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2014年8月31日 (日)

【広島土砂災害】あなたはRedzoneにいないか?

8月20日に発生した広島市の土砂災害現場では、未だ本格的な復旧作業にも手が付けられない状態で、長期化の様相を呈しています。被災者の皆様が一日も早く元の生活に戻れるようお祈りすると共に、微力ながらお手伝いさせていただいてます。

広島では、強い積乱雲が連続的に発生する『バックビルディング現象』によって記録的な豪雨が長時間続いたことと、崩れやすい『まさ土』という土質という条件により、未曾有の巨大災害へ発展してしまいました。

しかし気象と土質という条件を除いてみても、同じような条件の場所は日本全国至る場所に存在します。背後に山がある集落や住宅地です。そのような場所で土石流や土砂崩れ、地すべりが起きれば、高い確率でその下の建物に被害が及びます。


土砂災害で最も破壊力が大きく、被害範囲が大きくなるのは土石流です。大量の水が泥土、岩石、樹木を巻き込んで一気に流れ下る破壊力は凄まじく、しかも流動性が高いので、遠くまで被害を及ぼします。

土石流の場合、流水がある谷の出口から角度30度以内が最も危険(Redzone)で、角度60度以内に被害が及ぶ可能性が高いとされます(Yellowzone)。これは土石流の規模、周囲の地形や建物の配置などでも左右されますが、過去の例を見ても、曲がった谷などの特殊な地形で無い限り、この範囲の危険性が高いと言うことができます。


今回の広島で最も大規模な土石流が発生した現場に、それを重ねてみました。左は被災前の現場、右は被災後です。被災前の画像には、谷から流れ出していた川を赤い線で記しました。
14082005

被災後の画像を見ると、この場合でも家ごと押し流されるような重大な被害はRedzoneに集中する一方、一階部分に土砂が流入するような被害は、Yellowzone内にほぼ収まっているのがわかります。また、巨大なエネルギーで流れ下る土石流は、川の屈曲部を超えてまっすぐ流れ下っていることもわかります。

被災後の画像で、Yellowzone右外側に被害範囲が広がっているのは、土石流の一部が画面右方向に曲がった川沿いに流れ下り、川から泥土や樹木があふれ出たからです。


これらのことから、流水のある谷の出口における土石流の危険範囲について、大まかに以下のことがわかります。
■谷の出口から30度以内は、家ごと押し流される危険性があるRedzone
■谷の出口から60度以内は、被害を受ける可能性が高いYellowzone
■川や沢の流域も、溢れた土石流によって被害を受ける可能性が高いのでYellowzoneに入る

土石流がどこまで流れ下るかについては、土石流の規模や地形などによって大きく影響されますが、流れを遮るものが無ければ相当な距離を流れ下ると考えて、自分で危険範囲を設定する際には、十分な安全マージンを取る必要があります。根拠なく「ここまでは来ないだろう」と考えてはいけませんん。

特に川や沢筋沿いでは何キロも下流まで大量の泥流が流れ下ることは確実で、川のキャパシティを超えて溢れたり、屈曲部で溢れたりすることが考えられます。樹木や瓦礫がダムになって溢れることもあるでしょう。

ですから、土石流が起きる可能性のある川や沢筋では、山の近くだけでなく、ずっと下流の流域まで警戒が必要です。山から遠くに住んでいる方も、目の前の川や沢がどこから流れて来ているのかを確かめておく必要があります。家を押し流すような威力は無くとも、家の中に泥流が流れ込むような被害が考えられるからです。


最後に、具体的な対処方法について。もちろんこれは絶対ではありませんが、ひとつの目安となるでしょう。
■Redzoneにいたら、Yellowzoneの外か、少なくともRedzoneの外へ早い段階で避難する。
■Yellowzoneにいても、可能な限りYellowzone外へ避難する。避難しない場合には、二階以上へ上がる。
■川や沢の近くにいたら、山からかなり
離れている場所でも、最低でも二階以上へ上がる。

言うまでもありませんが、避難すべき方向は土石流が流れる方向から直角方向がベストです。直角方向ならば、ほんの少し高い場所に上がっただけで、直撃を受けない可能性が高くなります。

一旦土石流が発生したら、流域にいる人間が走って逃げることはまず不可能です。時速100km以上で流れ下ることもありますから、下流方向にまっすぐ向かうことは絶対に避けなければなりません。


■当記事は、カテゴリ【気象災害】です。

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