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2015年3月18日 (水)

免震構造の弱点について知っておこう【1】(#955)

過日、日本のゴム製品メーカーが、国の基準に満たない性能の免震装置を販売・納入していたことが発覚しました。その事件の詳細は当ブログの範疇では無いのでさておき、免震装置が注目を集めているこの時期に、改めて免震構造について知っておきましょう。連続2回に渡ってお送りします。

2回目の記事は、過去に一度だけ記事にしたことがある内容の再録ですが、免震構造のマンションなどにお住まいの方には、非常に重要な情報です。

【免震構造とは?】
まず、免震構造とは何かについて。

一般に、地震に強い建物は『耐震構造』です。これは骨組や壁の構造強度を上げることにより、地震の揺れによって構造にかかる力に耐えて、構造破壊を防ぐ方法です。

それに対して『免震構造』とは、建物の基礎部分に揺れを吸収する装置を組み込むことで、建物自体を揺らさないか、揺れを小さくして構造破壊を防ぐ方法です。

免震構造では、建物の基礎と上部構造の間に『アイソレータ』という装置を挟みます。下画像が、ゴムを使用した一般的なアイソレータです。
Isolator2
黒い円筒状の部分はクロロプレンゴムと鉄板が何重にも重ねられていて、左右へズレて変形することができます。このため、破壊力の大きな地震の横揺れ(S波=主要動)が上部構造へ大きく伝わるのを防ぎ、揺れを小さくして構造破壊を防ぎます。

今回の事件は、このゴム部分の強度や変形率などの性能が、国が定めた基準に達していなかったわけです。

参考までに、別のタイプのアイソレータも紹介します。
Isolator1
これはベアリング式と呼ばれるタイプの一例で、半球状の部品の上に柱が載ります。地震の際には、凹レンズ状になった丸い金属板の上を半球状の部品が滑ることで、上部構造に伝わる揺れを小さくするものです。

しかし、アイソレータだけでは揺れがなかかな収まりませんから、揺れのエネルギーを吸収する、ダンパ装置も併用します。ダンパには、太い鉛の棒が変形することでエネルギーを吸収する鉛ダンパ(下画像)
Damper1
鋼の棒の弾性力でエネルギーを吸収する鋼材ダンパ(下画像の緑色の部分)
Damper2
自動車のショックアブソーバーを大きくしたような構造と機能の油圧ダンパ(下画像)があります。
Damper3

【免震構造なら安心?】
さて、このような免震構造ならば、小さな地震ならば感じることも無いでしょうし、大きな地震でも揺れがほとんど吸収されて、建物は無事だし家の中も安心・・・と思いたいものですが、実はそうでも無いということがわかってきています。

もちろん、きちんと国の基準を満たした製品を使った免震構造でも、なのです。

次回へ続きます。


※2015年3月26日 記事タイトルを一部変更しました。


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