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2015年4月28日 (火)

【支援先リンクつき】ネパール地震は巨大被害に(#977)

Nepalquake
Nepalquake2
崩壊した煉瓦造建造物には生存空間が少なく、犠牲者を増やしている


ネパールの地震被害が、当初の想像以上の規模に拡大しています。未だ山間部に点在する村などの被害は確認されておらず、今後もさらに拡大するものと思われます。

前記事でも触れた、1934年に発生したビハール・ネパール地震の被害規模を超える可能性も高くなってきました。人的被害だけでなく、当時よりはるかに拡大した街域やインフラの被害も比較にならないほど甚大であり、より大きな支援が必要になっています。

日本政府は、ネパールに対して10億円規模の緊急無償資金協力を行うことを決定し、必要に応じてさらに追加も検討しているとのことです。

文末に寄付先のリンクを掲載しますので、我々も少しでも多くの支援をお送りできればと思います。ネパールからは、東日本大震災の際に支援物資を送っていただいています。


【ネパール地震のタイプは】
この大地震のタイプについてかなり情報が集まって来ましたので、まとめてみます。

■震源はカトマンズの北西約80km、震源深さ約15km、マグニチュード7.8(当初発表の7.9から修正)だった。

■揺れている最中の映像によると、カトマンズ付近では震動周期が1秒程度の短周期地震動に見える。

■カトマンズ市街では煉瓦造りの建物だけでなく、鉄筋コンクリート造りの建物も多数崩壊している。

■エベレスト山麓付近(カトマンズから北東方で、震源とは反対方向)でも強い揺れが長時間続き、なかなか収まらなかったとの証言がある。それより震源に近いカトマンズでも、強い揺れが1分以上続いたとの証言がある。

■エベレストの登山ベースキャンプ(標高5300m)よりずっと上で大規模な岩屑崩落が複数発生したようで、それが大規模雪崩を誘発している。

■その他の山間部でも、落石や山崩れが多発している。


これらの情報からわかることは、

■浅い断層が動いた内陸直下型地震である。インドプレートによる北向きの圧縮力が卓越した地域のため、逆断層型地震である可能性が高い。

■震源が比較的浅いため、建造物に大きな破壊力をもたらす、震動周期が1~2秒程度の通称キラーパルスに近い揺れが発生している。

■その中でも比較的短い震動周期のため、山や崖に対してもかなり大きな破壊力をもたらしている。

■かなり広い範囲の断層が連鎖的に破壊されたと思われ、そのため強い揺れの持続時間がかなり長かった。 現時点では想像だが、当初の震源から東方向、カトマンズやエベレスト方面に向かって断層の破壊が進んだ可能性がある。

このようなことかと思われます。


【日本の地震との比較】
まず、深さ15kmという浅い断層が広い範囲に渡って破壊された内陸直下型地震ということからは、1995年の阪神・淡路大震災(兵庫県南部地震)と非常に良く似たタイプと言えます。

阪神・淡路大震災では、震動周期1~2秒程度のキラーパルスが強く発生しました。地盤構造などの条件は異なりますが、あの地震に比較的近い揺れが発生していたと思われます。

阪神・淡路大震災の震源(断層破壊開始地点)は深さ16km、マグニチュード値は7.3でした。ネパール地震はマグニチュード7.8でその差は0.5ですが、これは放出されたエネルギーが3倍以上であることを意味します。マグニチュード値が0.2上がるとエネルギー量は約2倍に、1上がれば約30倍に、2上がれば約1000倍になります。

なお、震源からかなり離れたエベレスト付近で非常に長い揺れが観測されたのは、地震の主な揺れ成分であるP波、S波の後から、さらに速度が遅い表面波が到達したためと思われます。

このように、震源からの距離が遠い場合、P波、S波に続いて最後に地表面近くを伝わってくる表面波が到達するために、揺れの持続時間がより長くなります。

東日本大震災で、特に関東以西で非常に長い揺れを感じたのは、連続して多数の地震が発生したということもありますが、最後に本震の表面波が追いついて揺れを引き延ばしたということでもあります。


もうひとつ似たタイプの地震として、2008年に発生した岩手・宮城内陸地震が挙げられるかと思います。

この地震では、震動周期0.2~0.5秒程度という極短周期地震動が卓越しました。この揺れは建造物への破壊力はあまり大きくない一方、山や崖などに対して大きな破壊力をもたらします。

このため建物被害は少なかったものの、震源近くの栗駒山系で巨大な山体崩壊を引き起こしました。さらに駒の湯温泉上流の土砂崩れによって大規模土石流が発生し、多くの方が犠牲になりました。

今回のネパール地震は両者の中間的な性質の巨大地震だったと考えられ、建物にも山にも大きな破壊力をもたらしてしまったと思われます。


【少しでも多くの支援を】
世界各地で次々に巨大災害が発生し、支援すべき対象もどんどん増えてしまっています。

しかし、小さな支援でも数がまとまれば大きな力となります。下に代表的なネパール地震緊急募金先のリンクを掲載しますので、東日本大震災への支援のお返しの意味も含めて、できる範囲での支援を,当ブログとしてもお願いしたいと思います。

Yahoo! ネパール地震被害緊急支援募金

日本赤十字社 2015年ネパール地震救援金

ユニセフ ネパール大地震緊急募金

■当記事は、カテゴリ【日記・コラム】です。

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