【地震関連情報】岩手県北部で震度5強(#945)
本日2月17日午後1時46分頃、岩手県沖の深さ50kmを震源とするマグニチュード5.7の地震が発生し、青森県階上町で最大震度5強を観測しました。
この地震は、本日午前8時6分に三陸沖で発生したマグニチュード6.9、最大震度4の地震とはタイプが異なる、スラブ内地震と思われます。マグニチュード値が5.7と中規模クラスで震源が深いため、津波は発生していません。
一般に、震源が海底で10kmより浅い地震の場合は、マグニチュード値が6台後半になると、海底の変形が起きやすいので、津波が発生する可能性が高くなります。
それより深い震源の場合はさらに大きな規模でないと津波は起きにくく、震源深さ50kmにもなれば、まず津波は起きません。
この地震の震源は海底で50kmと深めながら、陸地にかなり近かったために陸上の震度が大きくなりました。
岩手県から宮城県沖及び沿岸部では、東日本大震災後の地殻変動の影響による、震源深さ40~60km程度を中心とするスラブ内地震が頻発しています。
震災から時間の経過と共にその頻度は下がって来ていますが、震災前に比べてはるかに多発する状況が続いており、この地震はそのひとつです。
震災後に速度が上がった太平洋プレートの圧縮力による、東西に圧力軸を持つ逆断層地震の可能性が高いものですが、詳細については気象庁の発表後に追記します。
今朝のアウターライズ地震と短時間のうちに連続発生したのは、先の地震の比較的大きな揺れで誘発された可能性もありますが、発生メカニズム的には全く異なりますので、前震や余震という関係ではありません。
このタイプの地震も、付近の震源でさらに大きな地震が起こる前兆である可能性はあまりありませんが、周辺にある他の震源域での地震を誘発する可能性はあります。
今後しばらくの間は、余震も含めて警戒が必要です。
■2月17日午前4時20分追記
気象庁の発表によると、この地震の発震機構は『北西-南東方向に圧力軸を持つ逆断層型』とのことで、東日本大震災の影響による、太平洋プレート岩盤内で発生したスラブ内地震であることが確認されました。
※この地震で最大震度を観測した階上町は青森県内ですが、震央に最も近いのは岩手県北部のため、タイトルは岩手県北部と表記しました。
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