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2014年8月12日 (火)

【防災の心理35】あなたは傍観者?それとも...

今日8月12日は、29年前の1985年に日本航空123便が御巣鷹の尾根に墜落し、520人もの命が喪われた日です。改めまして、犠牲になられた方々のご冥福をお祈りいたします。

さて、前回はこの事故の事も絡めて、バイスタンダーとしての意識と技術を高めるためにはどうしたら良いのか考えましたが、仮にこのような現場の状況に"慣れて”いたら、誰でも積極的に救護に当たれるようになるのでしょうか。

過去に当ブログでも何度か書いていますが、管理人は長年バイクに乗り、モータースポーツにも関わった経験の中で、何度も交通事故の現場での救護経験があります。そして多くの現場で、同じような体験を繰り返して来ました。

それは、目の前で負傷者が倒れていても、そこに居合わせた多くの人がただ取り巻いて眺めているだけで、誰も手を出そうとしない状況です。そこで誰かが処置を始めようとすると、例外なく誰かから「動かすな」と言う声が上がる
のです。

もちろん頸椎損傷の可能性がある場合など、動かさない方が良い場合もありますが、まず負傷者の状態を確認しなければなりません。

多くが傍観する理由としては、まず救護知識と技術の決定的な不足があります。なんとかしてあげたいという気持ちはあっても、どうして良いかわからない。下手にさわって、悪化させたらどうしようという意識が強く働くのは、ある意味で仕方ありません。

積極的に関わって、責任問題には巻き込まれたくない。とりあえず見ていて、できることがあったら手伝おうと考える人は多いでしょう。実際、周囲の人に何か具体的に頼むと、大抵の人は動いてくれます。一方、ひたすら傍観を決め込む、ただの野次馬も少なくありませんが。

そんな時には、リーダー的な人の存在の有無で大きく変わります。誰かが積極的に関わり、的確な指示を出すことによって、効率的に救護や事故処理が進むことも少なくありません。

では、リーダー的な人がいなかったらどうなるか。そこで、ある『心理の壁』が頭をもたげて来るのです。


1964年に米国で起きた、『キディ・ジェノヴィーズ事件』と呼ばれる悲惨な殺人事件があります。ある住宅街で、キディ・ジェノヴィーズという女性が殺人犯に35分間にも渡って追いかけ回され、最終的に惨殺されました。彼女が「助けて!」と悲鳴を上げながら逃げ回っている間の目撃者は、調査によれば38人にも上ったそうです。しかしその間、誰一人として助けようとするどころか、警察に通報さえもしなかったのです。

メディアの取材に対し、目撃者は「どうして良いかわからなかった」、「通報するのが怖かった」などと答えたため、当時は「目撃者たちは無関心だったから誰も通報しなかった」と報道され、大きな問題となったのです。

凶暴な殺人犯の前に自分の身を晒して助ける行為が怖いのは、誰でも一緒です。首尾よくその場を切り抜けても、後で何があるかわかりません。管理人とて、そんな状況で出て行くことはためらわれますし、まずは自分や周囲の安全を確保するでしょう。それは仕方ありません。

では、なぜ誰も警察にさえ通報しなかったのでしょうか。本当にただ『無関心』だったからなのでしょうか。

この事件に関連して、後に社会心理学的な調査と実験が行われ、そこにある心理の影響が浮き彫りにされたのです。

次回へ続きます。


■当記事は、カテゴリ【防災の心理】です。

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