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2014年2月20日 (木)

【防災の心理03】誰がヒーローだ?

大地震直後、倒壊しかけた家から火が出て、急速に燃え広がって行く。その時、中から助けを呼ぶ子供の声が聞こえた。周りの人は火と煙の勢いにたじろぎ、助けに行けない。その時、ある男が身を挺して突入し、自らやけどを負いながらも、間一髪で無事子供を救い出した。

真冬の大地震後、大勢の人が避難している避難所に、大火災が1kmほどに迫ったが、避難所ではその危険を認識していない。その時、ある男が避難所に駆け込み、大声で叫びながら渋る人々を説得して、近くの河川敷に移動させた。移動が完了した1時間後、避難所を火災旋風が襲った。

深夜、直下型の震度7に襲われた新興住宅街では、全壊こそ無かったものの、建物の損傷や家具類の転倒などで、多くの負傷者が出た。犠牲者も少なくない。ほとんどの家で大きな被害が出る中、ある男の家は多少損傷したものの、十分な対策によって家具類の転倒や散乱は無く、寝ていた家族は全員無傷だった。その後、備蓄してあった水と食品などで、支援が届くまでの1週間、自力でしのぐ事ができた。


・・・突然ですが、3つの事例を挙げました。これらはすべて架空の設定ですが、管理人の事だから、このうちどれが一番望ましいかなんて聞くんじゃないかと思われるかもしれませんが、違います。

ここに登場した3人の「ある男」(もちろん女でもいいんですが)、の「ヒーロー度」を、直感的にランキングしていただきたいのです。極端な例えをすれば、もしあなたが監督として映画を撮るなら、どの事例が一番「画になる」と思われるでしょうか。

多くの場合、上から1・2・3位となるのではないかと思います。女性、特にママさんだと3番目を1位とする方もあるかと思いますが、正直、あまり画になりません。それに、もし倒壊家屋や避難所から助けられたのが自分の子供だったとしたら、やはり上から順番ということになる事が多いかと。

では管理人はどうかというと、やはり上から順番です。それではいかんなどと言うつもりは微塵もありません。一般的なヒーローと言えば、やはり冒した危険度、言うなれば「危機一髪度」に比例するというのが普通でしょう。世のヒーローもの映画では、主人公はいつも命の危険を冒して他を救うのです。そして特に男性の場合、できることならそんな「活躍」をしたいという意識を、少なからず持っている方が多いかと思います。

余談ながら、現実には猛火の中から人を救おうとしたら失敗する、つまりどちらも生還できない例の方がはるかに多くなりますし、避難所の人を移動させた後、避難所に何も起きなかったら、「ある男」は針のむしろです。「寒いのになんて余計なことしてくれたんだ!」と、ヒーローどころか狼少年扱いです。いくら「最悪のケースを想定して」という正論を言っても、納得してくれる人は少ないでしょう。上の2事例は、あくまで「結果論のヒーロー」に過ぎません。

さておき、なぜヒーロー度ランキングが災害対策と関係するかということですが、実は、他者のために大きな危険を冒す者をヒーローとし、さらに自分が危機に陥った時にヒーローに救って欲しい、ヒーローになりたいと望む感覚は、ある心理と深い関連があるらしいのです。

それは一体なんだという話は、また次回に。


■当記事は、カテゴリ【防災の心理】です。

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