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2013年9月15日 (日)

台風18号接近

台風18号が、本州に接近しています。詳しい情報は速報性に劣るブログで扱うべきものではありませんが、今回はどうやら「雨台風」となるようです。

気象庁の会見では、8月30日より施行されたばかりの「特別警報」のうち、今回は「大雨特別警報」が発表されるレベルの豪雨に見舞われる可能性があるとのこと。

「特別警報」とは何か、どのような状況で発表されるかについては、過日、管理人が気象庁の講演会に出向いて聞いてきましたので、それについての記事をご参照ください。

■過去記事「特別警報講演会に出席してきました【前編】」はこちらから
■過去記事「特別警報講演会に出席してきました【後編】」はこちらから

台風によって想定される危険は、暴風、豪雨、洪水、がけ崩れ、地すべり、土石流です。皆様それぞれの居場所に、どのような危険があるかをまず調べてください。注意すべきは、「特別警報」」とは、「記憶に残るような大災害」が起きる可能性がある気象状況で発表されるということです。つまり、何十年間も何も起きていないという場所でも、災害に繋がる脆弱性が存在する場所では、決して安心できないレベルということです。

そして、ご自分の居場所に気象災害への脆弱性があるならば、できることはただひとつです。「早めの避難行動」しかありません。なお「特別警報」が実際に発表される段階では、場合によってはすでに災害が発生しはじめているか、そうでなくても大荒れの天候で避難行動が困難な状況の可能性が高いのです。ですから、その前の「警報」の段階で、予防的な避難行動を始めておかなければ、逃げ遅れてしまうかもしれません。

しかし、どのレベルで、どのタイミングで避難行動を始めるかは、その状況の只中にいると、実際には正確に判断することは困難であることが多くなります。市町村から避難勧告や避難指示が出た場合でも、避難の必要が無い場所や条件もあるのです。ですから、あくまで「予防的」に、少しでも危険を感じたら、避難行動を始めるべきでしょう。


今までの感覚だと、「雨台風」というとあまり危険ではない、「雨を降らせるだけの台風」というイメージもあるかと思います。台風の危険度を、気圧(ヘクトパスカル値)と暴風域の大きさや最大風速で測られている方も多いのではないでしょうか。「雨台風」は、実際に雨が降り出すまで、どの程度のものか良くわかりませんし。

しかし、雨が一定量を超えたら、様々な災害が誘発されはじめます。そして、そのレベルの雨がどんどん「当たり前」になって行くのが、これからの我が国の気象状況です。「大雨特別警報」が発表されるのは、過去の感覚では「数十年に一度」というレベルの豪雨ですが、最近では局地的に見ても「数年に一度」、日本全体で見れば「数ヶ月に一度」の頻度と言っても過言ではないのです。

ですから、くれぐれも、判断を誤ることがありませんように。甘く見てはいけません。危険度が良くわからなければ、とりあえず避難を。それが結果的に無駄足であっても、確実に生命は守られるのです。こと気象災害においては、避難とは災害そのものだけを避けるためにするものではありません。災害の可能性をも避けるためにするのだと考えるべきです。

■この記事は、カテゴリ【気象災害】です。

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