2017年10月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

« 【ヲタ目線地震教室02】地球の中は流れている(#965) | トップページ | 山手・京浜東北線が9時間以上ストップ(#967) »

2015年4月13日 (月)

【ヲタ目線地震教室03】断層ってなんだろう(#966)

前回記事では、地震の基本的なメカニズムについて触れました。

早速余談ではありますが、あのようなメカニズムのために、地球上では地震がやたらと起きる場所と、ほとんど起きない場所があります。

北米大陸の東海岸は地震が起きにくい場所の典型のひとつなので、1900年代初頭からニューヨークの摩天楼のような高層ビルが造られ、一部は今も現役です。耐震構造とかを考える必要が無かったわけですね。

なお、米国東海岸でも地震が全く無いわけではなく、ワシントンD.C.在住の日本人に伺ったところ、日本で言う震度1~2程度はたまにあるそうです。ごくまれには震度3くらいは起きるそうで、そうなると現地の方々は日本人から見ると滑稽なほどパニックに陥るとのこと。

でも、地震被害を気にしなくて良い暮らし、実にうらやましい。


【地球上は断層だらけ】
さて、ここからが今回の本題です。地震の話には必ず断層が登場します。では、断層とはなんだろうと。

言うまでもなく、断層ができたり動いたりすることが、地震の原因そのものです。すなわち、断層ができる力が加わっていない場所や断層が無い場所では、地震は起きません。

ここで非常に大ざっぱに言ってしまえば、断層とは岩盤の割れ目です。それができる原因には主に2種類あり、まずひとつは地殻プレートの境界部分。地球表面を覆う地殻プレートが他の地殻プレートと接している部分は、全て断層となります。地球上は巨大断層だらけであり、プレート境界型地震はそこで発生します。
Plate2

もうひとつは、強い力が加わった岩盤が割れて、ずれた部分です。加わる力は主に地殻プレートの運動によるものですが、火山の影響でできることもあります。 様々な場所に様々な力がかかり、岩盤の構成も様々ですから、地球上のありとあらゆる場所に断層は存在し、それが動けば地震となります。


ここでまた脱線しますが、いわゆる火山性微動や火山性地震とは、マグマが岩盤内を上昇して圧力が上がり、マグマ溜まりの周りの岩盤をミシミシと押し広げることで起きる小規模の地震です。このため断層による地震とは地震波の波形が異なり、それ自体が大規模化することはありません。

しかしマグマ上昇の圧力が非常に高くなったり、地下の水蒸気圧力が非常に高くなる大規模噴火の直前になると、マグマ溜まりの周囲の岩盤にかかる大きな力によって新たな断層が形成されたり、既にある断層を大きく動かすことがあります。

そうなるともう火山性地震ではなく、火山の影響で起きた一般的な断層地震ということになり、大規模化することもあります。典型的なのが1707年の富士山宝永噴火(マグマ噴火)や1888年の会津磐梯山噴火(水蒸気爆発)で、噴火直前には山体直下付近が震源と思われる直下型地震が発生したことが記録されています。特に富士山宝永噴火では、被害が発生するレベルの直下型地震が多発したとのことです。

なお、富士山宝永噴火は今で言う南海トラフ地震ひとつ、東海地震の49日後に起きましたが、東海地震はプレート境界型地震であり、その後に起きた前兆地震は富士山直下付近の断層を震源とする内陸直下型地震です。メカニズム的に全く別モノなのです。東海地震が富士山のマグマ上昇を誘発し、その影響で内陸直下型地震が起きたという関係になります。

脱線ついでに、富士山大噴火を“予言”する(むしろ“期待”と言っても良いかもw)方々のほどんどは、実際にあった激しい前兆現象を無視していますね。もちろんいつかは富士山も噴くことがあるかもしれませんが、大規模に噴くのならば、山体膨張や地温上昇より大きな前兆現象が観測されるはずです。

むしろ、富士山より箱根山系の方が・・・というのは管理人の個人的印象ということにしておきます。

あれ?すっかり火山の話になってしまったw次回は断層の話に戻しましょう。


【今回のポイント】
この際だから火山の話もポイントに入れますw

■断層とは、大ざっぱに言えば岩盤の割れ目(不連続面)である。

■地殻プレートの境界面はすべて断層。大きな力がかかって岩盤が割れ、ずれた部分も断層。かかる力は主に地殻プレートの移動によるものだが、火山のマグマ上昇でも起きることもある。

■火山の大規模噴火直前には、マグマや水蒸気の圧力により、火山性ではない直下型地震が誘発される可能性が高い。

■細かい前兆(らしきもの)だけで、大規模噴火を無闇にアオるな。

最後にまた脱線。富士山噴火の前兆だとか言われるものには、全く関係無いものも多いのです。例えば、富士山麓の鳴沢林道の「亀裂」とされたものは雨水による陥没に過ぎませんし(山に入る人なら良く見ている現象です)、河口湖の異常渇水も、当初は水位計の故障で異常値が出て騒ぎになっただけで、あの程度の渇水自体は過去から何度も起きていることです。

世に出る情報には、いろいろな意志が絡んでいます。地震や噴火の情報に限らず、『本当にそうなのか?』という視点を、常に忘れずに。
(一体何の記事だこれはw)


■当記事は、カテゴリ【地震関連】です。

« 【ヲタ目線地震教室02】地球の中は流れている(#965) | トップページ | 山手・京浜東北線が9時間以上ストップ(#967) »

地震関連」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/543100/61434504

この記事へのトラックバック一覧です: 【ヲタ目線地震教室03】断層ってなんだろう(#966):

« 【ヲタ目線地震教室02】地球の中は流れている(#965) | トップページ | 山手・京浜東北線が9時間以上ストップ(#967) »