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2015年3月 8日 (日)

警戒しなければならない地震(#949)

3月8日午前8時16分頃、青森県東方沖の深さ30kmを震源とするマグニチュード4.2の地震が発生し、盛岡市で最大震度2を観測しました。

これ自体は大した地震ではありませんし、それほど珍しいタイプでもありません。しかし、今後このタイプの地震には、十分に警戒するべきでしょう。

【震災の誘発地震の可能性】
この地震自体が危険なのではありません。このタイプが危険なのです。この地震の震央は陸地から比較的陸地から遠く、震源深さは30kmということから、太平洋プレートと陸側の北アメリカプレートが接する部分の付近で発生したプレート境界型(海溝型)地震かと思われます。つまり、東日本大震災本震と同じメカニズムの可能性が高いのです。そして、起きた場所は震災震源域のすぐ北側に当たります。

過去、世界で起きたマグニチュード8台後半から9超の巨大地震の後には、本震震源域の隣に当たるプレート境界域で、マグニチュード7台後半から8超程度のプレート境界型地震が誘発されているケースが非常に多いのです。しかし東日本大震災後には、そのような地震は発生していません。

8日の青森沖地震は、まさに誘発地震が起きる可能性がある震源域で発生した震災本震と同タイプの地震でです。この震源域では、陸上に震度6弱以上の揺れをもたらし、3m以上の津波を発生させる地震が起きるかもしれない、過去の例に照らし合わせれば、起きる可能性はかなり高いということを忘れるわけには行きません。

今後、岩手県北部から北海道の太平洋沖周辺で同じタイプの地震が増えるような傾向が見られれば、より警戒を強める必要があるでしょう。プレート境界型地震は、浅い直下型地震に比べて前震などの兆候が見られる可能性が高いのです。しかし、それは巨大地震の前震かどうかは事前に判断できませんので、とりあえず回数が増える、震源が移動するような傾向が見られたら、大規模発震の前兆であるという前提で警戒する必要があります。

【北海道-岩手沖だけではない】
プレート境界型巨大地震で誘発される地震は、本震震源域の『隣』で発生しやすくなります。すなわち北隣だけでなく、南隣も危険性が高まっています。

東日本大震災後の地殻変動で誘発されやすい地震の震源域を図にしてみました。
Photo

薄いオレンジ色で示したのが東日本大震災の震源域で、その南北の薄い赤で示した部分が、誘発地震の可能性がある震源域です。なお、この図は模式的なものであり、震源域を厳密に現しているものではありません。

特に千葉沖には、1677年に発生した延宝房総沖地震の震源域が存在し、それから350年以上も沈黙しているのです。延宝房総沖地震は、現代に残る痕跡の調査によってマグニチュード8以上と推定され、房総半島沿岸部は波高6~8mの津波に襲われたことがわかっています。

そのような巨大地震を実際に引き起こした震源域が存在し、それが350年以上も沈黙を保ってエネルギーを蓄積していて、そして東日本大震災の地殻変動によって大きな影響を受けているのは確実となれば、どれだけ危険度が高いかわかります。

さらに近年、伊豆諸島付近にも大規模な活断層が発見されています。伊豆諸島付近は、上図でもわかる通り太平洋プレート、北アメリカプレート、フィリピン海プレートの境界が集中するという、世界でも例の無い特殊な地域ですから、そこで何が起きるのかを、過去の例だけから予想することはできないと考えるべきでしょう。

なお、3月6日には伊豆大島沖で小規模地震が連続発生していますが、この震源は「ごく浅い」とされていますから、プレート境界型ではありません。むしろ火山性の可能性もあるもので、プレート境界型巨大地震の前震である可能性はほとんどありませんが、基本的に不安定な地域ですから、今後の動きを注視する必要はあるでしょう。

【多分起きるという前提で】
東日本大震災は、人類の観測史上5番目の規模という超巨大地震でした。そして、他の4回の後には、すべてマグニチュード8クラスの誘発地震が発生しているのです。それもほぼ1年程度の間に。

あれから4年が経ち、なぜ日本列島付近でそれが起きないのか、その理由はわかりません。でも過去の例から導かれる確率から考えれば、『起きて当然』なのです。

まず、震災後はそういう状況であるということをしっかり理解していただき、多分、いやいつか必ず、それも近いうちに起きるという前提で、行動のシミュレーションと備えを進めておなかければならないのです。

■当記事は、カテゴリ【地震関連】です。

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