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2014年10月17日 (金)

【徹底的に防水・防寒を考える06】ずぶ濡れ!その時あなたは?【解答編2】

前回は、すぐに服を脱いで水分を搾り取りました。今回はその次の行動に移ります。

状況は、あと1時間程で日が暮れ、すでに太陽は山の陰に隠れて、森の中は暗くなりはじめています。気温は氷点下を割り、風もあります。

このまま夜道を下山するのは無理と判断し、山中で夜を明かすことにしました。火を焚く道具はありません。

【シェルターを設営せよ】
次にやるべきは、夜を明かすシェルターの設営です。急がないと暗くなり、身動きができなくなります。暗い山中を動き回ると、滑落の危険が大きくなりますので、明かりがあるうちに完了しなければなりません。

まず最初は、場所の決定です。北風が吹いているので、できるだけ南側斜面で、風が当たらない場所を探します。

風が当たると、想像以上に体温を失います。風速が1m上がると体感温度が1℃下がると言われ、体感的にも辛さが増して気力がそがれます。

洞穴でもあれば理想的ですが、そうは無いでしょう。他には大きな木の根本、大きな岩の陰、崖の下、窪地などで、とにかく風が当たらない場所を探します。

できれば、二方向が岩や崖に囲まれたような場所を見つけたいものです。

なお、雪がある場合には、窪地の中は冷気が溜まるので、避けなければなりません。深い雪の中ならば雪洞が作れますが、ここでは想定していません。

さて、なんとか風が当たらない場所が見つかりました。次の行動に移ります。

【ベッドを作れ】
具体的な行動に移る前に、ちょっと理科のおさらいを。

物体から熱が失われる過程には二種類あります。放射と伝導です。ですから、体温を保つためには、このふたつをできるだけ遮断しなければなりません。

放射を防ぐには、なるべく肌の露出と通気を少なくして、熱を服の中に閉じこめます。

伝導を防ぐためには、ベッド作りが欠かせません。体温よりはるかに低温の地面に直接触れると、どんどん体温が奪われるのです。服が濡れていると、さらに伝導が加速されます。

そこで、理想的なのは落ち葉です。落ち葉を大量に集め、寝床に敷き詰めます。厚さ30cmは欲しいところ。落ち葉が無ければ、葉がついた小枝などを集めて、できるだけ厚く敷き詰めます。

苔も効果的です。苔が大量に手に入れば、まず地面に敷き詰め、その上に落ち葉を敷くと断熱効果がアップします。

これは地面と身体の間に空気の層を作るためです。空気は究極のな断熱材なのです。ここで風があると暖まった空気が吹き払われ、どんどん冷たい空気と入れ替わってしまうので、その意味からも風が当たらない場所であることが必要です。

さて、ベッドができました。まだやることがあります。

これは山の状況にもよりますが、針葉樹の大きな枝や木の葉がついた大きな枝がたくさん手に入るならば、ベッドの前にびっしりと立てかけます。

枯れ枝しかなければ、それを立てかけて草や小枝をひっかけます。

これは風が直接当たるのを防ぎ、雨や雪が降ってきた場合のテント代わりになるものです。水が下へ滴り落ちるように、枝先を下に向けて立てかけるのがポイントです。

次は身体の対策です。

とにかく落ち葉や木の葉を大量に集めてください。今度はそれを上着の中に詰め込みます。これもベッドと同じく、服の中に動かない空気の層(static air)をできるだけたくさん作るためです。

そして、襟元や袖口などをできるだけ絞って、体温で暖められた空気が逃げないようにします。

さらに、前述のように熱が逃げやすい頭部はできるだけ布やフードで覆い、熱の放射を抑えます。

【いよいよ日が暮れる】
ここまでで、氷点下の夜を明かすためにできることはすべてやったはずです。

ポイントをまとめましょう。
・服と身体の水分をできるだけ減らす
・風の当たらない場所を探す
・地面に落ち葉などを敷いて断熱する
・枝を立てかけて代用テントを作る
・服に落ち葉などを詰め込んで断熱する
・特に頭部の保温をする

そして、いよいよ日が暮れます。これから夜が明けるまで、何時間も耐えなければなりません。

次回は、夜の過ごし方です。


■当記事は、カテゴリ【防災用備品】です。

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