【徹底的に防水・防寒を考える04】ずぶ濡れ!そのときあなたは?
今回は、かなりシビアな状況を考えてみます。
突然ですが、皆様に質問です。以下の状況になったとき、あなたはどう行動するでしょうか。
【条件設定】
あなたは冬の山の中をひとりで歩いています。気温は0℃を割り、冷たい風も吹いています。そこで、あなたは足を滑らせて川に落ちてしまいました。なんとか這い上がれたものの、服も荷物もずぶ濡れです。
辺りに人家は無く、人の姿も見えません。あと1時間もすれば日が暮れ、気温はますます下がります。
すぐに暖を取らなければ低体温症になるのは間違いなく、凍死する危険もあります。でも暗くなる山道を人里まで下りるのも困難で、あまり移動できません。
すぐにたき火をしたいところですが、火をつける道具も持っていません。携帯電話は圏外で、助けも呼べません。この辺りで夜を明かすしかなさそうです。もちろん、キャンプ道具など持っていません。
そんな状況で生き残るために、あなたはまず何をして、どんな対策をしますか?
先に申し上げておきますが、ここでは山の中という設定にしているものの、同じような状況は、東日本大震災の津波被災地で多発したのです。
雪が降る寒さの中でずぶ濡れになり、火も焚けずほとんど移動もできず、助けも呼べない。すぐに日が暮れてさらに寒くなるという状況で、実際に多くの方が低体温症で亡くなったのです。決して絵空事ではありません。
この設定で震災時より少し条件が良いのは、あなたは山の中を多少は移動できるという点です。
そんな中、あなたはまず何から始め、何をしますか?何もしなければ短時間で動けなくなり、凍死してしまうのです。
ちょっとヒントを言っておくと、まず最初にやらなければならないことは、ほとんど一般化していません。でも、それが一番重要なことなのです。
その答えは、次回以降に。
■当記事は、カテゴリ【防災用備品】です。
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コメント
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浮き代わりになるものを調達して、できるだけ保温できるものを着装し、川下りをします。と答えます。
ご指導お願いいたします。
投稿: PAKA | 2014年10月 8日 (水) 12時35分
>PAKAさん
無関係でしたら申し訳ありませんが、それはもしかしてベア・グリルス流ではありませんか?
もしそうであれば、彼がそんな時まず最初に何をするか、思い出してみてください。
詳しくは次回以降に。
投稿: てば | 2014年10月 8日 (水) 13時01分
てばさん、こんばんは。
濡れた衣服は極力脱いで、風が当たらない場所を探し、落ち葉を集めて身を覆う。
又は、穴を掘って土を被る。
どうでしょうか?
投稿: かな | 2014年10月 8日 (水) 22時35分
>てばさん
ベア グリルス氏は存じてません。が国内の某冒険家によると、なにがなんでも助かりたければどうにかして山火事を起こして救助を待つ、と答えた方がおりました。
当然大ひんしゅくを買うことになりますが、死ぬよりもマシであろうとのことでした。
そういった意味では、現時点では違法の超高出力レーザーポインターの活用もアリかと思います。
懐中電灯の代用になり、マッチやタバコに火を点けることも可能。害獣避けにも。もちろん夜間には自分の居場所を広範囲に知らせることができます。
僕は持ってませんが(^^;
脱線してスミマセン。
まず何をするか、ですが、目印を残す、遺書を書く等様々答えが出て来そうです。僕の場合であれば、残された有効活動時間を大まかに設定してから具体的な対策を考えます。
投稿: PAKA | 2014年10月 8日 (水) 23時18分
まず、服を脱いで、外傷確認した上で服を絞ります。
あとは、極力風が当たらない場所を探し、落ち葉を敷き詰めて丸くなって体力温存ですかね。
全然違いますが他の記事の参考になれば
http://camelhd.exblog.jp/22687276/
投稿: whoki | 2014年10月10日 (金) 22時09分
>PAKAさん
ベア・グリルス氏は元英国特殊部隊のサバイバルの達人です。高い能力を持った彼の場合、早い段階で川を下って人里まで脱出するという教えもあるのですが、なかなか素人にできることではありません。それに、さすがの彼でも、冬の川を下るという教えはありませんでした。
山火事を起こせば確かに見つかりますね。もし火を起こせれば暖も取れるしのろしも上げられますからそれが一番なのですが、ここではそれができないという前提です。
私は以前、規制前のレーザーポインターを持っていましたが、火が起こせるほどではありませんでした。それほど強力なものは、海外でもなかなか入手できないのではないかと思います。
まず時間を計算するのは大切ですね。この場合、少なくとも朝まで動けないという前提での行動です。もし1時間で下山できるなら、そのまま移動しても大丈夫ですし。
移動する場合には、目印を残すのも正解です。石や枝などで矢印を作り、移動方向を示すのです。
万一に備えて遺書というのも考えられますが、それが生存への執念を殺ぐことにならないか心配でもあります。極限状況では、過去の思い出などに浸り出すと生存へのモチベーションが下がり、死亡しやすくなるという実例がたくさんあります。
あくまで絶対に生きて帰り、またみんなに会うんだという強い意志を維持しなければなりません。
投稿: てば | 2014年10月15日 (水) 16時14分
>かなさん
大筋において正解です。さすが。ただ、ちょっと違う部分もありますので、これからの回答編をご覧ください。
この場合、とにかく体温をできるだけ維持するということが主眼となります。体温がどのように奪われて行くのかを考えながら、山の中でできる対策を考えて行きます。
もちろん、街中の災害時にも応用できることです。
投稿: てば | 2014年10月15日 (水) 16時18分
>whokiさん
さすがに完璧ですね。これからの回答編、まさにその方向で細かく解説して行きます。とにかく体温を維持して体力を温存するしかできない状況ですから。
リンク先を見ましたが、すごい人もいるものだと。サバイバーは雨水か川の水で水分補給できたのでしょうね。それでもすごいことです。
間違いなく言えることは、絶対に助かる、生きて帰るという強い意志を失わなかったのでしょう。弱気になってしまったら、あんなに長時間生きていられないでしょうから。
投稿: てば | 2014年10月15日 (水) 16時23分