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2015年4月22日 (水)

【ヲタ目線地震教室05】引っ張られて正断層(#973)

ちょっとマニアックな地震の話になると、断層の種類も話題になります。

この類の話は、知っていても防災・減災のためにはほとんど役に立たないのですが、とりあえず触れておきましょう。ヲタ目線ですから。


【断層は3種類】
断層は、大きく分けて3つに分類できます。正断層・逆断層・横ずれ断層です。

このうち、横ずれ断層は動く方向によって右ずれと左ずれに分類されますが、これはズレる方向による違いなので、ここでは特に分類しません。

当シリーズ記事でも触れましたが、断層のでき方には2種類あります。

異なる地殻プレートまたは異なる地質の地盤が大規模に接している境界部分(構造線)と、岩盤にある方向から力がかかり、岩盤が割れたり引き裂かれたりしてズレた部分です。

それぞれの断層について解説していきましょう。


【正断層は引っ張る力で】
まず、正断層(せいだんそう)です。これは、岩盤に水平方向に引っ張る力(張力)がかかることによって岩盤が引き裂かれ、引っ張られた側の岩盤が下向きにズレたものです。

メカニズムは異なりますが、イメージ的には岩盤の中で地滑りが起きたような状態です。
Photo
なお、これから掲載するの一連の模式図は断層が地表面に現れたようなイメージになっていますが、多くの場合は地下で起きています。

もちろん、浅い断層が大規模に動いた時は、地表面に断層が現れることもあり、それが海底で起きれば津波が発生します。また、過去に断層の動きでできた崖や段丘などの地形も、各地に存在します。


【正断層型地震の例】
正断層で発生する地震の典型的な例として、大陸プレートの下に潜り込む海洋プレート(太平洋プレートなど)の沖側で起きる、アウターライズ地震が挙げられます。

アウターライズ地震は、海洋プレート沖側の盛り上がり部分(アウターライズ)が、プレート境界型(海溝型)大規模地震後に加速した沈み込み速度について行けず、プレート表面近く(一般に深さ10km以浅)に大きな張力がかかることによって発生する正断層型地震です。(下図の1)


一方、大陸プレート側でもプレート境界型(海溝型)大規模地震によってプレート境界が破壊されて岩盤が海側に移動することで、内陸の浅い部分に張力がかかります。その張力によって、主に深さ10km以浅の正断層型地震が多発するようになります。(下図の2)

なお、このような地震には特に名前はありませんが、当ブログでは(震災の影響によって誘発された)『内陸の浅い地震』というような表現をしています。
Photo_2

東日本大震災後、アウターライズ地震は青森沖から福島沖で何度か発生しています。海底の比較的浅い部分で発生するので、断層の動きによる海底の変形を伴いやすく、津波が発生しやすい地震です。

しかし震源が陸地からかなり遠いために、地震自体は大規模でも陸上の揺れはあまり大きくならず、その割には大きな津波が来ることがあります。いわゆる津波地震とは、アウターライズ地震のことです。


内陸の浅い地震は、海洋プレート側の陸地ではなく文字通りより内陸で起きやすいのが特徴で、東日本大震災後には、特に東北地方の日本海側で頻発しています。一例として、秋田県内陸北部及び秋田県内陸南部で起きている震源深さ10km以浅の地震が、震災の影響による典型的な正断層型地震と言えます。

ここでは震災の影響による正断層型地震の例を挙げましたが、日本各地にも正断層は数多く存在し、そこで地震が起きれば正断層型地震となります。

次回は、逆断層です。

■当記事は、カテゴリ【地震関連】です。


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