岐阜・長野群発地震は収束方向へ
5月3日から続いている、岐阜県飛騨地方から長野県中部にまたがる震源域の群発地震は急速に発生頻度が下がり始めており、本日5月5日の14時台に二回発生した以降は動きがありません。
5月3日の8時台から5日の14時台までに累計39回の有感地震が発生していますが、大勢としてはこのまま収束に向かうと思われます。しかし、しばらく静かになった後に大き目の発震をすることもありますから、今後しばらくは警戒を緩めるべきではありません。
この震源域は、近くに焼岳などの火山があるために、頻発する度に火山活動との関連が取り沙汰されますが、震源の深さが10kmより浅い地震が起きている場所ですので、普通は火山活動との関連は無いでしょう。震災後の頻発時も、火山活動との明らかな関連が見られたことはありません。通常、火山のマグマ溜まりはもっと深い場所にありますから、火山性の地震ならばその周辺が震源となることが考えられます。
この震源域が火山と連動するのならば、さらに深い場所での地震が起きる、地震とは別に火山性微動や山体からの噴気が観測されるなどの兆候があるはずですので、それらが無ければ特に心配することは無いでしょう。
この震源域は、東日本大震災後に目立って活発化した場所のひとつですが、過去にこれほど集中的に発生したことはありませんでした。この動きがどんな理由によるものかは判然としませんので、当面は周辺の震源域も含めて、推移を見守る必要があります。
何か情報がありましたら、またこちらにもアップしたいと思います。
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確か3.11前にも 2月27日 岐阜での群発地震はあったと思う
大抵大きい地震につながることが多いな
投稿: だんご | 2014年5月 6日 (火) 05時55分
>だんごさん
あの震源域は、おっしゃるように確かに震災前からの「地震の巣」の一つでしたが、震災後にかなり活発化しました。そして今回、地震の規模は小さいものの、震災後最多の群発が起きました。この群発が直接他に影響を及ぼすことは無いと考えられますが、逆に周辺も含めた大きな動きの一部だという可能性は小さくありません。
ですから、そう遠くない将来、それほど遠く無い場所で、結果的に大規模地震が発生することは考えられます。ブログ記事にも書いていますが、プレート境界型巨大地震が発生する数年前くらいから、それほど遠く無い場所で内陸直下型地震が増える傾向があるという統計的事実はあります。
広い目で見たら、決して安心できる状況では無いのは確かかと思います。
投稿: てば | 2014年5月 6日 (火) 17時20分