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2014年1月26日 (日)

☆再掲載☆本当に必要な防災グッズとは?【4】

■当記事は過去記事の再掲載です■


本当に必要な防災グッズについて、続きます。

地震災害については、ひとつ不思議に思えることがあります。我々がその記録を目にする機会の多い、大正12年に発生した関東大震災以降、我が国において多数の避難が必要となるような地震災害の時は、なぜかすべて天気が良かったということです。

東日本大震災では、3月11日の夜には雪が降ったところもありますが、発災時には晴れまたは曇りでした。実は我が国だけでなく、海外の地震災害においても、雨や雪の中で避難をするよう映像や情報を見た記憶がありません。正確に調査したわけではありませんが、大きな地震災害はかなり高い確率で、降水の無い時に起きているように思えます。

そこに何かの理由があるのか、単なる偶然なのかはここで論じる問題ではありませんが、そのせいか「防災グッズ」とは、何も地震災害のためだけにあるのでは無く、台風や豪雨災害で避難が必要な時にも、当然役に立つということが忘れられているような気がします。

ここまで書けば、私が何を言いたいのか大体おわかりいだだけたのではないでしょうか。そこで、できればいろいろな「防災マニュアル」をご覧いただければと思います。すると、いわゆる非常持ち出し用品の中に、「防水・防寒」のためのグッズが含まれていないものが、かなり多く見られるはずです。中には、折りたたみ傘を入れよなどとしているものもあります。

私自身が見たものでは、防災グッズをイラスト入りで紹介した大手全国紙の防災特集記事でさえ、「防水・防寒」装備が完全に抜けていました。“防災のプロ”が監修したであろう記事でさえ、この体たらくです。それがまた子供向けだったので、正直なところ怒りさえ感じました。こんな状態なのも、「雨や雪の中を避難して大変な目に遭った」というような体験談が、少なくとも地震災害に関しては、いままで事実上皆無であったことも原因のひとつでしょう。

マニュアルだけの問題ではありません。すでに家庭に「防災グッズ」を用意されている皆様、その中にご家族全員分の雨具は用意してありますか?帰宅困難に対応した装備を勤務先などに用意してある皆様、豪雨や雪の中でも歩ける装備はありますか?緊急避難時や長距離歩行中は、傘はあまり役に立たないと考えねばなりませんし、避難行動時はあらゆる危険に備えて、両手を空けておくのが基本です。傘をさしていては、子供の手を引くことも困難になりかねません。それに前述の通り、台風や豪雨災害での避難時は、確実に雨具が必要になります。そんな時、傘が役に立たないのはおわかりいただけるでしょう。

では、どんなものを用意したら良いのでしょうか。とりあえず最低限の装備として、100円ショップのビニールカッパがあれば、まずはかなり効果的ではあります。まとめてたくさん用意しておいても、負担も少なくて済みます。
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これは100均ショップのビニールカッパを持ち歩く際の、私のやり方です。ファスナーつきフリーザーバッグ(商品名ジップロックなど)に入れて空気を抜いて密閉すれば、ぐっとコンパクトになります。中身がわかるように、ラベルも入れてあります。そしてこの方法が便利なのが、カッパの使用後です。普段はゲリラ豪雨に遭遇したときなどに使うことが多いと思いますが、例えば駅に着いてカッパを脱いでも、ビショビショのままカバンには入れられません。でもフリーザーバッグにカッパを畳んで入れれば密閉できますので、カバンの中に放り込めるわけです。余談ながら、フリーザーバッグは様々なグッズの防水、防湿保管にとても重宝しますので、最低20枚くらいは備蓄しておくことをお勧めします。


災害からの緊急避難時は、不十分な装備で挑むアウトドア活動です。アウトドアでの基本のひとつは、身体を濡らさず、冷やさないこと。特に冬場に服や身体を濡らすと、低体温症で生命の危険に晒されることもあります。現に東日本大震災では、避難後に雪の降る屋外や暖房の無い避難所で、せっかく助かった命が寒さで失われた例があるのです。そこまで行かなくても、体力の低下で行動が大きく制約されますし、十分な治療が受けられない中で風邪をひいたりすれば、非常に危険です。

雨や雪が降っていなくても、ビニールカッパをウインドブレーカーとして着れば、体温の維持に大きな効果があります。また、前述のように普段からゲリラ豪雨やにわか雨対策としても有効ですし、さらに放射性環境下を移動しなければならなくなった時は、身体に放射性物質の付着を防ぐ簡易防護服として非常に効果的なのです。

非常持ち出しや帰宅困難時用の装備に雨具が無い、もしくは傘しか入っていなかった皆さん、100均に限らず、カッパは必ず用意しておいてください。

今、日本列島は強力な寒波に見舞われています。この雪や寒さの中を、避難したり長距離徒歩移動することを考えてください。皆様の装備は、この環境の中で長時間過ごすことに耐えられますか?冬場だけでなく、夏でもずぶ濡れになったままだと体力を激しく消耗し、風邪などのリスクも高まりますので、季節を問わず「防水」は非常に重要な要素なのです。

ところで、ビニールカッパを用意すれば、防水・防寒は十分なのでしょうか。


■当記事で紹介しているものは、100円ショップやホームセンターで入手しやすいものなので、Amazonの商品リンクは掲載しません。


■このシリーズは、カテゴリ【防災用備品】です。

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コメント

お邪魔します
雨具と言う事ですが、以前に紹介されていた軍用?ポンチョを購入しようと思ったのですが、似たような商品が多く、また物によっては非常に評価が低い物もありどれを買って良いのかと迷っております。

信頼できる品について教えて頂けると幸いです。

>りぴ太さん

了解しました。このシリーズ次回記事に商品リンク貼りますね。

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