層はまだ真夏に近いという状態です。

強い雷雨や竜巻が起きる前兆として、「空が急速に暗くなる」、「強い風が吹き始める」というものがあり、そうなったらすぐに避難をと言われていますが、その段階になると、残された時間はあまり多くありません。では、その前に危険を察知できないのでしょうか。

もちろん、各種の気象情報や気象レーダー情報を活用したいものですが、それが無くても、特に昼間ならば天気の推移を知ることは可能です。空を「読む」のです。それが「観天望気」(かんてんぼうき)と呼ばれるもので、例えば、土地の古老が「あの山に雲がかかると、明日は雨だ」と言い当てたりする、あれです。

観天望気ためには、気象についての知識や、その土地の天気の「くせ」を知る長い経験が必要となりますが、こと「大気が不安定」で、強い積乱雲が発生しやすい状況は、比較的簡単に読みとることができます。

掲載する画像は、9月4日昼ごろの埼玉県南部の空です。ここから何が読みとれるでしょうか。
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画像から読み取れる特徴をまとめてみましょう。
■低層に比較的厚い、灰色に見える(=密度が高い)雲が多い
■雲の上部は、綿毛状やたなびく煙のように乱れている
■乱れたちぎれ雲が風に流されている
■中層の雲の頂部がカリフラワー状になっている
■高層に層状の薄い雲が広がっている

これらはまさに「大気が不安定」な晴天の典型的な空で、この後、強い積乱雲が発生する可能性が非常に高い状態です。この段階で「しばらくしたら強い雷雨が来るかも」と警戒を始めるべきです。

低層に密度の高い雲が多いのは、低層に湿った空気があり、上昇気流によって発達する「積乱雲のタネ」が多いということ。雲の上部が乱れているのは、上昇気流と下降気流がぶつかりあい、気流が乱れているということ。ちぎれ雲が流されているのも同じ理由。カリフラワー状の雲は、強い上昇気流によって今まさに急速に発達中で、このあと「入道雲」となり、さらに積乱雲に発達する可能性が高いということ。高層にある薄い層状の雲はいわゆる「秋の雲」であり、高層に比較的乾いた冷たい空気が入っているということ。この空から、このようなことが読みとれるのです。

あとは、発達中の入道雲が自分のいる方角に移動して来るのかどうかを見極めれば、かなり早い段階で強い雷雨など大荒れの天気を予想できます。

なお、一般に雲は西寄りから東寄りに移動することが多いのですが、風向きや地形によってはその限りではありませんので、しばらく推移を観察し続ける必要があります。

入道雲や積乱雲の下層は灰色で層状の雲となりますので、近くに来ると上層の雲が見えなくなることが多いのですが、その段階では空が暗くなり始め、強めの風が吹き始めているでしょうから、避難行動のタイミングが近いということです。

さらに、低層の灰色の雲の下をちぎれ雲が強い風で流されるようになると、いよいよ強い雷雨はもちろん、雹、突風、竜巻が発生する可能性が高いということになります。

ここに挙げたのは平野部の例ですが、山に近い場所になると、山にぶつかった上昇気流により、平野部よりはるかに急速に積乱雲が発達・移動することが多いので、より早い段階で避難の判断をする必要があります。山の天気は変わりやすいのです。なお、山間部や山に近い場所では、竜巻が発生する可能性は低いものの、雷雨は平野部より激しくなるのが普通ですから、その意味でも、早い段階での避難行動が必要になります。

特に専門的な知識が無くとも、普段から空を注意深く見ていれば、このようにある程度の「先読み」ができるようになります。特に、危険な天候をもたらす入道雲や積乱雲は短時間で変化して行きますので、推移が比較的わかりやすいのです。

防災的におまけの効果として、普段から空を見ていれば、ちょっと変わった雲が出ると、すぐに「地震雲」だとか騒ぐ連中の愚かさが良くわかりますよ。そんな連中は「こんな雲は初めて見た」とか言いますが、普段から普通に見られるものばかりなのです。一枚目画像の高層に見える雲など、あの連中に言わせれば完全に「地震雲」ですよね(笑)

なにしろこの先、気象がどんどん過激になり、気象災害が増えて行くのは間違いないと思われます。そんな時代に「観天望気」の力を身につけることは、すなわちセルフディフェンスであり、「生き残る」力をアップする方法なのです。


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