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2014年4月13日 (日)

☆再掲載☆普段持ち歩く防災グッズ【12】

■当記事は過去記事の再掲載です。なお、初回掲載時より大幅に加筆修正しております。


今回は「番外」編とまとめです。

ここまで、普段持ち歩く防災グッズについて、■水分、■カロリー、■視界、■防水・防寒、■安全・衛生、■情報の各ジャンルに分けて考えて来ました。

ここでひとつお詫びしなければならないのですが、【1】の本文中、「紹介するのはすべて管理人が実際に持ち歩いているもの」と書いたものの、すべてを一緒に持ち歩いているのではありません。どれも管理人の持ち物ではありますが、行先や状況によって、使い分けています。一応、全てのグッズは常時持ち歩きか、自宅に準備している非常持ち出しのどちらかには、必ず含まれています。

さらに、常時持ち歩いているグッズは他にもありますし、今まで出てきていないグッズを追加する場合もあります。今回は、それらの一部を「番外」編として紹介したいと思います。


まずはこちら、これはほぼ常時持ち歩いています。
Photo
防煙フードです。パッケージのイラストにあるように、空気を入れて頭からかぶるプラスチックバッグです。煙の中でも視界を確保し、5分程度は呼吸ができます。

これはもちろんビルや地下街にいるときの火災に備えたものですが、他者の救助も想定しています。火災の煙が薄くても、外から煙の中に飛び込むのは自殺行為です。火災の煙には、一酸化炭素や様々な有毒ガスが含まれるので、一息吸っただけで行動不能になることもあるのです。でもこれがあれば、熱と視界の問題が無ければ救出に行くことができます。さらに、また、トンネル内火災からの脱出を想定して、車の中には乗車人数分装備しています。ビルの中で仕事をされている方など、職場に用意しておけばかなり安心です。

次は、ベルトに常時つけているポーチに入れているものです。
Photo_2
長さ120ミリの、一番小さなサイズの豆バールです。これは、自動車や建物のガラス破壊、石膏ボードやモルタル壁の破壊、羽目板などのクギ抜きなど、閉じ込められた場所からの脱出を想定しています。それだけでなく、これの先端はかなり薄く尖っているので、かなり幅広いサイズのプラスネジや、比較的大きなマイナスネジを回すことができます。画像のもので、メガネに使われている直径3ミリに満たないプラスネジを回すこともできました。

「安全・衛生」編でも紹介した「衛生セット」の中に入れてあるのが、人口呼吸用フェイスマスク「キューマスク」です。(バッグの中の、日本赤十字のマークがついたもの)
Survive_009
これはマウスツーマウス人口呼吸時にバイスタンダーと要救護者の接触を防ぎ、血液や体液等による感染を防ぐものです。使用するには、日本赤十字や消防などの救急救命講習を修了していることが前提となります。

これは、出張や旅行に行く時に必ず持って行きます。
Paracode
15メートルのパラシュートコードです。その名の通りパラシュート用のヒモで、静荷重250kgに耐える非常に丈夫なものです。これは火災や建物倒壊時の脱出用を想定しており、裂いたシーツを結んで作ったロープにらせん状に巻きつけることで、まず切れる心配が無くなります。その他、洗濯ロープ、レスキューシートやポンチョと合わせて簡易シェルター作り、止血帯など、とても応用範囲が広いものです。

寒い時に被災した場合、屋外ではとにかく火を起こしたいもの。そのための装備がこれ。
Blog_007
ちょっとわかりづらいのですが、強い炎を噴射するバーナーライター(ターボライター)です。非常用装備に防水マッチや100円ライターを入れることを勧めているマニュアルは多いのですが、強風や雨、雪の中では、なかなか火口に着火できません。そこで、管理人は強力な炎が出るバーナーライターをお勧めします。画像はツインバーナーの大型のものですが、コンビニで使い捨てタイプで140円前後、ガス補給が出来るタイプでも300円前後で売っていますので、タバコを吸わない方も、ひとつ持っていると心強いものです。

ここまでシリーズで紹介してきたグッズを、管理人は状況に応じて持ち歩いています。参考にしてみてください。車やバイクでの移動ならば、全部を持ち歩くこともできますね。もちろんこれが全てでは無く、まずその時何が起きるか、それにどのように対処するかを正しく想定できれば、いわゆる「防災グッズ」でなくても、いろいろなものが「生き残る」ために応用できるのです。

さて、次回はまとめとして、実際の持ち歩きセットを組んで見たいと思います。


↓防煙フード。

↓豆バール。記事のものは120㎜ですが、Amazon扱いで最小のものは150㎜でしたので、そちらを掲載しておきます。さらに小型のものは、工具店やホームセンターで入手できます。

