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2014年6月30日 (月)

【防災の心理26】「一時的恐怖」まとめ+避難動線について

ここまではお化け屋敷の演出を例に取って、「一時的恐怖」の種類と理由、そして対処方法について述べて来ました。

その種類は「群集心理の遮断」、「情報の遮断」、「想定外」、「恐怖の伝播」でしたが、どれも災害時に陥る恐怖の原因でもあります。そのいずれの対処方法も、簡単に纏めれば「事前に情報を得て、早期に対処せよ」ということに尽きるわけです。恐怖の内容と対処方法を「知っている」ことがすべての原点であり、恐怖に惑わされずに有効な避難行動をするために必須なのです。

そのために具体的に何ができるか、何をすべきかは、現在再掲載中の【対災害アクションマニュアル】を始め、当ブログの各シリーズで述べて来ていますので、各記事カテゴリごとに、過去記事もぜひご覧ください。


このテーマの最後に、ちょっと番外となりますが、お化け屋敷の「動線」について触れてみたいと思います。以前の記事で、富士急ハイランドのお化け屋敷では、経路の最後に「最恐」の演出があり、そこで誰もが広い通路を駆け出すような動線設定がしてあったということを書きました。

このような設定には、実は私たちも日常的に接しています。代表的な例はデパート、ショッピングセンター、地下街、大規模展示会場などです。このような場所では、消防法により「避難動線」の設定が義務付けられていて、他の通路より広い通路を進むと、自然に非常口に着くような動線設定になっています。その目的は、もちろん多人数が直感的に、そして円滑に緊急避難できるようにすることです。

お化け屋敷ではそれを逆手に取って客の動きをコントロールしていたわけで、まんまと演出側の「思う壷」だったわけですが。

この「動線」に関する問題はふたつ。ひとつは、非常時に広い通路に集中する人の数があるレベルを超えると、人の流れ自体が「凶器」となる可能性があることです。その場所の混雑具合などにも左右されますが、特に混雑時の地下街などパニックが起きやすく、人の流れが一方向に集中しやすい場所では、場合によっては人の流れを一旦やり過ごすような行動も必要になります。具体例を上げた過去記事を、文末にリンクします。

もうひとつの問題は、「避難動線」が必ずしもわかりやすいとは限らない、ということです。管理人は、その典型として、いわゆる「デパ地下」を挙げています。

皆様は、「デパ地下」で道に迷ったことはありませんか?気がついたら同じ店の前を何度も通っていたとか。これは、「デパ地下」のような小テナントが集まるような売場では、動線設定に「回遊性」が考慮されているからです。

通路自体を比較的狭くして、さらに通路の広さにあまり差を付けず、曲がり角を多くして、極端に言えば客が「迷いやすい」動線によって、できるだけ目的外の店の前も通るようにしてあるのです。そこで目に入った商品を、衝動的に買ってもらおうと。通路だけでなく、例えば人気の駅弁コーナーや実演販売コーナーは入り口から遠い場所に置くなどして、客をできるだけ「回遊」させる、つまり滞留時間を長くして購買の機会を増やそうとしているわけです。

このような設定が、災害時には問題になります。通路が狭く、避難すべき方向が直感的にわかりづらいのです。もちろん消防法の規定はクリアしているわけですが、避難に関して言えば、他の売場に比べて条件が厳しい例が多いのは確かです。

そこでどうすべきかという問題については、これも過去記事でまとめていますので、文末のリンクからどうぞ。その内容は、恐らく管理人の他には誰も言わないことであり、あくまで緊急避難のための「最後の手段」という感じではありますが、これは管理人自身がいろいろなデパ地下を歩き回って導き出した考え方ですので、ぜひご覧ください。知っていて損は無いと思います。

なお、管理人は過去に大規模展示会の企画・運営の仕事を10年近くしていましたので、こういう問題に関しては「プロ」でもあります。

さて、これで「一時的恐怖」に関するテーマについては終了します。次回からは「防災はなぜ"面白くない”のか?」について、心理面から考えてみたいと思います。


■避難動線に危険が存在する場合のシミュレーションと対策(地下街編)
【シミュレーションストーリー】地震・地下街
【シミュレーション解説編】地震・地下街【1】
【シミュレーション解説編】地震・地下街【2】
【シミュレーション解説編】地震・地下街【3】

■デパ地下など「回遊性」を持たせた動線での対処方法
首都圏直下型地震を生き残れ!【9】☆買い物編
首都圏直下型地震を生き残れ!【10】☆買い物編


■当記事は、カテゴリ【防災の心理】です。

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