↓ロスコ社製パラシュートコード30m。耐静荷重250kg。他にも様々なカラーとデザインのものがあります。

※キューマスクは、Amazon扱いのものはセット売りだけでしたので、商品リンクはしません。「キューマスク」で検索すれば、販売サイトがたくさんヒットします。また、ターボライターはコンビニで売っているもので十分ですので、こちらも商品リンクはしません。

■このシリーズは、カテゴリ【防災用備品】です。

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コメント

こんにちは。
ふと、疑問におもっての投稿です。
パラコードのことです。
吊り上げる、吊り下げるときにはナイフを常に身につけておかないと危険なのではないでしょうか。
人が吊られる場合には必ず切ることが出来るようになっていないとちょっと心もとないかなと。
また、火災時にはパラコードは使わないほうがよいと思われます。
耐久力は相当なものはありますが、火には弱いですので。

>whokiさん

パラシュートコードで直接人間を吊ることは、ほとんど不可能ですから、それは想定していません。あの細いロープに体重がかかったら、とても耐えられるような苦痛ではないでしょうし、素肌ならば、皮膚が裂けてしまうでしょう。

幼児くらいまでなら、シーツなどで巾着状に包んで、パラコードを確実に結べば吊り下すこともできるでしょうが、大人の身体に巻いて吊るのは、事実上無理でしょう。服の上からでも耐えがたい苦痛ですし、もしそれをやるにしても、細いパラコードは握っても保持できず、一人でコントロールしながら下りるのは無理です。もしやるにしても、別の人が上でコントロールする必要があります。

ホテル火災などで脱出路を失った場合、シーツでロープを作って窓から下の階へ逃げた実例はかなりありますが、その場合の補強用と考えています。その他、汎用性が高いものですし。

パラコードが熱で危ないような場合は、それ以前に身体が熱に耐えられないでしょうから、あくまで火から遠く、煙などで脱出路を失った場合の手段ですね。

ベルトに常時つけているポーチの中に豆バールを入れておいて、何かのおりに警官の職務質問を受けたとき「防災用です」で通りますか?
こんな世の中ですから、不審がられないでしょうか?
このサイズですから凶器とは見なされないでしょうが、ピッキングに使う道具とか……。

>realさん

コメントありがとうございます。おっしゃる通りのリスクがあります。それについてはシリーズの別記事で触れているのですが、正直なところ凶器もしくは「泥棒の七つ道具」と判断される可能性が高いでしょう。

ですからあくまでそのリスクを承知の上で、それぞれのご判断にお任せするというスタンスです。私もリスク承知で持ち歩いています。

バールだけ持っていれば疑われても仕方ありませんが、その他の防災グッズと合わせて「防災用」と主張し、それでも軽犯罪法違反に問われるなら、所有権放棄して警察に引き渡せば、罪には問われずに済みます。バールの代金が損害になりますが。

いつもお世話になってます。
防煙フードは私もEDCしています。
私は火災で視界不良になる可能性を考えて、蓄光テープをフードの端、手で持つ部分に貼りました。これなら薄暗くても掴めて、手から離れても掴み直しやすいです。

けど、避難時を考えたら、防煙フードのように片手が塞がるのはいかがなものかと思います。
調べると「レスキューマスク(アイガード付ウェットマスク)」のような濡れマスク系の物が多数ありました。
火災の主な死因である一酸化炭素に対して非力なのは致命的ですが、一度セットすれば両手が自由になるのは利点です。
妥協案として、防煙フードに紐で調節&固定できるように改造しようかと思います。

蓄光テープは色々な種類がありますが、100円ショップの日本製の物がコスパが良いです。
EDCや避難用品に貼る等こりだしたら、きりがないです。
40cm1000円の物を沢山買うのは大きな負担になると思う人向けのように感じます。

>BH Freakさん

先日の新幹線火災、もし私が2両目までに乗っていたら、果たして防煙フードを使ったかかどうか、などと考えています。取り出しはしたでしょうが、車内は狭いですし、膨らますときにかなり煙が入ってしまったでしょう。

そんな場合にはレスキューマスクの方がいいですね。ぬれていれば、低濃度の一酸化炭素ならなんとかなるかと。大規模な火災だとかなりキツイですが。

日本の鉄道車両は防炎加工が進んでいますので、ガソリンを撒いた火災でも消火器一本で消し止められる程度というのが凄いことで。

私は畜光テープはあまり使ってはいないのですが、購入はしてあります。確かに貼り出したらキリがなさそうw

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